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モノを大切に使うということ

プレゼントでいただいたもの、自分がこだわって購入したもの、私たちの身近にあるモノには、それぞれエピソードがあると思います。そのモノたちがここにきた理由みたいなものです。モノを大切に使うということは、それらの思い出を大切にすることに他ならないと感じています。

例えば、いつも使っている財布は、妻からの27歳の誕生日プレゼントでいただいた、GANZOのコードバン長財布です。まだまだ馴れ初めだった頃で、手入れをするたびに、当時の状況が思い出され、初心に戻ることができます。

仕事で使っているCASIOの黒い電卓は、中小企業診断士試験の受験を決めた際に奮発して購入したものです。安いものもありましたが、折角ならばよいものをと、高いものを購入しました。今では試験をともに乗り越えた相棒となっています。

毎日身につけている腕時計はGrandSeikoのクオーツ時計です。婚約指輪のお返しも兼ねてと、28歳の誕生日プレゼントでいただいたものです。シンプルかつスタイリッシュで気に入って使っています。ベルトの留め金が壊れてしまったので、近所の時計屋さんでベルト交換をしてもらった際、新しいベルトのデザインを妻と一緒に決めたという思い出も新たに生まれました。

決して高いものでなくても、そのもの一つ一つにあるエピソードを大切にすること、また新たなエピソードを重ねていくこと、それこそがモノを大切にすることにつながります。

そこで、大切なモノの財産目録のようなものを作成することが効果的ではないかと思います。財産目録とは、一定の時点において保有する財産や負債を一覧にしたもので、相続の資料として作成されることが一般的です。

大切なモノの財産目録は、資産価値を金額で記入するのではなく、大切なモノリストに近い感覚で、自分が大切にしているモノとそのモノにまつわるエピソードを一覧に記録していきます。いつ、誰からもらったものなのか、そのときどのような気持ちだったのか、購入までどのような悩みがあったのか等を自由に記載していきます。新たなエピソードが追加された場合には、都度加筆していきます。

ミニマリストとしての生き方をされる方に共通しているのは、必要最低限のモノしか持たず、一つ一つのモノを大切にされているということです。モノを持ちすぎたり、特別なエピソードがないものが溢れていたら、本当に大切にしたいモノにかける思いが少なくなってしまうので、結果としてモノが少なくなるのだと思います。

今一度、身近なモノを棚卸して、一つ一つのエピソードと向き合ってみる機会を持つ、そのことを通じて、いっそうモノを大切にできるようになると思いますし、余計なものを持たない、等身大の生活になっていくと思います。

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