上達が早い人は「分かってても描けない」問題をどう克服しているのか
「資料見て描いてるのに上手く描けないんです…」
っていう人、いっぱいいるんだなぁ。
分かる…😭
こんにちは。
小中学生の頃は模写しかできなかったReLです。
お手本を描き写してるはずなのによく脚が短くなったりしてました。
おかしいなぁ…🤔
懐かしい思い出です。
今回は「資料見て描いてるのに上手く描けない」問題について。
実際こういうリプライを
僕もTwitterで何度かもらったことがあります。
「初めて描くものや、上手く描けないものは必ず資料を見て描こうね」
というのは僕も普段から言ってることです。
これが大事な基本姿勢なのは確かなんですが、
じゃあ資料さえ見れば何でも上手く描けるのかというと
決してそんなことはないんですよね。
実際には資料を見ながら描いても
思ったような仕上がりにならないことがほとんどだと思います。
それこそ小中学生時代の僕のように
模写してるはずなのに脚だけ短くなるとか。
こんなふうに思い通りに描けないことって
実は誰でも通る道なんですが、
ここで「自分には才能がないのかも…」などと勘違いをしたり、
この時点で理想と現実の落差に絶望して
描かなくなってしまう人がいるんですよね。
これはとんでもなくもったいないことだなって思います。
これ、決して才能がないから
思い通りに描けないわけじゃないんです。
というか才能ってあまり関係ありません。
誰でも最初はこうなるんです。
この記事では、
「描いてみたけど思ったようにならない…」
という段階で止まってしまってる人向けに
理解できてないであろう2種類の壁の違い
「分かってるのに描けない」という問題の核心
小学1年生の視点に戻れば何をすればいいかがよく分かる
って話をします。
ちょっと長めになりましたが、
絵をうまく描けずに行き詰まってるならヒントになると思うので
ぜひお付き合いください٩( 'ω' )و
違いを区別できないから行き詰まる。
絵の上達「2種類の壁」の違いを知ろう
「絵を上手く描けるようになる」ということを目指すなら、
乗り越えていかないといけない壁が2種類存在します。
それが「学びの壁」と「鍛錬の壁」です。
学びの壁
知らないことを学んで知識をつけるために
乗り越えないといけない壁です。
講座や解説などで描き方を学ぶ、知識を仕入れる
参考資料を用意する
実際に描こうとしてるものを観察してみる(自分の手とか)
要はインプット、勉強のことですね。
学生なら学校の授業がこれに当たります。
この壁の乗り越え方は簡単。
講座や解説を見たり、資料を用意したりするだけです。
学ぶための費用や時間の問題を抜きにすれば、
やろうとさえ思えば誰でもできることですよね。
鍛錬の壁
できないことをできるようにするために
乗り越えないといけない壁です。
これはアウトプット、行動、実践のこと。
つまり、実際に描くということですね。
学生なら宿題や問題集を解くことがこれに当たります。
この壁も、乗り越え方はシンプル。
「行動する」だけです。
別にこれらの壁ってお絵描きに限った話ではありません。
語学や算術、芸術、職能など、
技能習得全般に共通することです。
で、ここからが大事な話なんですが・・・
講座とかコーチングって
僕らが壁を乗り越えていくための
手助けになってくれるわけですが、
これで乗り越えられるのは学びの壁だけなんです。
鍛錬の壁は、自分で継続的に行動することでしか
乗り越えていけません。
これは教えたり教わったりできる類のものじゃないんですよね。
そしてこの壁がとても高くて分厚いわけです。
多くの人がここで躓くし、
行動を継続できない人の多くが
この2つの壁の違いを理解していないように感じるんです。
やる気が起きなくて行動できない、
というそもそもの問題を抜きにしても、
この2つの壁を区別せずに考えてしまうと
資料を見ながら描いてもそれっぽくならない
描いても描いても上達した気がしない
=自分には才能がないのでは…?😰
などといった勘違いが起こってしまうんです。
そうです。勘違いなんですよ。
