#37 ハガイ書

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レジュメ

※「※」や「⇒」で書いてる記述は、このNoteを書いてる者のメモです。他はレジュメのコピペです。

※やらなきゃいけないのに、先延ばしにしている人へのメッセージ。
※できない理由10個考えるより、できる理由を1個考える by マクドナルド社長

1.はじめに

(1)ハガイ書の位置づけ
①大預言書(the Major Prophets)
*イザヤ書、エレミヤ書、哀歌、エゼキエル書、ダニエル書
②小預言書(the Minor Prophets)
*ホセア書からマラキ書までの12書。
③ハガイ書は、捕囚期後預言書(3)のひとつである。

(2)預言者ハガイ
Hag 1:1 ダリヨス王の第二年の第六の月の一日に、預言者ハガイを通して、シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアとに、次のような【主】のことばがあった。
①ハガイは、ユダで活動した預言者(活動期間は3〜4カ月)。
②彼の系図は記されていないので、父親の名は不明である。
③「ハガイ」という名は、ヘブル語の「祭り(ハグ)」から来たものである。
④彼は、ゼカリヤと同時代の預言者(捕囚期後の最初の預言者)である。
⑤彼に【主】のことばが下ったのは、「ダリヨス王の第二年の第六の月の一日」。
*これは、前520年に当たる。

(3)時代背景
①ペルシヤの王クロスは、前538年に勅令を出し、すべての民が故国に帰還
することを許可した。
②ユダヤ人にもエルサレムへの帰還と、神殿再建が許可された(エズ1:2〜
4、6:3〜5)。
③総督ゼルバベルに率いられて帰還した約5万人は、神殿の再建を開始した。
④基礎は2年後に完成したが、サマリヤ人と周辺民族の妨害で工事は中断。
⑤その状態がダリヨス大王の代まで続いた(エズ4:1〜5、24)。
⑥ハガイとゼカリヤが活動を開始したのは、ダリヨスの第2年目(前520年)。

(4)ハガイ書の内容
①旧約聖書の中で、オバデヤ書に続いて短い(2章しかない)。
②工事が進まないのは、外部に敵がいるからではなく、内部に問題があるから。
③ハガイ書の強調点の一つは、「【主】が語られた」という点である。
④ハガイ書の主要テーマは、「先延ばしにすることの危険性」である。

2.アウトライン

Ⅰ.メッセージ 1(1:2~15):神殿再建の呼びかけ
Ⅱ.メッセージ2(2:1~9):将来の栄光の約束
Ⅲ.メッセージ3(2:10~19):汚れた民に下る祝福の約束
Ⅳ.メッセージ4(2:20~23):ゼルバベルに下る祝福の約束

ハガイ書の 4 つのメッセージについて学ぶ。

Ⅰ.メッセージ 1 ( 1 : 2 ~ 15 ):神殿再建の呼びかけ

1.神の時はまだ来ない。
Hag 1:2 「万軍の【主】はこう仰せられる。この民は、【主】の宮を建てる時はまだ来ない、と言っている。」
(1)「万軍の【主】」という御名は、ハガイ、ゼカリヤ、マラキの3人の預言者が好んで使ったものである(3人の合計90回以上)。
①この御名は、神の全能の力を示している。

(2)イスラエルを「わたしの民」ではなく、「この民」と呼ばれている。
①ホセ1:9参照
②民の罪とは、「【主】の宮を建てる時はまだ来ない」と言っていること。
③先延ばしの理由は、延々と続く。

2.民の罪
Hag 1:4 「この宮が廃墟となっているのに、あなたがただけが板張りの家に住むべき時であろうか。
(1)これは修辞疑問文(答えを必要としない当然の事項)である。
①「板張り」というのは、神殿の内装である。
②15年前に神殿のために用意した杉材を、自分の家に用いていたのであろう。
③民の問題は、優先順位が逆転していたことにある。

