令和4年のGO ACTION〜第九回・VANISHING POINT〜
はじめに
2020.9.23・夜に行われた、プロレスリング・ノア後楽園ホール大会。
シングルリーグ戦・『N-1 VICTORY』も佳境を迎えようとしている中、メインで『潮崎豪vs望月成晃』の一戦が組まれた。
GHCヘビー級王者(当時)の潮崎を相手に、真っ向から勝負を挑む望月。
外敵という立ち位置にもかかわらず、会場中が望月の勝利に喜び酔いしれる、独特の雰囲気だったことは今でもハッキリと覚えている。
潮崎のGHC王者時代に直接勝利を収めたものの、その後は『N-1』覇者・中嶋勝彦→杉浦貴→武藤敬司の挑戦もあり、望月の1勝は"点"のまま絶えることに…。
それから約1年半後、"点"が"線"へと繋がった。
2022.3.21プロレスリング・ノア福岡国際センター大会。
年始からのシングルマッチ連敗を、ようやく止めた潮崎。
『M's alliance』活動休止に伴い、再び身一つになった望月。
立て直しを図る上で、負けられない闘いが始まった…。
2022.3.21『潮崎豪vs望月成晃』
迎えた福岡での一番。
序盤のタックル合戦で、客席に「(潮崎を)倒すから」と息巻く望月。
チョップを織り交ぜたり、場外乱闘で鉄柱を活かしたりしながら、足攻めでペースを握る潮崎。
前回の対戦(2020.9.23.)では、望月が場の空気から何まで潮崎を圧倒していた記憶が強かったからか、今回は潮崎が先手を取って流れを渡さない展開が印象的でした。
しかし、中盤に入ると、望月が潮崎の右腕を攻め立てるようになり、流れが逆転…。
苦しい時間帯を乗り越えた終盤には、真・最強ハイキックと豪腕ラリアットがぶつかり合う場面も。
もはや人知を超えたバトル…!
個人的にターニングポイントだと思ったのは、終盤に望月が繰り出した【一角蹴り→三角蹴り】のコンボ。
中盤〜終盤にかけて劣勢に立たされた潮崎ですが、三角蹴りに向かう望月を左腕のラリアットで排除した事は、勝敗を占う上で非常に大きい場面だと感じました。
もしも決まっていたら、潮崎の負けも十分有り得たので…。
最後は望月の蹴りと交錯するロープワークの中、潮崎が豪腕ラリアット一閃で勝利。
見事、2020年のリベンジを果たす格好となりました。
まとめ
征矢学戦(3.13横浜武道館)に続くシングル連勝で、立て直しの兆しを見せた潮崎豪。
征矢戦同様、どこか会社決定感の拭えないカードではありましたが、敗戦を喫した相手にリベンジを果たしたのは好材料か。
一方、今回再び"線"に繫がったとはいえ、『潮崎vs望月』はGHCヘビー級王座を賭けたシチュエーションで見たかった、というのも正直な感想…。
当時、ビッグマッチの日程等のタイミングで難しかったとは思いますが、旬の因縁は旬のうちに捌くのがベターだと実感した次第です。
(外敵・モッチーの最高峰挑戦は見てみたかったから…!)
年始のシングル6連敗からの2連勝を経た潮崎の、次なるシングルマッチは僅か2日後。
宿敵と、再び対峙する機会が訪れたのでした…。
〜続〜
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