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ねえ、こんな夢見たことないでしょ??
昨日の夜、こうして文章を書いている今も信じられないほど、人生で一番記憶が残り、そして人生で一番ディティールの細かい夢を見ました。
どれだけディティール細かいのか、そのまんまを起きた直後に書き留めたので、ぜひ読んでください。
そしてもし、これ以上の夢を見た人がいたらぜひコメント欄に。
でもそんな夢見た人いますでしょうか?現実に戻ってこれないんじゃない?
もしいたら、すごいというより心配が勝つけどな。
言っときますが、文章長いです。5000文字超えました。
友達の女の人と夢で会った。
どう会ったかは忘れた。
ソファで2人、非常に幸せな気持ち。
彼女が覆いかぶさるように抱きついてきて、
彼女は僕に本当の名前を教えてくれた。
トキトウアミ。
隠し事多いなと思っていたけど、君ってそういう名前だったんだ。
「あれ??どっかで聞いたことあるかも?」
そう彼女に言ったら気のせいよ、と含み笑いを浮かべた。
それからベッドへ。
ここでの流れもなぜかものすごくリアルに覚えているが、恥ずかしいから書くのはやめておく。
***
次の日。
僕は「もう家に帰りたくない」と言った。
彼女は家にいていいよと言ってくれた。
そういえば昨日の晩、彼女は作詞を生業にしていると教えてくれた。
「そうだ、あなたは詩を書いてるんだよね?貴方の詩が読みたいよ」
そういうと、彼女に頑なに拒否された。
その代わり、彼女の成果、king gnuの詩をこの前書いたと言って、僕に紙媒体、雑誌かなんかの特集記事だけを見せてくれた。
「【初】King gnuとの共同制作、詩を担当したのは…」、みたいな見出し。
その後、そのシングルのCDを見せてくれた。
ジャケットと、タイトルのデザインも見た。
タイトルは細々とした字を崩したようなフォントでジャケットのちょうど真ん中より上あたり、「なん…」的な文字がひょろひょろっと書いてあった。
「なんにもない」とか「なんとかなる」とか「なんくるない」とか、そんな感じの言葉だったと思う。
King gnuとしてあまり見たことないテイストのタイトルだけれど、彼女が書いた詩と思うと、まぁそうかと受け入れられる自分がいた。
「君は本当にすごいんだね」と僕。
「これ以上は見せないよ」と彼女。
「ゆっくりしてって良いけど、こっちの本棚は絶対見ないで」
そう言い残し、彼女はバイトに行った。
真っ直ぐの廊下の先にちょこんとした玄関、僕はリビングから廊下を覗くように彼女を見送った。
彼女の閉めるドアの音が寂しく響いた。
***
リビングの入り口あたり、
ちょうど彼女を見送った場所のあたりに本棚はあった。
幅は80-100cmくらいで、高さが180cmくらい、非常に縦長なものだった。
基本的には文庫本かCDでびっしりだったが、右上あたり、ネイビーのカバーがかけられた分厚い何かが目立っている。
僕は我慢できず手に取ってしまう。
開くと、そこには山のように詩を練習しているページでびっしり。
作詩のノートだった。
何か参考書というか本を読みながらやっていたのでしょうか。
何かの順序に沿って詩の書き方を勉強しているのがわかる。
文字数や音感、言葉のチョイスなど、伝えたいことを効果的に伝える、いわゆるテクニック的な部分を最初学んでいたようだ。
なるほど、こうやって上手な詩を描けるようになるんだなぁ、と思った。
同時に、彼女の健気さというか勤勉さに惹かれた。
ページをめくっていくと、詩のようなものが見えた。
彼女は学習したテクニックを自分のものにしようと、まずは日常をテーマに練習をしていたようだ。
とりあえず手身近なテーマで、みたいな雰囲気を感じた。
そしてさらにページをめくると、いよいよ曲の歌詞っぽいのがポコポコ目につくようになった。
「せっかくならking gnuに提供した歌詞が読みたい」と思ったが、そのノートにはいくら探しても見当たらなかった。
他の詩までダラダラ見ているのが申し訳なくなった僕は、そのノートをさっきあった場所に、さっきとなんら変わらない景色を再現するように、丁寧にそのノートを戻した。
僕は、より彼女のことを知れたような気分になった。
まず、彼女の書いていた詩を見て、純粋で綺麗な世界に憧れているような感じを受けた。
あと、その分厚いノートの最後のページとブックカバーの間。
ここに、詩の題材として使う予定なのでしょうか?
