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紅茶缶デザインの魅惑"TWG"

集め出すと際限がないものが身の廻りにある。スニーカー、Tシャツ、エコバッグ。紅茶缶もそのひとつだろう。贈答用に作られているものが多いため、缶の作りもしっかりしていてデザイン性も高い。危ない。

TWGは2008年にできたシンガポールのラグジュアリーティーブランド。シンガポールと紅茶の関係は歴史的背景に由来する。
古くは海賊が多く住む場所であり、シンガプーラ(サンスクリット語で「ライオンの町」)と呼ばれていた。ポルトガルの侵略の後に、ラッフルズ卿によるイギリスの植民地化が始まり、貿易拠点として、インドや中国とお茶などの交易がなされた。日本による侵略の時期もあったが、日本が敗戦後イギリス領に戻り、1965年独立が実現した。
TWGはザ・ウェルビーイング・グループの略で商工会議所が設立し、茶葉やスパイスなど美食家に愛される貿易拠点となった1837年をブランドのシンボルとしている。

1.多民族国家のごちゃ混ぜ文化が色でわかる

紅茶の種類も豊富にあり、黒い缶のブラックティや赤い缶のイングリッシュブレイクファーストを始めとして、各茶葉毎に缶の色やデザインがある。店舗デザインのメインで使われるクリーム色の印象が強いが原色や複雑な色も多くある。多国籍の文化が混ざり合うシンガポールならではの色使いが斬新。

2.アルファベット3文字の座りがよい

ロゴの中でTWGの存在感が圧倒的。中心のWが左右対象だからかバランス感があり、品が感じられる。これがJOCだったりKFCとかだったらまた印象が違っただろう。

3.伝統と独自の文化が融合したロゴ

紅茶缶はハロッズやフォートナム&メイソンなどイギリスのブランドに多く見られるような伝統を重んじたデザインやフォントが思い浮かぶ。一方TWGのロゴはそのスタンダードなレイアウトにして3文字にデザインが加えられている。イギリス領時代の伝統を独立を成し遂げた独自性がそのロゴに見られる。

紅茶だけでなく、お土産のマカロンも美味しい。

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