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読了本①「とんでもなく役に立つ数学」

小説以外の読んだ本を不定期で紹介していきます。
西成活裕さん著書
「とんでもなく役に立つ数学」を紹介します。

とんでもなく役に立つ数学

西成活裕さんとは、東京大学先端科学技術研究センター教授で東京大学工学部卒業後、同大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻博士課程修了。
ドイツのケルン大学理論物理学研究所などを経て現職に至る。専門は数量物理学、渋滞学。

西成活裕

私自身、数学(算数)は昔から好きですが、あなたは数学は好きですか。
一般的に数学が嫌いな人は多いと思います。
おそらく数式が色々出てくるし、論理的で、なかなか好きになれない人が多いのかなと思います。
大学以上の数学となると専門的過ぎて理解に難しいですが、分からないけど数式とか見てるのが好きですね。
「数学って社会の役に立つの…」と思われる人もいるかもしれません。
小学校で習う算数は実社会でも使ってますが、数学はどこで使うのか…
それがこの本に書かれてます。
この本は、数式が書かれてるのは1割くらいで、ほとんどが活字でイラストも若干有り、読みやすいと思います。
数学の全体論、数学に必要な力やその身につけ方、実際に実社会でどう使うか、実社会に起こる色々な問題を数学で解いてみたりしています。
数学の公式とか数学そのものをそのまま使うのではなく、応用して使っています。

この本は、2010年の春頃、西成活裕さんの研究室に都立三田高校の12人の学生が訪れ、4日間にわたって特別授業を行い、その様子をベースに書籍化したものです。
西成さん自身、子どもの頃から数学が好きでずっと数学に関係した事をやってきています。
学校の授業をサボってまで自分の好きな数学を勉強し、時には大学のレベルの数学もやってたらしいです。
自分で問題を作ったりもしています。
西成さんは現実社会で数学というものを武器に少しでも役に立ちたいと思い、「渋滞学」という研究に辿り着いたのです。



ここで、西成さんが小学生の頃からずっとやっている言葉遊びを1つ紹介します。
(本書にも書かれてます)

  1. 一人ずつ小さな紙をたくさん配り、そこになるべく関係のない短い文章を書きます。                    (例:お腹が空いた。可愛い犬を見た。)

  2. 全員書き終わったら、それを集めてシャッフルし、2枚ずつ引いてもらいます。

  3. 引いた2枚を無理やり繋いでストーリーを作って下さい。

引いた2枚の内容がストーリーに繋がらなくても繋がるようにストーリーを作って、もし、簡潔に繋がる場合でも間に何個かストーリーを挟んで下さい。
誰もが納得させられるように、どれだけ楽しませられるか考えてストーリーを作ります。
例えば…
「乾電池を買った」「猫が歩いている」だとしたら…

  • TVのリモコンの反応が悪いので、調べたら電池が無く、乾電池を買った。

  • 乾電池を買いに行く道中、猫が歩いている。

この文例はありふれた文章ですが、
西成さんは、いつもこのような言葉遊びをやっていたらしいです。
そうすると、自然と応用問題が解けるようになるとの事です。
一見訳の分からない短い文章でも、人によって色々な文章が出来ると思います。
この繋いでいくというのが数学でも大事だし、数学以外でも応用力が身に付くんじゃないかなと思います。
興味あったらやってみて下さい。


元に戻りますが、この本には実社会での実例の問題に対して、色々な数学的手法が使われ、問題を分析し解いてます。
最後には、様々な問題解決に必要な事が書かれています。
実践として、「東京マラソンでスタートラインを3万人が横切る時、どうすれば全員をより早くスムーズにスタートされられるか?」という問題が有ります。
様々な手法を使ってどういう風に分析し答えに導けるか、考えてみて下さい。

「とんでもなく役に立つ数学」
なかなか面白いです。
実際に数学って、実社会で使ってるんだなと思いました。
数学嫌いな人も、読んでみたら考え方が変わるのではないかと思います。
本当に役に立つと思うのかは人それぞれだと思いますが、数学的手法を応用したら、色々な場面で役に立つのかなと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。


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