傍から見れば鍛錬の壁を乗り越えるために
ひたすら行動すればいいだけなのに、
当の本人にとっては
「出口が見えなさそうな問題」に感じられて、
どうしていいか分からず行動が止まってしまうわけです。
ちょっとまとめると、こういうことです。
絵の上達には
「学びの壁」と「鍛錬の壁」という
2つの壁を乗り越えていく必要がある。学びの壁とは勉強、
分からないことを調べたり教わったりして知ること。鍛錬の壁とは行動、
実際に描いて経験を積んでいくこと。講座やコーチングは
学びの壁を乗り越える手助けをしてくれるだけ。鍛錬の壁は自分で行動を起こして乗り越えないといけない。
これは教えたり教わったりできる類のものじゃない。だけど多くの人がこの2つの壁を区別できていない
それによって、行動すればいいだけの話を
「出口が見えなさそうな問題」と錯覚して
止まってしまう人が多い。
いやぁ…これは「描いてるのに上手くならない」と
ウンウン悩んでフン詰まる人が
いっぱいいるのも納得ですよね😅
まるで迷宮にでも迷い込んだかのような感覚だと思います。
まずは「学びの壁」と「鍛錬の壁」、
2つの壁があって、
それぞれ区別して捉える必要があることを理解してください。
「分かってるのに描けない」という
迷宮のような問題の核心
絵を上手く描けるようになるために
学ぶ、鍛錬する、というアプローチは、
本質的には小学1年生の学習と同じことなんです。
例えば、手を描くことが苦手な絵描きさんって多いので
「手を上手く描く」という課題に挑戦するとしましょう。
学ぶ・調べることで解決できるのは↓こういう要素です。
講座や解説なら、
手を描くときの考え方
アタリの取り方
描いていく手順
手の特徴
手を上手く描くポイント
資料を用意すれば、
描きたい手のポーズやアングル
自然に見える陰影の配置や色
これは入学したての小学1年生で例えるなら、
初めての国語の授業で
ひらがなの書き方を習うようなものです。
あなたも身に沁みてることだと思いますが、
学ぶ・調べるだけでは
上手く描けるようにはならないものですよね。
実際に描いてみると分かりますが、
現実は理想通りには描けないものです。
考えてみればこれは当たり前で、
小学1年生だって人生で初めて書くひらがなは
ガタガタで不格好なもののはず。
たとえお手本を見ながら、なぞりながら書いたとしても、です。
鉛筆で文字を書くことにすら慣れていないでしょうから。
これが「分かっていても描けない」という状態。
ここから上手く描けるようになるには
鍛錬が必要になります。
例えば手を「上手く」描くためには、
他にもこういう知識が必要になってきます。
描きたいポーズとアングルで手と指がどんなふうに見えるのかの理解
各指先のアングルに応じて爪や指先の見た目はどう変わるのか
線だけで手に立体感を出すためにはどこに気をつければいいのか
線の強弱をつけるべき適切なポイント
線をあえて途切れさせるべき適切なポイント
手だけで性別が分かるようにするために男女で差をつけるポイント
男性らしさ/女性らしさを際立たせる手のポーズ
etc…
これら一つ一つは、
知識として仕入れることはできるでしょう。
こういったワンポイントアドバイスは
Twitterにもpixivにも探せば数多くあります。
でも、これらの知識を
実践で適切に組み合わせて活用するには
鍛錬が必要になるんですよ。
これこそが問題の核心なんです。
実践で
必要に応じて
いくつもの知識・ワンポイントを
適切に組み合わせて
活用する
「お手本を見ても理想通りに描けない」
というのは、
この技術が身についていないから起こる現象です。
今あなたに必要なのは、この技術を鍛えていくこと。
鍛錬の壁は、この技術を鍛えていくことで
乗り越えられるというわけです。
小学1年生も、お手本なしで
綺麗なひらがなを書けるようになるために
何度も何度も書く練習をするものです。
あなただってノートに
何度も同じひらがなを書いて覚えていったはず。
もしその最初の段階で小学1年生の自分が
「うまくかけないよ…」と弱音を漏らしたら、
今のあなたはなんて声をかけるでしょうか?
