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【主婦勉!】守護聖人〜ベネチア番外編〜


今日は一度守護聖人を離れて
なぜベネチアは
「アドリア海の"女王"」
と呼ばれるようになったのかを調べてみた。

なぜ「アドリア海の"王"」ではないのか。
別に男でも女でもどっちでも良いのだけれど、
こういうのってたぶんなんかきっと
理由があるに違いなく、
しかも往々にして
それなりに面白かったりする。

というわけで
いろいろ調べてみた。

いつも思うけど、
当たり前ですが
こういうことを
私より前にちゃんと調べてる人が
たーくさんいるんだよね。

そしてそんな方々のおかげで
私は日々こうやって学ぶことができます、
ありがとうございますと、
ググるたんびに思います。
ほんとありがとうございます。


で、
突然ですが、

「日本語」以外の言葉を
「外国語」と呼ぶとして、

そんな外国語の中には、
名詞の中に、
女性名詞と男性名詞という、
分類体系を持つ言語がある。

日本語にはないものなので、
私も大学の第2外国語で
ドイツ語を履修した時、
そもそもその概念みたいなのがわからなくて
本当にものすごく苦労した覚えがある。
当然びっくりするほど成績は悪かった。

で、イタリア語だ。
イタリア語にもその
男性名詞、女性名詞がある。

イタリア語で"海"は
"il mare"
これは男性名詞。

なので、"アドリア海"
"il mare Adriatico"も
当然男性名詞になってくる。

当然、とか書いたけど、
すみません、よくは知らない。
けど、どうやらそのようです。

一方、都市
"la citta"
これは女性名詞だそうで、
なので、ベネチアという都市名も
女性名詞になるという。

なので、おそらく
そもそも街が女性名詞である時点で
ベネチアは女性として表現されて然るべきだし、
美しいアドリア海(男性名詞)の中にある、
神々しいほど美しい街(女性名詞)
みたいなことで、
"女王"になったのではないかと。

そしてもう一つ、
おそらくこれが
"貴婦人"などでもなく、
あくまで"女王"として
表される理由であろう(推測)という、
たぶんこれも重要なポイントとして、

ベネチアでは毎年
「海との結婚」という
イベントが行われている。

海 との 結 婚!

これは毎年
キリスト昇天祭のあった週の日曜日?に、
行われるイベントで、
ベネチアがアドリア海と結婚するという
祭事だそうだ。

ベネチアが海と結婚!
何それ!
おもしろ!
フガフガ!←鼻息荒め

ベネチアにとっては
海上の覇権を象徴する
とても重要なイベントであり、
1000年頃から始まったと言われている。

また1117年に、
いろいろあって(ざっくり)、
教皇が自分のしていた指輪を、
ベネチアの当時一番偉い立場であった
総督(ドージェ)に与え、
その指輪を毎年
海に投げ込むように言ったことから、
このイベントが
キリスト教的な意味合いを
持つようになったそうだ。

それ以降
毎年ベネチア総督は献納された指輪を、

そして今は市長が金の指輪を、

「われわれは汝、海と結婚する」

というラテン語のフレーズとともに
海へ投げ込み、
海とヴェネツィアが
一心同体の関係にあることを
宣言しているそうだ。

うーむ。すごい。

海が男性名詞だったから
街が女性名詞だったから
生まれ得たこの発想!
(かどうかは定かじゃない。勝手な妄想です汗)

威風堂々としていながらも
とてもロマンチック!

ベネチアの最高権力者が、
ローマ教皇という、
カトリックの最高権力者から
預かった指輪を海に投げ入れ
結婚を宣言するのだから、
やはりこれは"貴婦人"レベルではちょっと
物足りないという感じがするね。

そりゃもう
「女王」
と呼ぶにふさわしいのではと。
納得。

いやー、調べるといろいろ出てくるもんだね。

そしてこういうことの積み重ねが
その土地の文化や
人の気質を育んでいくんだろうなー。

とにかく水没している場合ではない!
汚職とかしてるヒマなんか
全然ないんだぜ!
こんな素晴らしい街を全力で守るべく
頑張ってくれよイタリアの政治家たち!
頼むよ!