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誰かに言ってもらいたいことを考える

人と話しているとき、どのような話題が多いのかということを振り返ってみると、様々な話をしているようで毎回同じ話をしていることが多いことに気がつきます。友達と話していて、この人毎回同じこと言ってるなと思うことはありましたが、自分自身もそうだったようです。

友人たちと食事をしているときに、やたらと同じことばかり言っていることが目立つ人がいて、なんとなく「こう言ってほしいんだろうな」と思ったことがあります。その人は「申し訳なかったと思ってる」としきりに話していましたが、おそらく待っていた言葉は「キミは悪くない、悪かったのはあの人だ」と誰かに言ってほしかったのだと思っています。

「仕事が毎日大変で、朝から晩まで仕事をしている。寝不足で疲れが取れない。」と話していた友人。どんな話題でも、気がついたらその人の仕事の話になって、最後にはとても重要な仕事を任されていて、ずっと働いていて休めないという話になっている。この人が言ってほしいのは、「あなたにしかできない仕事がたくさんあってすごい」ということだと思います。

自分自身を振り返ってみると、資格試験の話や勉強に関する話題が多いことに気がつきます。多分そういう話が好きということもありますが、誰かから「すごい人だね。勉強を続けていてえらい。」と言ってほしかったのかなと思いました。ですが、なんとなく違和感があります。その言葉を求めているわけではないのではと、何かもやもやしていました。

じっくり考えた結果、「あなたのようになりたい。」と言ってほしかったのだということに気がつきました。誰かの憧れになりたいというのが、自分の心の声だったようです。だから、資格のようなわかりやすい指標の話を好んでいたのだと思います。

3人兄弟の1番上として育ち、弟や妹の見本にならなければと思って生きてきたことが影響しているのかもしれません。自分がしっかりしなければ彼らの見える世界が狭まってしまうという、謎の義務感を持っていたことを思い出しました。目指すべき姿にならなければと必死でした。

だからこそ、誰かにあなたのようになりたい、目指したいと言ってもらって安心したかったのだと思います。その資格を持っていない人に、こんな資格を持っていますと言えばそうなりたいと言ってもらえる確率が高いですからそういう話題に誘導していたのだと思います。

でも別に、誰かからそう言ってもらったところで自分は満足しないと思いますし、どこか恥ずかしささえ感じます。人の話を遮ってまで、言ってもらいたいことでもないと、落ち着いて考えたらそう思います。きっと自分自身で、その言葉をかけてあげられたらよいのでしょうね。

一方的に話をする人はいい印象を持たれないことが多いです。一方で、話をよく聞いてくれる人はいい印象を持たれることが多いです。人間誰しも自分の話を聞いてもらいたいですし、言ってほしいことを誘導するような話をします。

聞き上手になるためには、相手が言ってほしいであろうことを推測することも必要ですが、自分が言ってほしいと思っていることをよく理解した上で、自分の話題に引き込まないようにすることも大切だと思いました。

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