(2)過去15年の不作為(神殿建設の先延ばし)がもたらした裁き
①収穫が少ないこと
②食糧が不十分であること
③ぶどう酒が不足していること
④衣服が不足していること
⑤労働が空しくなっていること
⑥この呪いの背後には、神とイスラエルの契約関係が存在している。
*申命記28:38〜40。神に背くなら、呪いを受けることになる。

3.罪の治療法
Hag 1:8 山に登り、木を運んで来て、宮を建てよ。そうすれば、わたしはそれを喜び、わたしの栄光を現そう。【主】は仰せられる。
(1)罪の治療法が、3つの動詞(命令形)で示される。
①「山に登り、木を運んで来て、宮を建てよ」
②杉材は、すでに使用されていたので、山から材木を調達する必要があった。

(2)【主】の命令に忠実に従うなら、祝福が約束される。
①「わたしはそれを喜び、わたしの栄光を現そう」

4.民の応答
Hag 1:12 そこで、シェアルティエルの子ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアと、民のすべての残りの者とは、彼らの神、【主】の御声と、また、彼らの神、【主】が遣わされた預言者ハガイのことばとに聞き従った。民は【主】の前で恐れた。
(1)まず指導者たちが、ハガイの語る内容に積極的に応答した。
①ゼルバベルは政治的指導者。
②ヨシュアは宗教的指導者。

(2)次に、「民のすべての残りの者」が同じように積極的に応答した。
①「残りの者」という言葉は、少数の真の信仰者を指す場合がある。
②ハガイ書では、単に「残された少数者」の意味である。

(3)【主】は、民の積極的応答を喜ばれた。
①「わたしは、あなたがたとともにいる」
②ここには、「神に近づきなさい。そうすれば、神はあなたがたに近づいてくださいます」(ヤコ4:8a)という原則がある。

(4)ついに民は、神殿再建の仕事に取りかかった。
①ハガイの最初のメッセージから23日後に、民は行動を起こした。
②ハガイのように短時間で民を動かした預言者は、稀である。
③その背後には、聖霊の働きがあった。

Ⅱ.メッセージ 2 ( 2 : 1 ~ 9 ):将来の栄光の約束

※やろうと思ったけど、またうまく行かないという場合。

1.第2のメッセージは、民が神殿再建に着手してから3週間半後にやって来た。
Hag 2:1 ダリヨス王の第二年の第七の月の二十一日に、預言者ハガイを通して、次のような【主】のことばがあった。
(1)「第7の月の 21日」は、仮庵の祭りの最終日である。
①収穫を祝う祭りであるが、収穫が乏しいので、民の心は沈んでいた。

2.3つの質問
(1)ソロモンの神殿を見た者はだれか。
①神殿が破壊されたのは前586年。再建が、66年後(前520年)に始まった。
②つまり、70歳以上の老人ならソロモンの神殿を見たことがある。

(2)その生き残りの者たちは、再建途上の神殿をどう見ているのか。

(3)あなたがたの目には、まるで無いに等しいのではないか。
①致命的だったのは、契約の箱がなかったことである。

3.【主】からの励ましのことば
Hag 2:4 しかし、ゼルバベルよ、今、強くあれ。──【主】の御告げ──エホツァダクの子、大祭司ヨシュアよ。強くあれ。この国のすべての民よ。強くあれ。──【主】の御告げ──仕事に取りかかれ。わたしがあなたがたとともにいるからだ。──万軍の【主】の御告げ──
(1)「強くあれ」という励まし
①約束の地に入るヨシュアが受けたもの(申31:7、ヨシ1:6〜7、9、18)。
②神殿建設の際にソロモンがダビデから受けたもの(1歴28:20)。

(2)「仕事に取りかかれ」という命令
①神殿建設の作業を延期するな。
②「わたしがあなたがたとともにいる」という約束が伴っている。

(3)過去の祝福を覚えよ。
①シナイ契約の祝福がある。
②【主】は、民を罰するためにバビロン捕囚が起こることを許された。
③しかし、イスラエルが「宝の民」、「祭司の王国」、「聖なる国民」(出19:5〜6)であるという事実は変わらない。

