見出し画像

顔の色塗りは”7層”に分けるべし!頭の中がシンプルで楽になる色塗り手順解説

顔パーツの色を塗っていくときに一番テンションが上がるReLです。
瞳に光が宿って、頬に血色が宿って、
ただの線の集まりだったキャラクターに
命が宿っていく瞬間がたまらなくワクワクするんです😆✨

今回はそんな顔の色塗りについて。
目以外の肌の部分の話です。

顔の塗り、あなたは影だけ塗って終わりにしてないでしょうか。


  • 影以前に、顔にどう色を付けていけばいいか分からない

  • 影が単調すぎて顔がのっぺりしてしまう

  • 顔の微妙な凹凸を色の濃淡で表現したいけど、
    そんなの神のような繊細な筆さばきができないと無理じゃね?

  • 顔の塗りに自身がないから、顔のアップを描くのが苦手😫

もしこんな悩みを抱えているのであれば、
この記事で顔に色を塗る際の
「レイヤー構造」を解説するので参考にしてもらえればと思います。

主にデジタルでのやり方ですが、
考え方はアナログでも活かせるはずです。


顔の色塗りには気合を入れる。
でも頭の中はシンプルに。
色を”7層”に分けて捉えよう。


肌の色塗りの中でも
顔は特に気合を入れるべきパーツです。

人がパッとイラストを見たときに
一番視線が集中する場所ですからね。

人の特性上、まず顔に視線が行く。だから顔の仕上がりは大事。

一番大事なのは目なんですが、
その次くらいに顔の色塗りが大事なのも事実。

目はよく塗れてたとしても、
顔の肌の色塗りがそれに追いついてないと
顔全体の魅力は半減してしまいます。


とはいえ、↑のような色塗りを一発でやれというのは無理な話です。
それは僕も無理です。😅

なので大事になってくるのは
色の濃淡ができる理由ごとにレイヤー分けして考える
ということ。

例えば
 ・光源によって肌の凹凸が強調されてできる影
 ・髪に光が遮られてできる影
は別で考える、といった具合です。

この考え方のメリットは
”影のできる理由が常にたった1つに絞られる”こと。

これによって頭の中がシンプルに、
スッキリした状態で色を塗っていくことができます。


…と、ただ文章だけで説明されても
「???」だと思うので、
具体的な手順と解説を用意しました。

読んでみようやってみよう٩( 'ω' )و


基本の影から仕上げまで網羅。
顔の色塗りレイヤー7階層


顔の色を塗るとき、僕はレイヤーを7つに分けています。
ベタ塗りしたベースの肌レイヤーの上に、
クリッピングしたレイヤーを7つ。
それぞれの内容と役割について解説します。

顔の部分のレイヤー構成


第1階層:顔の凹凸

まず最初は、ベースの肌色より少しだけ
濃い色で影を置いて顔の凹凸を表現します。

パッと見はちょっと分かりづらいかも

といっても別に難しいことではなくて、
塗っていくのは主に以下の2つのポイントです。

  • まぶたと顔の骨の境界

  • 目尻から頬を迂回して顎につながるライン

目立たないような色でなめらかに塗っていきます。
そのほうが女の子らしくなっていいですよ。

わかりやすいように編集中のレイヤーだけ色を変えた状態

これ以外の影は描き込みません。
このレイヤーでは、あくまで顔の凹凸だけを描き込みます。


第2階層:髪の影

次のレイヤーでは、髪の影をくっきりと入れます。
ただし毛先の影は少しだけ消して
なめらかに色が変化するようにします。

顔の凹凸よりも濃い色で塗ります。


第3階層:光源による影

次のレイヤーに、光源によってできる影を描き込みます。

すでに塗った影の色を潰してしまわないよう、
乗算レイヤーにします。

光源が左側にあるという想定で、薄っすらと右半分に影を置いている

光源の光が当たってる明るい部分と、
そうではない部分ができます。
明るい部分はそのまま下地の肌色を活かし、
そうではない部分にうっすらと影を塗っていきます。

わかりにくいので編集中のレイヤーだけ色を変更。
色味が大変気持ち悪い…🤣


第4階層:デフォルメされた鼻

イラストならではのデフォルメ表現です。
鼻筋の周りに、ボカしたエアブラシで色を乗せます。

鼻のデフォルメ表現はこれだけではありません。
ここは人によってこだわりが出る部分なので、
好きな絵師さんの描き方を参考にしてください。


第5階層:血色

唇と頬に色を乗せて血色を良くします。

・唇

面積が狭いので、
キャラクターを小さく描いてるなら
何もしなくてもいいでしょう。

顔のアップの場合はうっすらと色を載せたほうがいいです。

わかりにくいけど、ここに薄っすらと肌より少しピンク寄りの色を置いている

上唇はほんの僅かに、下唇をメインに塗ります。
濃くすると化粧してます感が出るので、
出したくないならベースの肌に近い色で、ごく薄く塗ります。


・頬

頬の赤みは大事です。
これがあるのと無いのとでは
血色の良さがまるで違ってくる
んです。

乗算レイヤーにして、
ボケ味の強いエアブラシで
薄っすらと赤みを乗せましょう。

すごく分かりにくいけど、この部分に色を置いている

下地の肌色との違いが大きくなると
チーク感が出てしまうので、
本当に”薄っすらと”がポイントです。


第6階層:頬の赤みの漫画表現

これもイラストならではの表現です。

頬の血色の上から赤のペンで斜線を引きます。
これも下地の色よりほんの少し赤い程度に。
斜線を引いたあとで、入りと抜きを少し消してなじませるといいでしょう。

パッと見て分かるか分からないか程度でOK

下地と色が離れると漫画キャラ感が強くなるので、
そういう感じを出したくない場合は注意してください。


第7階層:仕上げのハイライト

仕上げです。
顔にツヤを加えて肌に瑞々しさを出します。

鼻筋、両頬の3箇所にハイライトを入れます。
顔のアップの場合は下唇にも入れるといいでしょう。

このちょっとの仕上げで一気に肌に瑞々しさが宿る

補足になりますが、ツヤによる光表現の主役は”目”です。
目が主役になるよう、顔のツヤは控えめに、
あえて目立たせないように塗るのがポイント。

より詳しく知りたければ前回の記事を参照してください。
顔も含め、肌に光表現を入れる際のポイントを解説しています。


豊かな色表現は”シンプルな理屈の重なり”で生み出せる


顔の色塗りについて解説しました。
いかがだったでしょうか。

肌色と一口で言っても、顔だけでも
いろんな濃さや色合いの”肌色”があります。
これらは一見するとセンスや才能がないと
塗れないように感じるかもしれません。

だけど、今解説したように
色の違いが生まれる理屈を考えていけば
いくつかの”要素”が見えてきます。

要素の一つ一つはシンプルな理屈なので
理解しやすいはず。
その重なりによって顔の豊かな色表現が実現できます。

ぜひ何度も練習して自分のモノにしてくださいね😆

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?