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Stonebankのキックを改変して遊ぶ


Relectと申します。普段はUKハードコアを作っています。

現在(2020年10月)UKハードコアのキックに使われているド定番のサンプルといえば"SHC 12"ですよね(最近はまた新しい音に移行しつつありますが)。もちろん、それをただ使うだけでも"良い音の曲"は作れますが、やはりクラブミュージックの肝ともいえるキック、ベースには個性を出したいところ・・・!

しかし、UKハードコアにピッタリな別のサウンドをSpliceから探してくる作業はとにかく骨が折れるので、今回はSHC12を少しだけ改変して個性を演出した気になってみようと思います!


1.今回使ったモノ

・Ableton Live

・Beatlab Audio - Artist Series - Stonebank UK Hardcore (Sample Pack)


2.リファレンスを決める

今回はクラブ鳴りの良いキックを作りたいので、クラブでかかった時のバランスがもっとも良い気がする"Gammer & Darren Styles - DYSYLM"をリファレンスにしてみます。他にもこれが良い!という曲があったらコッソリ教えてください。


3.Live上にリファレンスを並べる


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このように、リファレンス曲のキックの波形を抜き出して、DAWに並べます。普段はドロップからキックを抜いて来るだけなのですが、この曲はドロップ中にキックのアタックだけが綺麗に聴こえる箇所がなかったので、イントロからも抜き出してきています。


4.波形を見比べながら、ひたすら似せて行く

後はSHC012をリファレンスの近くに置いて、波形を似せていくだけです。

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波形を拡大して見比べながら、サンプルを切ってピッチをいじったり、必要に応じてレイヤーを足しながら波形の形を似せていきます。今回は恐らく同じサンプルを使っているため、わかりやすいですね。

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右クリックメニューからグリッドをoffにすると作業しやすいです。また、サンプルを切った後はクロスフェードを作ってプチプチっとしたノイズが出ないようにします。

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ここの時点でクリップごとに音量をいじってもトランジェントを変えられそうですが、後からエフェクターで整えた方が自然な波形になりそうなので我慢します。


5.書き出して、後はお好み

今回は個性を演出した気分になることが目的なので、完璧な模倣はせず、ある程度似てきた時点で作業を切り上げて書き出します。その後はお好みでエフェクターをかけて調整しましょう。

やっぱり完璧に音を近づけたい!という方はここからEQマッチ機能のあるプラグインを利用して更に調整してもいいかもしれません。

このテクニックに加えて、レイヤーを足したり、別のサンプルでも試して、自分だけのオリジナルキックを生み出しましょう!


6.参考動画・ページ

この記事を書くにあたり、参考にした動画、Webページです。こちらも見ていただけるとより根本的なキックの音作りについての基礎知識を得られます。

PENDULUM Inspired Track from Scratch Series | Part. 2 Drums!


エレクトロニックミュージックのキック概論

キックの構成要素、ミックスダウン時の困り事別に適切なエフェクターの選び方や、キックの歴史についてわかりやすく書いてあります。

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