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模型を見るとワクワク&ソワソワしてしまう"ホビーセンターカトー"

大学時代に設計事務所でアルバイトをしていた。大学の先輩も数人いて、個人事務所だが比較的、積極的に庁舎、駅舎などのコンペに参加するところだった。私は主にコンペ提案資料に使う模型制作を行っていた。
大学の課題でも模型はよく作っていたので、模型→スタイロカッターのスタイロを焼く匂い→徹夜、みたいな記憶が蘇る。

その後、仕事で頻繁にエリアや建物模型を見ることになる。さらに、子どもができると週末も模型を見に行くことになる。
何故子どもは、こちらが積極的に情報提供をせずして、トーマスのプラレールの存在を知るのだろう。親は大抵その「乗り物スパイラル」に付き合わされることになり、おもちゃ、絵本、お菓子に至るまで多額のキャラクター使用料を支払う。子どもはそれでも飽き足らず、次に本物の車両や鉄道模型に興味を示すようになる。そうなると都内の鉄道模型の総本山的な「ホビーセンターカトー」を避けては通れない。そして足を踏み入れるとなかなか帰ることができない。

何故模型は子どもも大人もワクワク、ソワソワさせるのか、何が魅力なのだろうか?

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1.そこに流れる時間をイメージできる

鉄道模型の場合、鉄道が街や山の中を走り抜け、車両の中から見える景色や街から見える車両の風景をイメージすることができる。動きはないものの、建築模型でも朝夕で見える景色、人々の動きを容易に想像することができる。その想像にハマるといつまでも模型の前を離れられない。

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2.表現が多彩

精緻にその街や車両、建物を再現するのも模型の魅力である。もしくは、その世界観を際立たせるために、あえて抽象的な表現を選択することもできる。スタイロフォームだけであれば、着色がないため、純粋にそのボリュームのみを理解することができる。建築に柔らかさや硬さを表現したい場合は、フワフワした素材、硬い素材を模型に用いることができる。

3.CGには表れない裏側も確認できる

CGではその建物や周辺環境が最もよく見えるアングルを限定して作られる。一方模型は、気合を入れない裏側も容易に確認することができる。人によっては、自分のベストと判断する角度も異なるかもしれない。駅から、近くの公園から生活する中であり得るあらゆる動線上に見える景色を模型では余すことなく見ることができる。

徹夜で模型を作っていた学生時代、眠くてスタイロカッターで垂れる自分の髪の毛も焼いていた。模型がそんな学生時代を思い出させてくれる。

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