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子どもが教えてくれたこと1*HSCという個性

こんにちは、Reiraです。
私には今年6歳になる娘がひとりいます。
昨年夏頃から、やっと手が離れてきた(ような?)感覚があり、自然と彼女とのこれまでの日々を振り返る時間が多くなりました。それは、私たち親子にとってまさに苦闘の日々でした。

もちろんあくまで一段落であり、またこれから彼女の成長に応じた悩み、育児、家事、仕事の両立に忙殺される日も来るでしょう。
だからこそ今、書き留めておこうと思うことがあります。(長くなるので、分割して振り返っていこうと思います)

そもそもなぜ、私はこのような体験談を書こうと思ったのか?

私が子どもへの対応で悩んでいた時に、同じ体験をされたお母さんの育児ブログを見つけて本当に救われた記憶があります。苦しいのは自分だけじゃないんだ、という気づきは心を癒やしてくれますし、狭くなりがちな視野を広げてくれますね。このnoteが少しでも、同じように悩んでいる方のお役に立てると嬉しいなと思っています。

娘が理解できない!なんでこんなに泣いて暴れるの?

娘は、思い起こせば赤ちゃんの頃から HSC(Highly Sensitive Child)の傾向があったのかなぁと思います。HSCとは、アメリカの心理学者アーロン博士が提唱した概念で「非常に感受性が強く敏感な気質を持った子ども」の事を言います。(大人の場合はHSP=Highly Sensitive Person と言い、こちらが最初に提唱され、後にその子ども版として発表された概念がHSCです)

HSCの子どもたちは、生まれつきとても敏感で感受性が強いので、ちょっとした刺激でも過剰に反応してしまいます。まだ言葉で自分の気持ちを伝えられない年齢においては、彼らの感じている怒り、恐怖、違和感や抵抗感はさまざまな「親を困らせる行動」として現れます。

私の場合も、娘の言動に悩んだことでHSCという概念、そういう気質の子どもたちがいるということを知りました。

娘は1歳半に入ると待ってましたとばかりに癇癪、大泣き、ところ構わずひっくり返って大暴れ、を繰り返すようになりました。教科書通りのイヤイヤ期突入でした。時には駅で床に寝転んだまま1時間も泣き続け、公共交通機関はあきらめタクシーに押し込んでなんとか帰宅、ということも。

さらに2歳の時には夫の転勤も重なり、友人知人がひとりもいない場所に家族で引越し、平日は早朝から夜8時過ぎまでの完全なワンオペ育児・・・

不安しかない中で孤独(過酷?)な育児が始まりました。

そんな私の心情とは裏腹に、娘のイヤイヤは更にヒートアップ。もちろん、環境の変化によって娘自身も初めての家、初めての遊び場、見知らぬ大人ばかりの環境・・・と相当な不安や困惑にさらされていたのだと思います。

1日に2回、3回とちょっとしたことがトリガーとなって癇癪や大暴れを繰り返し、ひどい時はテレビが床に倒され本棚の本はすべて投げ出され・・・それを、娘を怒鳴りつけながら眉間にシワを寄せて片付ける私。(心の中は号泣^^;)

なんとかその日1日をやり過ごしても、翌日はまた同じ状態に。
やがて、こんな毎日が繰り返されることへの恐怖から朝が来るのが怖くなり、私は眠れなくなっていきました。

慢性的な睡眠不足が精神衛生に良いはずはなく・・・とうとうある日のこと、夕食の支度をしながら、グズる娘への怒りが抑えきれなくなり、私は手にしていた食器を床にたたきつけ、割れて飛び散った破片で足を切ってハッとしました。

すぐに娘を振り返ると、驚いて泣いてはいましたがケガをしている様子はなく、本当にほっとしました。「もし飛び散った破片が目に入っていたら・・・」と今思い出してもゾッとします。「このままではいけない、なんとかしなければ」と強く感じた瞬間でした。

HSCという概念との出会い

娘への怒りがコントロールできなくなり、虐待への危機感から、行政窓口での相談、アンガーマネジメントや育児の関連本を読む、癇癪や暴れた場合の対応策を空いた時間でネット検索・・・とにかく、子どもと自分にいま起こっていることを何とかしなくては!と必死で調べました。

こんなに辛い子育てになるとは夢にも思っていませんでしたので、初めて本気で、子育てについて考えよう、自分に今できることを知りたい、と思いました。

そんな時、やっとHSCという概念に出会いました。私は日々、娘の「困らせる行動」や他の子どもと比べて「できないこと」にばかり注目して、その行動をやめさせたり、何でみんなと同じように出来ないの?とストレスを感じたり、表面的な問題にばかりとらわれていました。

そもそも、娘がなぜそのような変わった行動をとるのか?娘の中で本当は何が起こっているのか?について、まったく考えようとしてこなかったことに気づきました。

HSCの子どもは非常に繊細で感受性が豊かなために、ひとつのものごとに強くこだわったり、それらを深く受け取ったりする傾向があるそうです。そのため、良くも悪くも「強い感情」を抱きやすくなり、幸福や深い愛情、喜びなどポジティブな感情だけでなく、怒りや悲しみ、恐怖感も人一倍強く感じてしまいます。

それが、結果として癇癪や大暴れ、過激な行動となって表に表れてくるのだと言えます。

泣いて暴れる娘が悪いのではない、
その豊かな感受性の裏返しで起こっていることなんだ。

それまで私は娘の激しい感情の表出を、ワガママ、甘え、子どもは何も分かっていない、だから私が教えなければと決めつけて、強く叱ることで「抑え込み」「コントロール」しようとしていました。それは、HSCの子どもたちに接する際にもっともやってはいけない行動でした。

子どもは、人一倍感じてしまう強い怒り、悲しみ、恐怖を全力で表現しているだけなんだ。何も分かっていなかったのは、私の方だ。
私は愕然としました。

同時に、やっと抱えていた不安がなくなり肩の荷が下りたような安堵感もありました。娘の言動の理由が分からないことが強いストレスになっていたので、本当に救われる思いだったのを覚えています。

やっと、娘が本当に必要としている子育てが出来るかもしれない。
かすかな希望が見えてきました。

<続く>

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本日も、お読みいただきありがとうございました。
皆さまの今日が素晴らしい日でありますように!
心を込めて。





#子どもに教えられたこと

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