見出し画像

なつめれいなの演芸コラム~2代目林家三平師匠

こんばんは。
LGBTQライターのなつめれいなです。

今回は夜の更新になってしまいました。

本日は、笑点の出演者『2代目林家三平』師匠へのエールです。

笑いのポイント『笑点』

私が好きな番組に『笑点』があります。今年11月21日に没後10年を迎えた、七代目立川談志師匠が1966年(昭和41年)に作った番組としておなじみですね。

現在の笑点メンバー

2016年に桂歌丸師匠が司会を勇退(現在は永世名誉司会)、春風亭昇太師匠に司会を譲ってからは下記のような席順になっています(敬称略)。

司    会:  春風亭昇太

出演者: 三遊亭小遊三
     三遊亭好楽
     林家木久扇
     2代目林家三平
     6代目三遊亭円楽
     林家たい平

座布団運び: 山田隆夫

笑点メンバーのキャラ設定

笑点の出演者には、それぞれキャラ付けがなされています。例えば、こんな感じですね。

三遊亭小遊三師匠(水色):ちょっとスケベ・泥棒
三遊亭好楽師匠(ピンク):ドヤ顔
林家木久扇師匠(黄色):おバカ
2代目林家三平師匠(丁子):スベリ?嫁さん?
6代目三遊亭円楽(紫):腹黒
林家たい平(オレンジ):陽気なお調子者

この中で、2代目林家三平師匠だけ、少しキャラが薄いのかなという印象は否めません。初出演がちょうど現在の司会者になった時期だったので、もう5年経過しますが、「このキャラで」というのは定まっていない感じです。

キャラが定まらないのが批判の的に

2代目林家三平師匠が批判されやすいのは、やはりキャラが定まりきっていないことにあるのではないでしょうか。

彼が出演する前までは、好楽師匠がスベリのポジションにいましたが、しっかりと計算してスベっていた印象がありました。もっとも、プロの落語家に向かって「計算して」というのも失礼な話ですが……。

それはさておき、三平師匠の場合はそこに行ききれていないという感じはしますね。

キレイにまとめようとしすぎる?

さまざまなメディアのコメントでは、「つまらない」などといった厳しめなものも散見されます。しかし、私は「つまらない」とは感じません。むしろ、「いいこと言っているのに」と思うことも多々。

それなのに、なぜか会場がシーンとしてしまうこともあるのが、現在の三平師匠です。

この原因となっているのが、何かとキレイにまとめすぎている点かなと思います。

スベリに行くにしても、嫁さんを全面に出すにせよ、どこか振り切れていないという印象を持つ人は多いのではないでしょうか。

父親は昭和の爆笑王

2代目林家三平師匠の父親は、初代林家三平師匠。言わずともしれた、「昭和の爆笑王」ですね。お兄さんは、9代目林家正蔵師匠。こぶ平で真打まで昇進して、2005年に祖父の芸名で留め名の林家正蔵を襲名しました。

父親でもある初代は、まさに「テレビ時代の申し子」といえる存在でした。登場するときのしぐさや雰囲気だけで笑いが取れる(フラがある)噺家という印象があります。

2代目を見るたびに「初代になりきろうとしている」ように見えてくるのは、私だけでしょうか。

自身のスタイルを早く見つけてほしい

親族が同じ噺家という例は、落語界でも多くいます。

親子関係でいえば、古今亭志ん生(5代目)師匠と古今亭志ん朝師匠(3代目)、金原亭馬生師匠(10代目)。林家木久扇師匠と木久蔵師匠などが有名ですね。

その他にも、桂三木助師匠(5代目)は3代目が祖父、4代目が叔父(母の弟)という血縁関係。柳家花緑師匠は、祖父が5代目柳家小さん師匠、叔父が6代目なので、似たような家系にあります。

彼らに共通しているのは、まったく違うスタイルを模索しているという点。

噺家にも個性があり、修行・稽古を重ねていくうちに自身のスタイルが見えてきます。その中で、個性を発揮する道を選んでいくわけです。

2代目三平師匠にも、彼が目指すといいスタイルがあるはず。お兄さんの正蔵師匠も、テレビ出演を減らして古典落語を演じるようになってから、味のある落語を聞かせるようになりました。

最後に

親や兄と同じ職業だと、何かと比較されることも多く大変です。2代目の今後にも大いに期待したいと思います。

頑張れ!2代目林家三平師匠!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?