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高機動型ザクⅡ/黒い三連星仕様:バックショットの衝撃を再び。

40年前に発生したガンプラブームは絶頂期を迎え、ジオング、ゾック、ザクレロ、ブラウ・ブロウ、そして映画にしか出てこないコアブースターに至るまでもプラモデル化されつくしてそのブームは終焉しました。

なかなかガンプラが手に入らず苦労をした時期も過ぎ去り、近所の模型店でも潤沢にではないにせよ少しづつ購入ができるようになっていた頃、突如としてMSVのキット化は始まりました。

当然インターネットなんて全くない時代、模型や店頭に置いてあった模型情報誌を食い入るように読んで情報を得ようとしていた時代です。何やらザクの後姿が描かれた線画のみに「高機動型ザク発売決定」と報じられたのです。

「何これ?」何か頭の中でいろんな想像を膨らませますが良くわからずじまい、それから何か月も頭の中にたくさんの?を抱えつつ発売日を迎えます。

■バックショットの衝撃

発売日に店頭に並んだボックスアートを見た時の衝撃は今でも忘れられません。ザクのバックショットがメインに描かれ、正面を向いているザクはかなり小さく描かれています。全くアニメチックではない、痺れるほどカッコよい大人が買うスケールモデル。そんな雰囲気漂う絵柄に足の震えが止まりませんでした。

Rタイプザクその5

今見ても色あせないカッコよさ。これを追い求めてあれから40年も生きてきたのかと思ってしまいます。

その時たまたま店主が店頭にモデルを並べたところに出くわしたので、その場で即購入できた幸運を今でも思えています。「これ買ってもいいのですか?」って聞いたことをよく覚えています。

それよりも、家に帰って説明書を見て、このザクがあの黒い三連星の搭乗機であったことが分かり、再び全身を貫かれたような衝撃を受けます。なんというリアリティ!!あのジェットストリームアタックを演じた黒い三連星がドムに乗る前に使用していた機体という絶妙な設定。劇中では描かれていない期間に乗っていたであろう高性能なザク。

この時に受けた衝撃がどれほど強かったのか、、、それは40年後、時代が平成を飛び越え令和になっても、黒い三連星の高機動型ザクを作ろうとしていることでお分かりいただけるのではないかと思います。

■三連星ザクのカラーリング

高機動型ザクがアニメで動くところが見たい。そんな当時少年だったアラフィフオヤジたちの夢は、ゲームの中ではしばしば実現することはあっても、やはりそこは所詮ゲームで、基本的にアニメ化がかなうとは思っていませんでした。しかしそれがかなう時代となります。機動戦士ガンダム・ジ・オリジンのアニメ化、こんな日が来るとは思ってもみませんでした。

しかしこのアニメによって、いつしか三連星のザクのカラーリングが40年前とは少し変わった形で定着することになってしまいます。アニメの「映え」を意識してか、大腿部のグレー部の明度が非常に高く、ほとんど白として認識されるに至ったのです。発売されるプラモデルはもちろん、雑誌例作などでも同様のカラーリングばかりとなり、これが完全に定着してしまいました。自分の記憶や解釈が間違っていたのかと思えてくるほどです。

■やはり大腿部はグレー

しかし実は当時のMSV設定画を見ても分からなくなってきます。設定画は淡く塗られているのでグレーというより影を再現しているので実は白とも見て取れます。一方でオリジンの設定画を見ると、確かに完全な白ではなく、薄いグレーにも見えます。

そこで引っ張り出してきたのが、我らが聖典「How to build GUNDAM」での例作と、当時のプラモデルのカラー指定です。

Rタイプその3

やはり、大腿部はしっかりとグレーなのです。こう見るとボディーも濃紺ではなく濃灰色に近いです。How to build GUNDAMの方が若干紺色味が出ている感じがしますね。

さて今回は三連星の中でもリーダー格のガイア機を作成しますので、キットもオリジンのガイア/マッシュ機を使用します。

今回は特に改造をするところもなかったので、過去2作品と同様の方式でモノアイのディテールアップをした以外はストレート組みです。今後いつしか3機並べたいと思っていますので、隊長機という事で飾りツノを付けることにしました。実はHow to build GUNDAMでもオリジンでもガイア機に飾りツノは付いていないのですが、初期キットのボックスアートに準拠することにしました。

■完成写真

Rタイプザク三連星1

いや、素晴らしい!ストレート組みでこのデキ!オリジンMSDシリーズの完成度はMSVに適合させても何ら違和感はないどころか、40年間これを追い求めてきたのだと言える完成度です。

Rタイプザク三連星2

これで3機そろい踏みしたら迫力あるだろうなと、、、やってみたいですが、実際のところこのキットは塗り分けが結構大変なので、完成直後は当面高機動型は遠慮したいな、、、となってしまいます。でもいつかは!

Rタイプザク三連星3

そしてこのバックショット!塗り分けが大変ですが、塗り分けただけの満足感を得ることが出来ます。このゴチャッと感が高機動型の真骨頂です。いかにも高機動。素晴らしいデザインですね。

Rタイプザク三連星4

三連星といえばこの突撃機動大隊のマーキングですね。黒い機体に映えます。グレーの太腿がオリジンではなくMSV感を出してくれます。

Rタイプザク三連星5

そしてこの特徴的かつ微妙色味である濃紺と濃灰色の中間的な色合い。混色して出してしまうと後々追加2機作るのにこまる訳ですが、ファレホならばズバリがあるので安心です。

■カラーレシピ

今回もファレホによるエアブラシ塗装で仕上げています。塗装前にサーフェスプライマーのグレイを塗布。以下の基本塗装を実施しています。

本体色:メカカラー、ティタンダークブルー
胸部等:メカカラー、パープル
黒色部:モデルエアー、ナトーブラック
太腿部:モデルエアー、シーグレイ
フレーム:モデルエアー、グレイ
腕関節:メカカラー、オールドゴールド
バーニア外:メカカラー、ガンメタル
ランドセルバーニア:メカカラー、オフホワイト
墨入れ1:ブラックウォッシュ
墨入れ2:レッドウォッシュ+ブルーウォッシュ

墨入れ前にグロスバーニッシュでクリアーコート。墨入れ&デカール貼付後にマットバーニッシュでオーバーコートして仕上げています。

40年越しに久々に手にすることが出来た高機動型ザクですが、余計に他のザクがもっと欲しくなりました。MSDシリーズをベースにしたザクコレクションはまだまだ続きます。

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