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「かまへん?」町工場の“モッタイナイ割”

どうも「零細町工場の社長」です。東大阪で裁断加工の町工場やりながら、自社製品のカッターマット『切られ役』を作って売ってます。

昨日オンラインストアをリニューアルしたのですが、その中でアウトレットラインを立ち上げました。なぜか。B品(訳アリ品)が結構出るんですよ、モノ作ってたら。弊社では。なぜか。“カッターマットにしては”相当厳しい検品を、職人たちが自分の目を光らせてしているからです。

なぜか。


「職人ひとりひとりが1枚1枚責任を持って製品を送り出す-」
これが私たちの合言葉だからです。吹けば飛んでしまうくらいに小さな町工場で働く私たちの。

なぜか。

安売り競争しても持久戦になるだけだし、“安売り持久走”したら大企業には絶対勝てないことは歴史が証明しているからです。

「規模の経済」(大量生産して安く大量に売ることです)では見過ごされてしまいがちな“当然やるべきこと”。それを自信をもって“当然やる”のです。

他社なら「これくらいなら気付かんやろ〜」てな感じで通してしまうかもしれない小さな“傷” “シミ” “色混じり”など。もしかしたら「気付かんやろ〜」とすら思ってなくて「万一クレーム来たらその時対処したらええやろ〜、そういうロス分も含めた原価計算になっとるさかいな〜」て感じなのかもしれません。

だって大変だもん。めちゃくちゃ時間も神経もすり減る作業です。でもやるのです、それを。

では、その厳しい検品に漏れた製品たちはどうなるのでしょうか。

廃棄に回す?粉砕してリサイクル?

いや、もったいなくないですか。

それがどんな物であれ、物を作るという行為は環境に負荷を与えているはずです。厳しい検品にさらされ除かれた、生地上の小さなシミ、色混じり、印刷ズレのある製品たち。もちろん、カッターマットとしての機能には何の問題もありません。


極小のシミ。かなり近い距離で撮ってるから目立ってます
糸のかけらぐらいの色混じり


マス目が印刷されていない裏面のシミ。かなり近くから目立つように撮ってます。


“究極をめざした切り心地”という『切られ役』が大切にしてる性能はそのままに。お求めやすい値段で手に取ってもらえたら、全員幸せちゃいますか。いうてますけども

そんな想いで生まれたアウトレットラインが「かまへん?」割です。


『かまへん?』

大阪弁で『構わない?』『大丈夫?』という意味です。

「見た目はあんまり気にならないから、かまへん!」「どうせ汚れるんやし、かまへん、かまへん!」

そう思っていただける方にぜひ手に取っていただきたいなと。

価格は【2割引き】です。「いやショボ…」「たった2割?シケてんなー」そんな声が聞こえてきそうです。

でも【3割引き】で売ったらホンマに赤字だっせ。どうなってるんでしょうか、世の中の値段て。普通に3割引とか見かけるし、半額以下とかも全然ありますよね。弊社の定価の設定の仕方がおかしいのでしょうか。2割が限界です堪忍してください!商売させてください!

この「かまへん?」割がお客さんに受け入れてもらえるのか、もらえないのかはまだ分かりません。

でも私たちは“作った物を売る”“買う物を選ぶ”の間に幸せな関係を築けるようこれからもできる工夫はなんでもしていきたいなあと思うのです。


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