「練習量が足りてないだけだよ。
必ず上手く書けるようになるから。
自分の力を信じてやってみよう。」
僕ならこういうふうに言葉をかけると思います。
絵を描くのも本質は同じなんですよね。
才能ではなく”慣れ”が物を言う世界
学んだ知識、つまり上手く描くためのポイントは
頭の中にある(=覚えている)だけでは意味がありません。
実際に絵を描くとき、
線を引くその瞬間に意識できてないと
活用できてるとは言えないんです。
それが自然とできるようになるまで描くことで
初めて上手く描けるようになります。
「え、何それめちゃくちゃ大変そう…」
「それこそ才能が必要なんじゃ…😰」
と思うかもしれませんが、心配しなくて大丈夫です。
全然そんな事はありません。
ポイントを強く意識しながら描く、
ということを繰り返すと
次第に意識するまでもなく
空気レベルで無意識に活用できるようになっていくんです。
これがいわゆる”慣れ”というやつですね。
これはどんな人にも起こることです。
才能は関係ありません。
例えば「ありがとう」という文。
ひらがなを覚えたての小学1年生だったら
それぞれのひらがなの形を
意識しながらじゃないと書けないでしょう。
「『あ』はこんなかたちで…むつかしい…😩」
「『り』はこんなかたち…
『い』とにてるからまちがえそう…🤔」
「『が』はこんなかたちだっけ…
てんてん(濁点)をわすれちゃだめだよね…😕」
という感じで各文字を意識しながら書かないと
「あいかとろ」みたいな文を書きかねないわけです。
時間も1分くらいはかかるかもしれません。
だけど数ヶ月も経てば
特に何も意識することなく数秒で
「ありがとう」と正確に書けるようになっているでしょうね。
最初は強く意識しないといけなかったいくつものポイントが、
慣れたことで無意識レベルで全部活用できるようになったからです。
絵でもこれとまったく同じことが起こります。
資料を見ながら描いてもそれっぽくならないのなら、
10回も20回も繰り返し描いてみましょう。
1回や2回描いてみたくらいで
完璧に描けるようになる人なんていません。
いたらきっとその人はサイボーグです。
小学1年生が何度も反復練習して
お手本を見ずにひらがなを書けるようになるのと同じで、
それっぽく描けるようになるためには
10回、20回と繰り返し描いて手と脳を慣らしていくことが大事です。
描いても描いても上達した気がしないのなら、
何も意識せずに描いてないかを自問してみてください。
アタリを取る瞬間、線を引く瞬間に
どんなポイントに気をつけるべきなのか、
できる限り意識しながら描いてみましょう。
もちろん初めからいくつものポイントを
同時に意識するのは無理な話です。
それでも、できる限り意識しながら
数をこなすことで徐々に慣れてきて、
無意識レベルで活用できる知識やポイントが増えていきます。
すると思考に余裕ができて
意識できるポイントが前よりも増えたり、
教わってないコツに自分で気付けたりするんです。
その繰り返しで上手く描けるようになっていくんですよ。
小学1年生だって最初は一字一字
ひらがなの形を思い出しながらじゃないと文を書けません。
でも毎日それを繰り返すことで慣れていき、
わずか数週間~数ヶ月で
ひらがなの文をスラスラ書けるようになるんです。
”慣れる”という「奇跡の能力」を信じよう
学びの壁は、乗り越えるための手段が
豊富に用意されています。
ネットを使って自分で調べることもできれば、
描き方の講座もいっぱいありますよね。
更に資料を用意すればカンニングし放題です。
一方、鍛錬の壁は「自分で実践を繰り返す」ことが
乗り越えるための唯一の手段になります。
誰かからお膳立てしてもらえることではありません。
ここで”慣れる”という自分の能力を
どれだけ信じて行動できるかで大きな差がつくわけです。
どんな人でも、ポイントを意識しながら
実践を繰り返すことで次第に慣れていくものです。
無意識レベルで使いこなせるようになったら、
その知識やポイントが自分の血肉になった証し。
そして慣れて思考に余裕ができるからこそ
更にいろんなポイントを意識できるようになって上達していくんです。
事実、あなただって小学生の頃
そうやってひらがな、カタカナ、漢字を書けるようになっていったはず。
僕もそうでした。
極端なことをいえば、
「歩く」という技能も鍛錬と慣れの産物ですからね。
平衡感覚と足の裏から伝わる感触を頼りに、
いくつもある脚の筋肉を動かして
バランスを取りながら移動する。
その一瞬一瞬で気をつけないといけないポイントの多さは、
絵を描くときの比ではないでしょう。
本来こんなことは
常に複雑な計算をし続けないといけない
超高難度の動作なんですよ。
機械ですら一筋縄ではいきません。
スムーズな二足歩行をできるロボットが普及してないのがその証拠です。
でも、そんな超高難度の動作ですら
無意識レベルでできるようにしてしまうのが
僕らが持つ”慣れ”の力なんです。
すべての人に等しく与えられた
”慣れる”という「奇跡の能力」を信じて行動してみましょう。
描いて、描いて、描きまくってくださいね!😆
追伸。
「そうは言っても誘惑が周りに多すぎて
中々思い通りに実践できないんだよ😩」
とお悩みであれば、こちらの
「怠惰な自分完全攻略ガイド」の記事を読んでみてくださいね。
意志の力に頼らずに自分を行動させるための
具体的な実践テクニックを満載してます😉
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