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開催レポート20「東日本大震災から10年、私の歩み」

こんにちは。れいこう麗澤会では1月16日〜20日にかけ、オンラインキャリアトークという無料のキャリアイベントを実施しています。今回は1月20日(水)に実施した「東日本大震災から10年、私の歩み」の開催レポートをお送りします。なおこのレポートは大学生サポーターの<オダアキコ>さんが執筆してくれました!

講師紹介 

小野田 恵佳さん
 福島県浪江町出身の大学3年生。
 小学5年生の時に東日本大震災と原発事故を経験。
 震災以降、国際交流、コミュニティ、観光、まちづくり、マーケティング、ジェンダーなど多様な分野に興味を示すようになる。
 現在は国際交流団体の代表、学友会本部役員、オンラインコミュニティの運営などを務めながら個人でもイベントに携わるなど、大学内外問わず活動中。将来の夢は福島に地域活性化に貢献すること、人に良い影響を与える発信者になること。

話の内容

①東日本大震災当時のこと

“10年前のあの日。みなさんは何をしていましたか?”
[3月11日]
当時自分は、小学校にいた。
地震発生後、校外に避難。その後、友達が避難できたかの心配を出来るくらいの余裕があった。
しかし、少し経ってから家族の迎えが来た時、とても泣いていた。
その後、家には帰らずに、ラジオなどで情報を集めた。
落ち着いた頃に家に帰ったが、電気などは付かなく、その日の夜は車中泊となった。
[3日後のこと]
津島の集会所に行っている時、原子力発電所にて爆発が起きた。
それがそこで過ごせた最後の日となった。
最初は何が起きたかがわからなかった。とりあえず、とんでもないことが起きているということだけがわかった。
[生活環境の変化]
いじめられたくないという感情になった。
お店で食料を買い込むことしか出来なかった。
ボランティアの方々や、4ヶ月程滞在した旅館など、とてもお世話になった。
2017年7月、現在住んでいる場所に住むことになった。
⇒生活環境がとても変わった。
 二本松の環境に慣れないといけなかった。
 今思い出してみると、大変だったなと感じる。

②中学からの自分の変化

[中学]
中学1年生の時、転校生1人という感じ。
直接いじめられてはいなかったが、壁を感じていた。
⇒変わりたいと思って、中学2年後期に学級委員長に立候補。
⇒何がクラスのために出来るかを考えた。そこから世界が変わった。
 自分に自信を持てるようになった。
 学級委員長であることが、頑張れるモチベーションになっていたのではないかなと思った。
[高校]
二本松の高校に進学。
生徒会に入り、さらに部活の部長を務めることになった。
“どちらもやるのか?”
⇒やりたいことにひたむきにやると決めた。
学内プログラムにも参加するようになった。
どんどん自分が積極的になった。
毎日がとても充実していた。
自分の成長に繋がったと思う。
迷惑をかけたとは思うが、友達は理解してくれたし、成長できるステップだったなと感じる。
[大学]
学友会本部に所属。
⇒形は変わったが、中学校から繋がっていると感じている。
大学生活で、沢山の経験をした。さらに、多くのプログラムに登壇した。
目に見えないところで繋がっている、10年間だった。

③10年後、今の想い

(1)福島県、そして浪江町をより好きになっている!!
住んでいるところは、居住制限区域になっていた。
制限が解除された後すぐは、思い入れはあるが、驚きや発見が多かった。
現在、コロナ禍となり、寮を出て福島県に戻った時に、福島県でしか出来ないことがたくさんあることに気がついた。
さらに、家族の温かみを感じるきっかけにもなった。。
(2)将来の夢
1.福島をどんどん発信したい!
2.地域活性化に貢献したい!
3.人に良い影響やきっかけを与える!!

こんな質問が出ました

Q:「復興」という言葉にどう感じる?
A:意外と考えたことがなかった。
 「災害大国」と呼ばれているということもあるのかなと思う。
 また、震災10年目ということも大きかったのかなとも思う。

Q:今の自分と、当時の自分と、どちらの自分が好きか?
A:どちらも好きだが、種類が違うと思う。
 当時の自分は、その時間を純粋に楽しんでいるという事が好き。
 今の自分は、やりたいことがどんどん出来ている・頑張ろうとしているという事が好き。
 今のほうが“生きているな”と感じる!

感想・まとめ

 小野田さんにしか話せない内容ばかりであると感じた講演でした。東日本大震災を経験したこと。多くの苦労をしたこと。中学時代の勇気を境に、自分の人生を変えられたこと。とても学ばせていただきました。
 また、福島の故郷を好きと言えることは、素晴らしいことなのではないかと思います。東日本大震災により、様々なことが起き、辛いことが多かったと思います。私であれば、もしかしたら辛さのあまり、故郷を嫌いになってしまっていたかもしれません。それを、小野田さんは“故郷が好き“とおっしゃっていました。沢山の経験をしたからこそ、そのように言えるのではないかと思います。私も可能な限り沢山のことを経験し、自分の視野を広げいていきたいと感じました。
 最後になりましたが、講演をしてくださいました総勢20人の方々、企画をしてくださいました れいこう麗澤会の方々、誠にありがとうございました。

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