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そんなことより 「ブレイキング・バッド」を観て?

数年前にハマっていた海外ドラマ「ブレイキング・バッド」の話をする。海外ドラマファンたちがこぞって絶賛する作品であり、2008年の公開以降、世界各国で熱狂的なブームを巻き起こし、エミー賞やらゴールデングローブ賞やらいくつも授賞した傑作ドラマ。なんで今さらこのドラマを語るのかというと、大好きな海外ドラマをどれだけ観ようともこの作品を超えるものがない… と認めざるを得ないからだ。

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なんかぱっと見、砂ぼこりにまみれていそうだし、ちょっと重そうだし、タイトルから何の話か想像もつきにくいし、あらすじなんて見たら最後。ちょっと何言ってるんですかね? という感じで「超面白そうじゃん」と思う人と、あまりに別世界のことで「あ〜 苦手なやつ!」と思う人の両極端に分かれそうな感じ。

舞台は2008年のニューメキシコ州アルバカーキ。ウォルター・ホワイトは、人生に敗れ、50歳になる現在、心ならずも高校の化学教師の職に就いている。妊娠中の妻、脳性麻痺の息子、多額の住宅ローンを抱え、洗車場のアルバイトを掛け持ちしていても、なお家計にはゆとりがない。ある日、肺癌で余命2~3年と診断され、自身の医療費と家族の経済的安定を確保するために多額の金が必要になる。義弟や旧友が費用の援助を買って出るが、あくまで自力で稼ぎたいウォルターはそれらを拒み、代わりにメタンフェタミン(通称メス)の製造・販売に望みをかける。家族を養い守るため、あるいは相棒を守るための必要悪を謳いながら、ウォルターは実際に悪に染まり、要求内容にも実現手段にも益々節度がなくなっていく。やがてウォルター・ホワイトことハイゼンベルクは押すに押されぬ〈麻薬王〉にまでのし上がり・・・・

Wikipedia より一部抜粋

麻薬王、とか出てきた時点で興味を失ったあなた。どうかちょっと待って。まあ〜〜〜〜 これがめちゃくちゃ面白い。いや、面白いというか、ハチャメチャに心臓に悪くて、第一話を見てしまったものなら「いやほんとこれ、一体どうやって結末迎えるつもり?」という疑惑と共に、シーズン5まで夢中で走り抜けることになる。もうどっちにどう転んでも誰かが不幸になるような板挟みの中で、視聴者が納得するエンディングなんてありえる? と。くだらないオチだったら承知しないよ? と思い始める。こう着地するかな? なんて未熟な予想を自分なりに立てるわけだけど、まあそんなものスコーンと裏切られて、予想を遥かに超える、この上ないエンディングを迎えるわけですよ(ネタバレじゃないよ)。ひれ伏すよ。

そんなこの作品、まじで完成度がすごい。それまで ”完成度” という言葉が意味することなんていまいちピンとこなかったけれど、ブレイキング・バッドを見ればその言葉の意味が分かるというぐらいに、完成度がすごい(語彙力)。全ての登場人物、会話、動き、ちょっとした隣人レベルの脇役までもその設定に無駄がなく、伏線回収と展開の凄まじさに正直ちょっと疲れてしまう。タイトルの ”Breaking Bad” というのは “道を踏み外す” という意味だけど、家族のために悪事を働く人、その家族、何もかも知っている人、何も知らない人、疑う人、破滅する人、変わりたい人、復習したい人… 登場する人すべてに濃いエピソードがあって、ただ善人が悪人になって味わう世界というだけでは語れない人間ドラマがある。このドラマの魅力を語りだすときりがないのでひとまずこれで。

みんな大好き 漫画家のかっぴーさんがオススメしている記事もあるので、もう一歩背中を押して欲しい人はぜひ読んでね。

私、わりかし人気の海外ドラマは観てきた方だと思うんだけれど、いやあそれでもなかなか、ブレイキング・バッド超える作品には出会えない。あの作品の刺激を知ってしまってからは、どれだけ傑作と言われる作品を観ても「いやさすがにブレイキング・バッドには敵わないでしょ?」と、なんとなく斜めに見てしまう自分がいるんだよ。それぞれ違う良さがあるのは分かってる。今この瞬間も、大人気の韓国ドラマ「梨泰院クラス」にしっかりハマっているわけだし。

だけどそれでも「ああ… やっぱりブレイキング・バッドめっちゃ面白かったなあ」とか別のドラマを見ながら思い出したりして、途中で投げ出して、もう一度最初からあの作品を見たくなっている自分がいる。… 病気か?

話題の真っ只中でもなんでもない2008~2013年のドラマを、今このタイミングで引っ張り出して激推ししているのはちょっと恥ずかしさもあるんだけど、おこもり生活のお供にもぜひ。

Netflixでは全話配信、Amazon Prime Video では1話だけ無料で観れます!

あ〜っ、予告編だけで、もう、疲れるよな〜〜〜! とにかくみんな面白さを通り越してちょっぴり心臓に悪い「ブレイキング・バッド」を見て!

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