音楽と感情が結びついてるはなし

昔よく聞いた音楽を久々に聴くと、本当にいろんなことを思い出します。
親の車でドライブしながら半分夢の中で聴いた曲なんて、休日の昼下がりに窓から差し込む陽光すら思い出せるほどです。

私にとって強い思い出の曲があります。
高校を卒業し、初めての地で初めての独り暮らしを始めた夜に聞いた曲です。あまりに物が少ない部屋で、ただただ冷蔵庫の唸る音だけが耳に届いて眠れませんでした。
なにか気を紛らわすために聞こうと当時お気に入りだったBump of chickenのプレイリストを流しました。
1時間、2時間と布団の中で寝がえりをうっていた時にそのフレーズだけが鮮明に聞こえました。

ひとりぼっち みんないなくて 元気にやっていけるかな

バイバイサンキュー

引っ越しに荷解きにと忙しくしていたおかげで気づかないフリをしていた、ほんとは頭の片隅で気づいていた、寂しさが一気に溢れてしまった事を思い出します。
明日起きても部屋には自分一人で、家から出てもこの街には誰一人知っている人がいない。
次に家族に会えるのはいつだろう。
初めて一人で暮らすこと。
家族の顔を見ない夜と朝が永遠に繰り返されるような孤独。
布団の中でぎゅっと目を瞑って、ひとりぼっちは怖くない。ひとりぼっちは怖くない。と唱えていたあの夜が、この曲を聴くと鮮明に思い出せるのです。

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