【主婦勉!】守護聖人〜ミラノ編〜

ミラノの守護聖人は
聖アンブロージョという方。

ミラノ最古の教会として知られる
サンタンブロージョ聖堂は 
彼のことを祀っている教会だ。

彼は4世紀半ばに、
ローマ帝国の高級官僚の息子として
今のドイツに生まれた人で、
優秀な官僚になり、
その後ミラノの首席執政官として
働いていたと。

で、その頃ミラノ司教が亡くなり、
後継を巡って派閥間でいろいろ揉めた結果、
アンブロージョが仲裁に入ることに
なったんだが、

なんだかんだあった挙句、

あれ?
実は彼が一番司教に適任なんじゃない?
すごい仕事出来るし、
いい人だよね?みたいな(たぶん)
まさかの展開になり、
それで一番困ったのが彼でして。

いや、俺全然やりたくないよ!っつんで、
考えた方法がなぜか
娼婦を2人家に泊める、という、
これまたわかりやすくアレなやつで笑

要は「俺こんな素行不良だぜ」
アピールというか。

でも、アンブロージョさん
実際は生涯独身という話もあり、
またとても実直な方だったようなので
たぶんすぐカモフラージュだと見破られて、
で、しょうがなくミラノから逃げるんですが
(どんだけやりたくないの笑)
どうしてもやってほしいミラノの人たちに
捕まっちゃうんですね。

なんかほのぼのしちゃう。
いい話だなー

で、結局民衆の熱意に負けて
司教になるんですが、
この方なんとこの時まで実は
キリスト教徒ではなかったようで
司教になるって決めて初めて
洗礼を受けたらしい。
だからあんな逃げ回ってたのかな笑

憎めない人!
いい!
人間くさくてすごく良い!

といろいろありつつも、
もともとすごく仕事ができる人なので、
ミラノ司教になってからは、
ローマ帝国のキリスト教の国教化に
尽力するなどの大活躍をして、
めでたくミラノの守護聖人となったそうです。


彼は伝説として、
「アンブロージョがまだ幼児の頃、
彼が口を開けて眠っていると
数匹の蜂が彼の舌の上に止まり、
彼を刺す代わりにはちみつを垂らした」

というまたいろんな意味で甘めな話もあり、
それゆえ彼を表す肖像の中には
蜂の巣を持っていることがあるらしい。

画像1

蜂の巣ですよー
仏の頭じゃないよー

こういう、
コレを持ってるとこの人!
蜂の巣持ってたら聖アンブロージョ!
首を持ってたら聖ドニ!
みたいな、その人を表す象徴のようなものを
アトリビュートと言います。

各地の聖人をある程度調べたら
次はアトリビュートをやるつもり。
てか既にもう気持ちは半分そっちに笑


話が逸れたけれど、
ちなみに聖アンブロージョさん、
お会いできます。

冒頭に書いたけど
彼を祀った
ミラノ最古の教会、
サンタンブロージョ教会では、

祭壇の裏側に、なんと
聖アンブロージョご本人のミイラが
ガラスケースの中に安置されており、
基本的にはどなたでもお会いできるようです。

ミイラ好きとしては(すみません)
是非ともお会いしてみたい。

そういえばかのフランシスコ・ザビエルも、
中国の上川島で亡くなった後、
遺骸は最終的にゴアに移送され、
その後棺から出されて一般公開されたそう。

そして今でも遺骸が安置されている
ゴアのボン・ジェズ教会では、
10年に1度棺が開帳され、
一般公開されている。

前回がいつだったか覚えてないが
確か新聞か何かで報じられていたのを見て、
えっ!
ザビエル、ミイラになってんの?!
としこたま驚いた記憶が。(敬称略)

そして実はご遺骸はいろいろと分散し、
マカオやリスボン、
そして胸骨の一部などは
東京のカトリック神田教会に
安置されているとか。
聖人もいろいろと大変ですね...

ちなみにザビエルさんは
日本の守護聖人の一人でいらっしゃいます。

お釈迦様の骨も仏舎利といって
結構各地に祀られてますし、

やはり世界規模で時空をこえて
崇められている方は
死してなお
安眠などないということなんですかね...

世界各地で、指一本でも救済のためにとか、
もう執念というかね...
って、もちろんご本人が望んだことでも
ないんでしょうけれど...

大変だなぁ..