過去の自分の色んな記録がばさっと挟まってありました。
例えば小学生の頃に書いた卒業文集とか。
授業参観日の思い出や、運動会で緊張したこと、などなど。
彼女は、各種イベントに苦手意識/違和感を持ちながらも、できる努力だけはしておく、みたいなタイプなんだと知った。偉いなぁと思った。
***
僕は彼女の家を出て、大学の授業へ。
明治大学中野キャンパスのホール、みたいな扇型に広がってる形ではなく、
白百合女子大の大教室、のような、直線的に段々になっている大教室だった。
講義を聞いているが、完全に上の空だった。
バイト終わりの彼女がきてくれた。
大教室のなかで、僕は大きな通路挟んで前の方にいたが、彼女は1番後ろの方で、ずっと俯いて居た。
静かに俯いている彼女は、すごく悲しそうに見えた。
その日の授業は発表会だった。
1人ずつ発表していく。
途中1人、超プレゼンがうまい男の子が出てきた。バスケかバレーをやっているのだろうか、教室にいる女子たちもキャーキャー言ってる。
ちなみに、少し後ろを振り返って彼女を見ると、それはそれは実に涼しげに、悪くいうと冷ややかな視線をその彼に送っていた。
ほんと、彼女は何を考えているんだろうか。
また何人か続き、いよいよ次が僕、という番で、登場したのがスペシャルゲスト的な感じの複数人の男子グループ。
あれ、プレゼンって一人ずつちゃうの?
そんなことはもとより、さっきの歓声なんか、比べ物にならないくらいの「ギィやああああああ」という、そこらの照明や窓が割れそうなほどの歓声が沸き立った。
もう半端じゃない熱気に大教室は包まれた。
「おいおい、待ってくれよ…」
僕は絶望した。
だって、この次のプレゼン俺やで。
この後にノコノコ出れるわけないやん。
出たくないなぁ、逃げたいなぁ。
そんなことで頭をいっぱいにしていると、彼らの話なんかちっとも入ってこなかった。
彼らのプレゼンは一瞬で終わった。
挨拶だけして、何にもプレゼンしてないじゃないか。
ファンミーティングかよ。
***
逃げる時間もなかった僕は、変に開き直った。
「もういいや、やれることだけをやろう。」
空気がどうなったって、誰も聞いてなくたって、やるべきことはやったからね、とだけ言えればいいや。
それで単位をもらって、もうこの教室の全員に会わなければいいんだ。
さっとやってさっと帰ろう。
(注釈: 今思うと、この心持ちになれたのはその前に彼女の家であのノートを見ていたからなのかも知れない。夢のなかでの自身のメンタル変化というのは面白い。)
名前が呼ばれ、壇上へ向かう。
「知らないんだけどこいつ誰だよ」的な空気感に包まれているのがわかる。
冷ややかな視線を浴びているのを背中でビシビシ感じる。
もういいや!さっさとやっちゃおう!
壇上に立ち、振り返ってから壇上を見上げる。
すると前に知っている顔があった。
僕が本当に学生だった頃、飲み会でいつもお酒を大量に飲ませてくる他大の男の子だった。
僕は正直、得意なタイプではない。
ニタニタ笑いながらこっちを見ている。
さっきまでの開き直りによって獲得していた強い気持ちが少しだけ弱くなってしまった。
いや、でもやろう!