(4)将来の祝福(メシア的王国)を覚えよ。
①民は、この神殿が貧弱なものであることを嘆いているが、千年王国の神殿は、豪華に飾られたものとなる。
②なぜなら、諸国の民が宝物をもたらすからである。

(5)この宮の後の栄光
Hag 2:9 この宮のこれから後の栄光は、先のものよりまさろう。万軍の【主】は仰せられる。わたしはまた、この所に平和を与える。──万軍の【主】の御告げ──」
す。銀も金も、【主】のものです。
①この預言は、メシアであるイエスが神殿の中に来られた時に成就した。
②イエスは「平和の君」である(イザ9:6)。
③イエスは初臨において霊的平和をもたらし、再臨において肉体的平和をも
たらされる。

Ⅲ.メッセージ 3 ( 2 : 10 ~ 19 ):汚れた民に下る祝福の約束

1.これは、第2のメッセージの約2カ月後、工事着手の3カ月後に語られた。
(1)この年の収穫は、不作であった。
①民の疑問は、神殿再建に着手したのに、なぜ不作に終わったのかということ。
②そこで【主】は、ハガイを通して、なぜ収穫が少ないのかを説明される。

2.2つの質問
(1)聖なる肉を運んでいる着物のすそが他の食物に触れたとしたら、その聖は転移するか。
①祭司たちは、「否」と答えた。
②これは正解である。聖は転移しない。

(2)もし死体によって汚れた人が、何かに触れたら、それは汚れるか。
①祭司たちは、「汚れる」と言った。
②これもまた正解である。汚れは転移する。

3.適用
(1)イスラエルは神の民でありながら、異邦人のようであった(過去15年間)。
①イスラエルの民の汚れは、神にささげる物に転移している。
②神が求めておられるのは、形式ではなく、心からの信頼である。

(2)しかし、翌年の収穫は大いに祝される。
①その理由は、この3カ月間で民が【主】への信頼を表明したからである。
②民の霊的状態と、畑の収穫物の状態とが相関関係にあることに注目しよう。

Ⅳ.メッセージ 4 ( 2 : 20 ~ 23 ):ゼルバベルに下る祝福の約束

1.第3と第4のメッセージは、同じ日に与えられた。
(1)第4のメッセージは、ゼルバベルのみに語られている。
Hag 2:21 「ユダの総督ゼルバベルに次のように言え。わたしは天と地とを揺り動かし、
Hag 2:22 もろもろの王国の王座をくつがえし、異邦の民の王国の力を滅ぼし、戦車と、それに乗る者をくつがえす。馬と騎兵は彼ら仲間同士の剣によって倒れる。
①「天と地を揺り動かし」は、メシア的王国の前の大患難時代を預言したもの。
②この時、反キリストは破れ、反キリストの軍勢は倒される。
*ハルマゲドンの戦いにおいて、このことが成就する。
③ゼルバベルは、印形のようにされる。
*公文書のサインに用いた「王の印」、「権威の印」である。
*王の印形は、王自身がその指にはめており、王から離れることはない。
*印形のように、神はゼルバベルを特別に扱い、彼から離れることはない。

結論

1.罪人は、どうしたらできるかではなく、できないことの理由を考える。
(1)この時期のイスラエルの民と同じように、私たちもまた失敗の言い訳をしたり、先延ばしの口実を設けたりする者である。

(2)そのような優柔不断と先延ばしの姿勢からは、良い結果は生まれて来ない。

※中川さんの場合は先にやる!と宣言してしまうらしい。(しかし、私的には、それは物事が義務的になって面白くなくなる流れだとも思ってしまう)

(3)イエスは弟子たちにこう言われた。
Joh 4:35 あなたがたは、『刈り入れ時が来るまでに、まだ四か月ある』と言ってはいませんか。さあ、わたしの言うことを聞きなさい。目を上げて畑を見なさい。色づいて、刈り入れるばかりになっています。

※ハーベストタイムの語源。

感想

ハガイ書:「いつやるの?今でしょ!」

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