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小説で読む幕末史

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幕末はドラマよりドラマチックです。熱く生きた彼らが刻んだ歴史を楽しんでください。
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#阿部正弘

阿部正弘の憂鬱

阿部正弘の憂鬱

 「眠れない」 阿部正弘は、頭が冴えて眠れなかった。「開国すべきか?鎖国を続けるべきか?」悩んでいたのだ。

 幕閣の意見も「開国すべし」という現実派と「鎖国を守るべし」という理想派の2つに分かれた。「今の幕府に、ヨーロッパ列強と戦って勝てる力は無いのだから、ペリーの脅しを受け入れて開国するしかない」というのが現実派の意見であり、「神君・家康公が決め、また260年間守ってきた鎖国政策を変えるべきで

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