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蒸し牡蠣に南仏ハウスワインをがぶ飲み

ワインを楽しむ南仏のビストロ、人形町のフレンチバル サン・ピエールでの夕食。
会社の同期4人で飲み放題付きのコースにしてハウスワインをしこたま飲んだ。デキャンタで供されたハウスワイン(白)の銘柄を聞き忘れたが、恐らく南仏のカジュアルなものだ。凝縮感はやや軽めでリンゴや白い花などの香りを微かに伴う明るく親しみのある果実味、酸味はやや穏やかで、ワイングラス一杯だけでは印象深い個性はないが、グラスと食事を重ねていくことで本領を発揮するタイプだ。

コース料理にもシーフードがいくつか入っていて嬉しい。

・マイワシのマリネ プロヴァンス風
・水タコのカルパッチョ
・蒸し牡蠣

ワインを食事に合わせて行く。マイワシのマリネには、陽気な果実味が魚の青臭みをほんのりと立ち上げてしまった。お皿のオリーブオイルでしっかりとコーティングしてから食べたい。
相性: ★★☆☆☆

歯ごたえは強いが風味は軽めの水タコ。添えられたケイパーや刻みオリーブに負けそうで負けない底力がワインにある。さらにワインの明るく軽快で親しみのある果実味が心地よく寄り添う。驚きはないが、古くからのコンビのような安定感のある組み合わせ。
相性: ★★★☆☆

続いて蒸しガキに。

最近、牡蠣の食べ方で一番好きな調理法だ。生臭みが抑えられ、歯ごたえには少しの弾力を感じ旨味が凝縮、磯の香りは余韻にほのかに、といった塩梅で、風味の流れ込み方がワインに合わせやすい。もちろん、磯の香りが強く貝の味わいがストレートにぶつかってくる生牡蠣に、難易度がやや高いワインペアリングがはまったときのホームラン感覚も気持ち良いが、日々の食卓、カジュアルなシーンでは着実なヒットが欲しい。
この南仏のカジュアルな白ワインの控えめな個性にも難なくはまった。フランス南西部のボルドーでは牡蠣が名物。土地のワインに土地の食べ物を合わせているかのような落ち着きを感じるペアリングだ。
相性: ★★★☆☆

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