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別れさせ屋の料金の話 -依頼金が高い業者と安い業者が存在するのはなぜか-

Twitterでも少し触れましたが、別れさせ・復縁工作は探偵業務を営んでいる企業あるいは個人事業主が仕事として行っています。

仕事として依頼する以上、当然お金を支払わないと動いてもらえません。ここで気になるのは工作料金の妥当性ではないでしょうか。

このnoteでは、別れさせ・復縁工作の依頼料金について解説します。

まず私がツイートした工作単価50,000円の根拠について説明しますね。

工作とは別れさせ・復縁のためにターゲットに対して何らかのアクションを起こすことです。工作については別のnoteで詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。

例:別れた彼氏が新しい恋人と付き合いはじめた。別れさせたい。
  依頼者Aさん、別れた彼氏Bさん、新恋人Cさん
対象者:Cさん
第二対象者:Bさん

この場合、対象者のCさんに工作員を接触させるのですが、工作員だけでは現場の状況を記録できませんので、同時に調査員も稼働します。
※調査員とは工作状況の記録や対象者の尾行を主な業務として行っている
 人のことです。
調査員が1名だとトイレにも行けませんので基本は2名で業務を行います。

つまり工作時には、工作員1名と調査員2名の合計3名が稼働することになります。

ここからは、仮の条件に当てはめて人件費を計算します。わかりやすいように稼働している人は全員時給計算にします。


平日の仕事終わりに対象者に接触するとしましょう。朝自宅を出るところから対象者の動きを追い、勤務終了後に会社を出て自宅に帰るまで調査員は稼働します。

対象者の勤務時間が9時~18時だとして、朝7:30に自宅周辺に到着、18時過ぎに対象者は会社から出てきたので、それを尾行し自宅最寄り駅で工作員が対象者と接触、対象者が自宅まで帰るのを見届ける、帰宅時間は19:30。

この場合の稼働時間は、
調査員:7:30~19:30の合計12時間×2名で24時間。
    休憩を1人1時間取ったとして▲2時間で、実稼働時間は22時間。
工作員:対象者の帰宅時間にあわせて稼働、16:30現場着。
              19:30に工作完了、実稼働時間3時間。

調査員と工作員の合計稼働時間は25時間、時給2,000円だとして人件費は
50,000円
になります。

上記の計算では工作の指示をする「工作担当者」の人件費が含まれていません。依頼者との打ち合わせを1時間、工作員・調査員への工作内容の伝達と指示に30分使った場合、

工作担当者:打ち合わせと工作内容の伝達で稼働1.5時間。
工作員と調査員:30分×3で1.5時間。
合計稼働時間は3時間、時給2,000円だと人件費は6,000円

合計の人件費は56,000円になりました。1回の工作で人件費50,000円かかるというのは妥当ですよね。

企業でも個人事業主でも利益を取らないと会社が潰れてしまいます。工作1回の人件費が50,000円だとすれば、工作単価を100,000円ぐらいに設定しないと利益はでません。(交通費、広告宣伝費、事務所家賃、事務所水道光熱費、従業員の福利厚生費などの経費がかかるため)

ちなみに時給1,500円で計算した場合の人件費は、42,000円になります。その場合でも工作単価は90,000円前後に設定しないと利益が出ないですよね。


工作1回あたりの単価がわかったので、別れさせ・復縁屋との契約料金について考察します。

稼働回数を保証する契約で試算します。契約金100万円で工作回数10回の場合、100万÷10回で工作単価は10万となりました。つまり、このぐらいの金額が業者に依頼する場合の目安になります。

もっと安い見積もり出してる業者もいるよ、と思った方もいらっしゃいますよね。料金の設定は業者の自由ですので安いところも当然あります。でもよく考えてほしいのですが、安いのは何かしらの理由があるからです。

仮に30万円で別れさせ・復縁工作を行う業者がいたとします。その金額で工作を実施するには、

①工作に関わる人員を減らす(工作員1名、調査員1名など)
②個人で仕事を受けており、1人で全ての業務を行う
③工作の稼働回数を減らす(3回で別れさせるなど)
④稼働していない、あるいは稼働したと見せかけるために対象者の自宅の
 写真だけ撮るなど

どれかになると思います。
※時給を低く設定するも考えましたが、東京都の最低賃金1,041円で計算しても28時間稼働で29,148円になるので、選択肢から除外しました。

①の場合、工作自体は行なえますが調査員は現場を一切離れられなくなりますし、依頼者との打ち合わせや、その内容を加味しての指示が出せなくなりますね。工作の質が低下しそうです。

②の場合、人件費は圧縮できます。ですが、工作員と調査員の役割を1人で果たさないといけなくなり、本当に工作できるのか不安です。
また対象者が男性の場合でも、女性の場合でも1人で対応しなければなりませんし、1度接触に失敗したらそこで工作失敗になります。

③の場合、1回目に対象者の自宅と勤務先を突き止め、2回目に工作員が接触、3回目で対象者に不利な証拠を作り出して写真を撮るといったスピード感になります。しかも1回も空振りなしで、対象者が想定通りの場所に現れなくてはなりません。現実的ではないように思えます。あと復縁の工作まで行えないですね。
計画通りに対象者が出てきたとして、初めて会った人と連絡先交換して、2回目会った際に浮気しますか?いるかもしれませんが、そんな人と復縁したいですか?

④は最悪のケースとして考えられます。本当に稼働しているか証明してもらうため、画像付きの報告書がもらえるのか、最低でも1時間ごとの動きを記録した報告書にしてもらえるのかなどの確認が必要になります。


以上が別れさせ・復縁工作の依頼料金についての考察になります。依頼する立場としては料金は安いほうがいいのですが、ある程度の金額を払わないとリスクが高くなりそうです

また100万円で10回稼働の依頼をしたとして、10回以内に別れさせ・復縁完了は無理だと思ってください。

対象者と第二対象者の行動が完全に把握できているといった特殊な状況であれば、完了できるかも知れませんが、通常は対象者の情報がない状態で工作はスタートします。情報を得るだけでも3、4回の稼働は必要です。また対象者が現れないために、調査や工作が空振りすることもあります。

そこから接触と関係構築するのに、合計稼働回数を10回以内におさめるのは難しいですよね。運良く工作が進んでも別れさせが限界です。復縁工作まではいけません。

復縁まで含めると150万~200万は必要になります。成功報酬や工作経費が請求される場合はさらに上乗せの金額になります。そして工作が成功する保証はありません。

さらに注意して欲しいのが、高額な依頼金を請求する悪徳業者もいます。適正な依頼金額を提示しているだけでは信用できませんので、業者選びは注意してください。業者選びについては下のnoteで詳しく解説しています。

これだけリスクがあっても依頼しますか?みなさんの貴重な時間とお金をかけるだけの価値があるのか、慎重に決断してください。


私のnoteがみなさんのお役に立てれば嬉しいです。
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