七夕物語 in 2021/いちばん長い夜に
こんばんは。
お手紙を開いていただき、ありがとうございます。
これを読まれているということは、おそらく無事にお家に戻られたのでしょう。
今日は貴方と一年ぶりにお会いする日。
手紙を書いている今はまだお会いしていませんが、さぞ楽しい時間だろうと想像します。
きっと今年も、貴方と会っている時間は短く感じるのでしょう。
分針と分針の間に六十の目盛りを打ったかのようです。
そのせいでしょうか。
貴方に会った日の夜、決まって時間が途方もなく長く感じるのです。
普段は感じない体の重さ