コムデギャルソンをビジネス視点でみる 1

このクローズドなコラムでは異分野のビジネス視点での気づきも書き綴ってきたのですが、ここ最近は建築の話が続いていたので、今回は、「コムデギャルソンをビジネス視点でみる」というテーマで書いてみようと思います。

「1」とつけたのは、色々と書きたいことがたまっているのでこれはシリーズ化していくだろうなという予感があり、そう書きました。笑

ぼくは中学時代からファッションが好きで色々な雑誌を買ったりしていて、その傾向もあり、建築家向けのバッグをデザインして販売もするようになったのですが、そのファッション分野の中で、建築家がビジネスの参考になるのはコムデギャルソンだと思うのです。

デザイナーは川久保玲さんという方で、世界的に評価され様々なアワードも受賞しています。皆さんの中にも、アバンギャルド、前衛的なデザインを手掛けるファッションデザイナーとして認知されていると思います。

一方で、川久保さんは社員1000人以上を抱える企業の経営者でもあります。時折新聞社などのインタビューにも登場するのですが、彼女は、自身が経営者であることを、ファッションデザイナーであることと同じくらい強く語ります。

世界的にファッションデザイナーとしても評価され、経営者としても成功を収める。その姿にぼくは理想の建築家像を重ねます。
ファッションの世界を眺めてみると「ユニクロ」という世界的に成功した企業が日本にはありますが、そのスタンスはどちらかと言えばハウスメーカー的であり、その施策に参考にできるところは数多くあると思うのですが、建築家がより参考になるのは、あくまでもデザインを武器にして生き残っているコムデギャルソンではないかと思うのです。

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