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開催レポート7「10代の外国人が見た日本」

こんにちは。れいこう麗澤会では1月16日〜20日にかけ、オンラインキャリアトークという無料のキャリアイベントを実施しています。今回は1月17日(日)に実施した「10代の外国人が見た日本」の開催レポートをお送りします。なおこのレポートは大学生サポーターの<オダアキコ>さんが執筆してくれました!

講師紹介 

レアさんとクリスさん
 レアさんはドイツ出身で2019年に半年ほど麗澤高校に留学。現在はドイツの大学生。クリスさんはフィリピン出身で同じく2019年に麗澤高校に留学。現在は帰国しフィリピンで高校2年生。

話の内容

①日本はどうだったか。

[レアさん]
 ドイツと日本は、時間に関する厳しさが結構似ているところがあります。
 また、日本人はとっても優しくて、助けてくれる人がいます。電車に乗れない時に助けてくれた人がいました。ドイツ人は、比較するとそんなに優しくありません。直接的で、少し失礼だなって思うときもあります。日本の空港では、色々と教えてくれるんですが、ドイツに着いた瞬間に、逆カルチャーショックのようなものを感じました。
 他には、時々、日本人の婉曲的な表現や考え方にもう少しはっきり言ってくれればいいのに、と思ったことはあります。

[クリスさん]
 とにかく日本人は良い人たちです。日本語という壁があったけれど、一生懸命理解してくれようとしてくれました。
 あとは、食べ物が大好きですね。色々な日本の食べ物をみんなが食べさせてくれたりして、フィリピンに戻っても日本食を探していたりします。

②ドイツとフィリピンはどのような国か

[レアさん]
 ドイツはとても直接的なので、個人的には少し苦手と感じることもあります。わざとではないにしても、少し失礼だなって感じることがあります。
 電車のシステムなんですが、日本はゲートがあって、そこでチケットのチェックがありますよね。でもドイツには、それがないので、車掌さんが車内でそれをします。
 他には、ドイツというと、ビールの話になりますよね。ドイツではビールは16歳から飲めます。早すぎますよね。日本は20歳ですよね。そっちの方がいいと思います。また、ドイツではアルコールの年齢制限は2種類あります

[クリスさん]
 私たちフィリピンは第三世界、とよばれることもあるので、様々な点で大きく異なるんですが、学校について違う点を話したいと思います。多くの日本の学校は生徒が受験勉強のために勉強している、という感じがします。でも、フィリピンでは、「成績のため」と言います。たくさんの課題があって、今は、オンラインなので誰かに聞くことも難しく本当に大変です。
 他には、フィリピンのご飯も美味しいので、ぜひ試してもらいたいです。

③学校の文化の違いは

[レアさん]
 学校の制度が日本とドイツでは違いますね。
 小学校・中学校・高校とありますが、ドイツでは、小学校は4年間で、小学校が終わると、成績によって3つに別れます。なので、ドイツでは早い段階で親も結構勉強へのプッシュがあります。ドイツの学校には制服は有りません。でも個人的には制服は楽ちんなので好きです。
 日本の学校では特に規律が厳しいですね。例えば、体育の時間でまっすぐ並んで礼をするとか。起立・気をつけ・礼がびっくりしました。また、ドイツでは髪や服装に関する規定は殆どありません。アジアのハーモニー(和)を尊ぶ感じがそのようなルールを作っているのかな、と感じます。

[クリスさん]
 フィリピンの学校と日本の学校は結構似ています。
 フィリピンでも礼とかあります。フィリピンでも制服はあります。学校のお祭りとかキャンプとかもあるし、校外学習とかもあります。髪の毛は染めてはいけないし、ピアスもだめです。(出生時のものは除く)

こんな質問が出ました

Q:男子校や女子校はありますか。
A:
[レアさん]
 ドイツにもあるようですが、私の地域にはなく、かなり少ないと思います。ドイツでは、特別な教育をしているところでは男子校や女子校だったりすることもあります。

[クリスさん]
 フィリピンにも男子校や女子校もありますが、それは場所にもより、またそんなに有りません。

Q:学費はいくらですか。
A:
[レアさん]
 ドイツでは私立の学校がそもそも少ないです。なので高校まではほぼ無償です。大学もほんとに少しだけ払います。

[クリスさん]
 フィリピンでは、公立であればあまり払わなくていいですが、少しお金がかかることがあります。大学も奨学金や団体からの奨学金などもあります。そのため、成績を良くしています。

