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アドラー心理学から社内での人間関係構築方法を考える!

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皆さんは社内での人間関係で悩んだことはありませんか?あるデータによると入社3年未満で退社する新入社員の多くは人間関係が原因だとも言われています。今日はこの人間関係に焦点をあてて、良い人間関係を構築し、長く活躍できる人材になるための考え方を考察していきます。アドラーの著書”嫌われる勇気”の内容を少し解説し、どうすれば良い人間関係を築く事ができるのか、そして自分の人生を豊かにすることができるのかを考えていきます。

まずこの本の結論から言うと【承認欲求を捨てること】と主張しております。その理由、そしてどうすればいいのかを説明していきます。

①なぜ承認欲求を捨てるべきなのか

まず承認欲求とは何なのか?承認欲求とは周りの人たちから認められたい、尊敬されたい、好かれたいといった欲求のことです。承認欲求は人間誰しもが持っている本来的に備わった欲求です。

しかしこの承認欲求だけに縛られてしまう人生とはどんな人生でしょうか。皆に認められたいから有名大学有名大企業に行く。みんなに認められたいからおしゃれな写真を撮って Instagram にアップしてたくさんいいねがついたら嬉しく少なかったら悲しい、このように承認欲求を満たすことにとらわれる人生であればあるほど、それは自分の人生ではなく他人の人生を生きていることになるというのがアドラー心理学の考え方です。

アドラー心理学が提唱するのは他人の期待に沿う生き方ではなく、もっと自分らしさを重視する生き方です。承認欲求なんてきりがなく、それよりも周りの目は気にせずに自分のやりたいように生きるべきと言う事です。承認欲求は捨ててしまって、もっと自分らしさや自分にとって一番の幸せにフォーカスすべきということなのです。

②承認欲求を捨てる方法

承認欲求を捨てる方法は課題の分離という方法です。課題の分離とは、自分の課題と他者の課題を分けることです。

自分の課題とは自分でコントロールできるもの、他者の課題とは自分でコントロールできないものをのことです。例えば自分が会社で”仕事を頑張る”。これは自分でコントロールができる自分の課題です。それに対し自分の頑張りぶりを”上司が高く評価するかどうか”これは自分ではコントロールできない他者の課題です。

このように自分で変えられる部分とそうでない部分を分けて考えるというのが課題の分離です。そして周りの人が自分を認めてくれたり好きになってくれたりするという承認については他者の課題です。つまり自分が承認されるかどうかを気にしたって仕方ないのです。だから自分が承認されるかどうかはという自分ではコントロールできない部分を気にするのはやめ、自分でコントロールできる部分に焦点を当てるべきだということです。自分でコントロールできる部分に時間や労力を割いた方が人生をよりハッピーなものにできるということです。

自分でコントロールできる部分というのは例えば人に親切にするとか、仕事や学業で成果をあげるとか、ダイエットするとかそういったことです。そのような自分でコントロールできるものについて頑張ることで周囲の反応も変わってきます。あらゆる物事に対してそれは自分でコントロールできる範囲のものなのかということを考えるのが大事になるということです。

③目指すべき人間関係とは

②を読むと課題の分離というのはどこか自分中心的な印象を持つかもしれません。しかしアドラー心理学が提唱する目指すべき人間関係はそのようなものではありません。アドラー心理学が提唱する目指すべき人間関係は共同体感覚というものです。

共同体感覚とはどういうものかというと、他者は仲間であり、皆それぞれ自分の目標に向かって成長している。みんなで協力したりアドバイスしたり励ましあったりしながら成長していくというのが共同体感覚というものです。つまり皆それぞれ自分の目標や価値観に沿って自分の課題にフォーカスして取り組む。しかしこれは全くもって個人プレイではなく、皆で協力しながらあらゆる情報などをギブアンドテイクしながら成長していこうという考え方です。それぞれがそれぞれの目標に向かってそれぞれのペースで努力していくその中で自分が他の人の助けになれることがあれば積極的に力を貸す。そうすれば自分の事も周りがサポートしてくれる理想の人間関係をそんな風に考えるのがアドラー心理学です。

アドラー心理学のまとめ

①なぜ承認欲求を捨てるべきなのか。それは承認欲求に支配される人生というのは他人の人生を生きることだから承認欲求から解放されて自分らしさとか自分に合った幸せの形というものにフォーカスすることが幸せになるための一つ目のステップである。

②その承認欲求を捨てる方法は課題の分離である。課題の分離とは自分の課題と他者の課題を分けること。自分の課題とは自分でコントロールできる部分他者の課題とは自分でコントロールできない部分のこと要するに他者が自分をどう思うのかというのは他者の課題なのでいくら考えても仕方ない。だからコントロール可能な自分の課題だけに集中すべきだということ。

③目指すべき人間関係は共同体感覚である。共同体感覚とは他者は仲間、皆それぞれ自分の目標に向かって成長している。その上で皆で協力したりアドバイスしたり励ましあったりしながら成長していくという考え方のこと。

実際の会社で実践すべきこと

このアドラーの考え方は非常に素晴らしく、この考え方を知っていることは非常に有益だと思います。

ヒトには感情があります。どうしても嫉妬心や妬み、価値観の違いが原因で人間関係がうまくいかなくなってしまうことがあります。そんな時に役立つのがこのアドラー心理学だと思います。自分は自分、他者は他者なのです。

あと一つ良好な人間関係を保つ秘訣は”相手の立場で物事を考えること”です。これも当たり前の発想ですが、実は日々忙しく仕事をしている中で忘れがちです。上司に小さなミスを指摘された時、「細かい人で嫌だな」と同僚に愚痴を言うのか、その背景になることを考えて次からの仕事に生かして行こうと思えるのか。この違いだけでその人の人生は大きく変わるでしょう。相手の発言の背後を考えることで人間関係の”質”が変わってくるのです。

昔から”口は災のもと”とよく言います。思いついたことを全て口にしてしまう人がたまにいます。しかしそれは得策ではありません。一つの発言が色んな形で解釈されてしまい、時として自分へのしっぺ返しになることも少なくありません。良好な人間関係というものはアドラーの提言ももちろんですが、さらに言うと場の空気を読む柔軟性と協調性、そして相手をたてながらも自分の成長に繋げることができるある意味での”ずる賢さ”があるといいかもしれませんね。




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