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沼津のアジの干物にレバノンのオレンジワイン

魚とワインとの取り合わせにより一層熱が入り始めてからは魚の干物、缶詰を重宝している。
干物はトースターで、またはフライパンにクッキングシートを敷いて加熱するだけでホクホクの魚肉をつまめる。
缶詰は開けた瞬間におかず一品、また多少の手を加えると幅広いおつまみに変身してくれる。

さて、今回は干物。
生の魚とは異なる凝縮感、アクセントになるメリハリの効いた塩味が魅力だ。
スーパーで沼津のアジの干物を見つけカゴに。

沼津、アジ、干物、これらの響きからは、手に取った4匹の詰め合わせが、定価の400円には収まり切らない魅力を備えているようにしか思えない。

さても期待は裏切られることなく、アジの旨味を楽しむにはやはり干物かと、身をほぐしては口に運びながら悦にいる。

セラーから取り出したのはレバノンの白ワイン。
シャルドネ100%で作られるが、色合いは琥珀の濃厚な色調。

ブドウ果汁を果皮に浸漬して作られるオレンジワインのスタイルだろう。
日本での流通量は少なく、定価は4,000円台のようだが、過去、海外の免税店でお得に購入出来たものだ。

Domaine des Tourelles, Marquis des Beys, Vallee de la Bekaa, Lebanon, 2016, 13%
琥珀がかった濃い色調。
強いアタック、アプリコット、アンズのリキュール、ビワ、黄色い花、リコリス、オリエンタルスパイス、カモミールティーなど、様々な香りが重なり合う。
力強い果実味、豊かな滋味が広がる、果皮からの成分が溶け込みタンニンはしっとりと舌に残る。

アジの青み魚特有の力強い風味は干物になってもしっかりと存在、また、磯の香りと塩味に、ワインの豊かな果実味と滋味、そしてタンニンが素晴らしい相性を見せた。
オレンジワインに魚の干物、これはなかなか良いコンビを見つけたような気がする。

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