そう思った僕は、彼の方を見ず、
やや大きめの声で「では、始めます!」と言おうとした。
ところが、変な開き直りが行き過ぎちゃったのか、この一言目が、自分が想定する以上のものになってしまった。
コントロール効いてない感じで、ドーンと会場に響いてしまった。
やべ、と思ったのも束の間、
自分は追い打ちをかけるように次のようなことを言い始めたのです。
「何やったってさあ!うまくいかねえもんだよなぁ!?」
こんな口調、僕しないですからね普段。
しかもですよ。
その発言と同時に、そのとき手に丸めて持って居たプレゼン用の台本、
これをフリスビーを投げるモーションで、その前に座っていた彼に勢いよく投げつけてしまったのです。
ここまでの自分。
普段押さえているのが全部出ちゃった、というような感覚ではなく、
自分のなかに全くないような言動を繰り返している、
そんな自分に自分でびっくりしている感じでした。
投げつけた台本が彼の顔に当たる。
「パーン!」と高い音が気持ちよく会場に響く。
さっきまでざわついていた会場が一気に静かになりました。
***
案の定、彼はブチギレました。
机の上に立ち、壇上に走り込んで、僕に殴りかかってきました。
彼の拳を避けながら、防ぎながら、なんとか押し倒し、攻撃不能にするのを僕は試みた。
気づけば他の男たちも集まってきて、気づけば舞台上で揉みくちゃの大乱闘。
仲裁する人間たちも現れ、その場は一旦収まる。
あぁ、結果的に一番目立ったプレゼンをしてしまった。
なんでこんなことになっちゃったのか自分でもよくわかっていないまま、ただただ後悔と情けなさ、それとこの先想定される嫌な未来が僕の肩に重たくのしかかっているのを感じました。
そして彼女の存在がふっと頭によぎる。
僕は気になって舞台上から教室の後ろの方を見た。
その席には最初からいなかったような雰囲気で誰も座って居なかった。
彼女は教室をすでに出ていたようだ。
「だろうね」と思ったし、「ごめんなさい」と言いたかった。
けれど、きっと彼女は僕に「ごめんなさい」と言わせたくない人だろうとも思った。
それがわかって、彼女は先に教室を出てくれたのかもしれない。優しいな。
とりあえず、心のなかでごめんさいと思った。
***
その日の夕方。
鼻血をティッシュで抑えながら、友達2人と喋りながら帰る。
校舎の階段を降りながら、踊り場のあたりで、友達の1人が彼女?に電話をかけていた。
「今から帰るわ……うん…うん、おけ、じゃあね」
電話している彼の声はとても穏やかで、そこから想像される2人の空気感がとても幸せそうだった。
聞いているだけで、頬の痛みなどがスーっと引いていくようだ。
素敵だなぁ、なんて思いながら、今日の僕はどこに帰ろうかと考える。
あんな醜態を晒しちゃって、今日は彼女の家に帰るのがどうも恥ずかしいからです。
なんなら雨でも降ってくれないかな。
僕はずぶ濡れで歩いて、彼女がたまたま俺を見つけてくれて、相合傘して一緒に家まで歩いてくれないかな、と思った。
「お前も電話すれば?」と友達が言ってくれた。
「いやぁ、今日はかけられる雰囲気じゃないっしょ」と答える。
「大丈夫だって気にすんなよ」色々、友人後押ししてくれて、僕は電話をかけることにしました。
友達は優しい、電話を実際にかけるときには、なんだか彼女は優しい口調で受け入れてくれるのかな?みたいな淡い期待すら抱くようになっていた。
***
僕は彼女の電話番号だけを知っていた。
電話をかける。
このとき、よりによって場所は踏み切り前。
なんでこのタイミングで、電車の通過音がうるさいんだよ。
耳にケータイを押し付けながら、微かに聞こえる着信音に耳を澄ませた。
出ない、体感的には1分くらい待っただろうか。
ガチャっ。
彼女は電話に出てくれた。
「あっ、もしもしっ!!」と言うと、
僕の声と、彼女が何かをスラスラっと喋ったのとバッティングした。
彼女はもしもしすら言わずに、何か言いたいことを僕にぶつけたようだった。綾波レイ的に、淡々と、スラスラと。
「えっ、なに?ごめん聞こえなかった」
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