Q:コロナウイルスの感染拡大により変わったことはありますか。
A:
[レアさん]
 昨年のこの時期にはまだ日本にいたのですが、こんなに広まるなんて思いませんでした。ドイツもロックダウンがありましたが、ショッピングに行ったり散歩したりできたので、そこまで悪くはありませんでした。しかしそれでも、まだマスクは自由に反対している、という人々がいます。
 今月からワクチンの接種が始まりましたので、リスクの高い人達から摂取しています。

[クリスさん]
 コロナウイルスのためにロックダウンをされていたフィリピンでは、対応に時間がかかっています。
 コロナウイルスのために衛生面に関する考え方はかなり変わり、またマスクもみんながするようになりました。

Q;何歳から英語を学びましたか。
A:
[レアさん]
 ドイツでは、9歳頃から英語を学び始めます。多くの子供がそのくらいから学校で勉強を始めます。さらに、13歳から第二外国語を習います。

[クリスさん]
 フィリピンでは、英語も公用語なので、生まれながらに英語に触れいてます。よく英語とフィリピンの母語を混ぜてしまうことが有り、そのために英語「だけ」で話すのが時々難しいと感じることがあります。

Q:海外でJapanese Clubを運営しているので、外国人の視点から、どのようなことをすると喜んでもらえるのか教えてほしいです。
A:
[レアさん]
 漫画はやはり有名ですね!日本にいく前は、カラオケとか茶道・着物などにとても興味がありました。伝統的な日本文化ですね。あとは神社の考え方などですね。日本の宗教の考え方は、私達のものとはとても違うので。
 他には、お父さんが任天堂のファンで、それが理由ではないですが、色々な日本のものとかをなんとなく見たり聴いたりしているうちに興味を持ちました。

[クリスさん]
 アニメもフィリピンでは有名です!どんな人を対象にするか、というのは考慮すべきかもしれませんね。旅行に行ったつもりで、色々な場所に行ってみるつもりになって、ここはこんな食べ物が有名だよなんていうロールプレイは面白いかもしれません。日本の簡単な挨拶を教えてあげたり。日本という場所に興味があって、日本に留学してみたいと思うようになりました。


Q:どんなふうに留学の経験が自身に影響しましたか。
A:
[レアさん]
 他の国で過ごすと、どこであろうと、人間として見方や色々なものが変わってくるものだと思います。その点で本当に留学してよかったと思います。他のみんなにとっては普段の毎日も私にとっては毎日がとてもワクワクアドベンチャーでした。

[クリスさん]
 大学のコースを変えることにしました。今は英語の先生になって日本に行こうかなと思っています。
 自粛中、日本のことを思うと、どんどん恋しくなってきて、ますます日本に行きたいなと思いました。また性格的には、もっと前よりもオープンマインドになったし、優しくなれたように思います。

Q:ホームシックになりましたか?
A:
[レアさん]
 そんなになりませんでした。
 ちょっとだけあるかな、と思うのは、クリスマスのときです。クリスマスはドイツで、特に12月24日が大きな行事です。でもその雰囲気が日本では違いました。そのときに少しだけ、「あれっ」と寂しく感じました。

[クリスさん]
 12月にちょっとさみしくなりました。家族とお祝いする月なので、それが今年はできないと思うと、ちょっと寂しかったです。でも友達やホストファミリーがいてくれました。

Q:留学に対してのアドバイスはありますか。
A:
[レアさん]
 日本人はシャイになることがあるので、ぜひオープンマインドで!
 そして、あまり英語やその国の言葉が喋れなくても全然ビビらないで!

[クリスさん]
 学校や家族に合う最初の日にぜひ頑張ろう!最初の印象は大事です!自身を持って!
 シャイであることでチャンスが逃げていってしまうこともあって、それはもったいないです!それを楽しんで!

Q:お土産に何を買って帰りましたか?
A:
[レアさん]
お土産に麗澤高校の制服のリボンとお箸を買いました。

[クリスさん]
制服のサマーセーターを買いました。そして日本の食べ物をたくさん買いました!本当はみんなにあげるつもりだったけど、ロックダウンだったので自分で食べました!

感想・まとめ

 今回お話を聞いて、日本・ドイツ・フィリピンで、それぞれ似ているところ、違いところがたくさんあるなと感じました。日本とは違う文化を学ぶことは、すごく楽しいことだと思います。それは今回の講演だけではなく、麗澤中学校在学時に研修を行った、イギリス研修時にも感じました。中学3年生の時に感じた、異文化交流の楽しさを久しぶりに感じ、とても楽しい時間でした。
 また、日本のアニメや茶道・着物などの文化は、やはり日本の象徴であると感じました。これらの文化は、大切に、後世に引き継いでいかなければならないものなのだと思います。
 素敵なお話をありがとうございました!また、時差がある中、時間調整をしてくださった、重松先生・レアさん・クリスさん、ありがとうございました!

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