未 来

これだけの掌を犠牲にして

得られると説かれる未来が

季節 何巡めぐった先にも 

先にも

見えなくたって

薄ら曇り空のした

今にも底の抜けそうな大通りを

慎重に慎重に

歩いていかなきゃならんのでしょう

止まない小雨をバケツに溜めて

ほらと見せる空想に頭傾けても

靴下は湿り気を帯びて

見えない雷が遠くで鳴って

わたしは








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?