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『N-Innovation』で、私なりに感じたノアジュニアのこと

はじめに~ジュニアの両国で私が感じた事~

HAYATA「このベルトが欲しいヤツ、誰でも来い。他団体でもいい。新しいノアを創るのは俺や」

2022.4.29、プロレスリング・ノア両国国技館大会。

ジュニアヘビー級の選手のみで構成されたNOAHの新ブランド・『N-Innovation』(2022年〜)。

発足から僅か4ヶ月のブランドは、"両国国技館"という大舞台に向けてオールを漕いだ。

冒頭のマイクは、この日のメインイベントでEitaに勝利し、GHC Jrヘビー級王座をNOAHに戻したHAYATAによるもの。


このマイクに新章突入を予感させる雰囲気も含まれていた一方、全体的な内容に関しては、賛否分かれる大会だったように私は感じた。

大会前、ノアジュニアに向けて苦言を呈していた獣神サンダー・ライガーがゲスト解説として来場していたものの、ライガーの評価を完全に覆すまでの内容には至らなかったと思う。

全10試合で最も印象に残ったと思われるのは、『ニンジャ・マックvsドラゴン・ベインvsアルファ・ウルフ』による、非所属選手同士の3WAYマッチ。


ノアジュニアとしての色を見せたかったDRAGON GATEとの対抗戦にも敗れ、セミファイナルのJrタッグ王座戦では、挑戦者組の小川良成&クリス・リッジウェイが、現世代を担う王者チーム・小峠篤司&YO-HEYを完封勝利。


「今のノアジュニアはダメなのか…?」という問いと現実を突きつけられる、痛くももどかしい内容…。
見てる側としても正直悔しかったし、もどかしい面も感じていた。


でも、この【ジュニアだけの両国大会】という挑戦を肯定するとしたら、私としては一つしか思い浮かばなかった。

「『あの時Jrの両国があったから、今がある』と言えるような積み上げを、今後重ねていく」

それは、険しくも難しい道ではあるけれど…。


【出自に囚われない価値観】の提示

2022.6.23、私は新宿区歌舞伎町に足を運んだ。

『N-Innovation』では初進出となった、新宿FACE大会。


事前告知の努力も実ってか、この日は平日開催ながら全席完売。


今回観戦した動機としては、ジュニアの両国から約2ヶ月が経ち、ノアジュニアの現在地が知りたくなったというのが大きい。


"ジュニアの両国"開催前、私は"ノアジュニアとは何か"が分からないなりに、『スクラップ&ビルド』、『多種多様なルーツを揃えている』点が特徴なのではないか、と考えていた。


そして、今大会を見終えて、今のノアジュニアの強みだと感じた点は、両国よりもハッキリ感じられた気がした。

それは、【出自に囚われない価値観】ではないか、と。

キャリアのスタートがNOAHではなくとも、現在が所属であろうと他団体・フリーランスであろうと、異なるルーツが混ざり、ぶつかり合うような試合…。

生え抜き至上の世界なら、真っ先に否定されそうな価値観かもしれない。

ただ、出自に囚われないからこそ、この日のメインだった『HAYATAvs大原はじめ』の激闘が見られたのではないか、と私は考えている。



勿論それは、良い点ばかりではない事も感じている。

正直なところ、今のノアには若手の生え抜き選手も、新人デビューも、他の団体に比べると少ない。
(現時点で、2020年10月デビューの矢野安崇が最後)

生え抜き選手を増やしていかない事には先細る。
そうした課題と共に、『ノアジュニアないしノアがどう発展していくか』という点は、今後も注目して見ていきたいです…。

次代の方舟を担う若手のデビュー、2022年は是非見たいところ


現世代を担う主力と生え抜きの融合。

時間はかかるかも知れないけれど、理想としてはそういった光景が観られればいいなあ、と願ってやみません。


まとめ~両国後の一歩を、次に繋げていけるか~

ジュニアの両国から約2ヶ月後に行われた、『N-Innovation』新宿FACE大会。


両国で巻き起こった賛否は、何も悪い方向ばかりではなかった。

今でこそ、NOAHが入っているサイバーファイトグループがTwitterのスペース機能を活用しているが、その先陣を切ったのはノアジュニアだった。


大会直前、ノアジュニア本隊にいる原田大輔やアレハンドロが体調不良で欠場も、不在をカバーするだけの好内容が数多く見られた。


そして、ノアジュニアの中心に立つHAYATAの存在感が、ただひたすらに圧倒的だった。

どんなタイプも相手に出来る対応力の高さと、試合内容の安定感。

今、HAYATAがノアジュニアの中心を担っている事実はデカい。
個人的には、今のプロレス界で見逃せない選手の一人だと感じています。


今回の全席完売は、一つの成功点。


盛り上がりがこれっきりで終わらないためにも、普段の感想ツイートとか写真とかの積み重ねで、色んな方の目に触れていく事も大事だと思います。
(N-Innovationに限った話ではないけれど)


何故ならば、私が今大会を観戦したキッカケは、Twitterのタイムラインに流れるファンや公式のツイートだったのですから…。


〜完〜


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