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ハンドピースの選択


コンプレッサーと同等に迷ってしまうのがファレホのためのハンドピースの選択です。

プラモデルのエアブラシ塗装をしてある多くの人が既に所有しているであろう、ダブルアクションプッシュ式の0.3mm口径のハンドピース。もちろんこれで十分にファレホの塗装は出来ます。ハンドピースの選択よりも恐らくは塗料の濃度を自分の使っているハンドピースに合わせるというのが正解なのだと思います。結局希釈濃度を試行錯誤で覚えるのはラッカー系と同じことですが、アクリルエマルジョンのファレホが難しいのはノズル詰まりです。

■とにかくノズルが詰まる!!

相当ファレホに慣れてきた私ですが、それでもラッカー系塗料と同じ感覚で塗装作業をしてしまうとノズル詰まりを起こしてしまうと思います。むしろ、ファレホは一定の時間でノズル詰まりを清掃しつつ使うモノだと私は割り切って使っています。

そのくらい対策しないとノズル詰まりは頻発します。ノズルごと水に突っ込んでおくというのも良くネットで見かけますので、これが一番正解なのかもしれませんが、、どうもそのうち間違ってカラ吹きするのを忘れて水が付いたノズルのままビシャーって吹き付けてしまいそうで、試してはいないのですが、、

私も従来ラッカー系で塗装をしていた時はタミヤや造形村のダブルアクション0.3mmノズルのハンドピースを使っていました。今でもファレホで使うこともありますが、、でも1軍として使うことはなくなってしまいました。

■おススメはクレオスのプロコンBOY

私が現在ファレホ用に使っているハンドピースは「プロコンBOY SQ アルミ製軽量タイプ PS-268A」です。(この商品は2021年9月現在生産中止になっている様です。通常タイプのPS-268は購入可能です。)

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これからファレホ用にハンドピースを揃えようという方、どうもファレホ塗装が上手くいかないという方にはこのクレオスのハンドピースシリーズの中でも最も安価なPS-268Aがお薦めです。(この商品は2021年9月現在生産中止になっている様です。通常タイプのPS-268は購入可能です。)

ちなみに、色の違いにグレード差、機能差はありません。単に色の好みの問題です。私はスカイブルーをクリアーコート用に、それ以外をワインレッドでと使い分けています。

このハンドピースはプッシュ式シングルアクション0.4mmハンドピースです。ファレホは0.5mmのノズル径で使われている方も少なくありません。ノズル詰まりという意味では少しでもノズルが太いほうが優位に働くと思います。しかしノズル系の問題よりも重要な要素がこのハンドピースにはあるのです。

■単純構造が肝なのです。

このハンドピースは国産ハンドピースの中では最安価クラスです。ボタン式のシングルアクションですから、凝った塗装は出来ません。しかしそれだけハンドピースの構造が非常に単純なのです。それが利点となってきます。

ファレホは慣れるまではノズル詰まりを頻発します。詰まってしまえばまだ良いのですが、詰まらずに詰まり気味に塗装ができてしまうと、清掃が面倒なので使い続けてしまうことがあります。そうすると悲惨なことに塗料がバックフローしてきて、ボタン周辺など、ハンドピース内の至る所から塗料が出てきて大惨事になってしまうことがあるのです。

ニードルを拭くという動作も、ラッカー系塗料ならば、塗装後の製掃除くらいしかやりません。私は慣れてきたので、今では塗装中にニードル清掃しても塗料が付着しているようなことはほとんどなくなりました。しかし、色替え時はもちろん、同じ色で継続して塗装する場合でもカップから塗料がなくなるごとにニードル清掃は必ずする様にしています。

塗料の逆流時、そうでなくても頻繁なニードル清掃、、こうなると構造が単純だと分解清掃がとても素早くできることがメリットになりますし、必須であるとも言えるのです。クリーニングのし易さが、ファレホを使う際のハンドピースに求められる最優先事項なのではないかと私は思っています。

■注意点は?

ボタン式シングルアクションの注意点は塗布量に合わせてノズル位置をダイヤルで固定してしまいますので、多少ノズルを下げすぎるとエアを吹かなくても塗料がノズルからこぼれ出てしまうことがあります。ダブルアクションでは発生しないことですので、ここは注意点です。

でもこの毎度ノズルを先端にまで持ってこない構造だからこそ、ノズル詰まりが発生しにくいとも言えますので、ここはメリットなのだととらえてもらえればよいと思います。

■慣れてくれば

ボタン式シングルアクションのハンドピースでは細吹きやグラデーション塗装など、本来はハンドピースを使うからこそ出来るテクニックがほぼ使えなくなってしまいます。

実はノズル詰まりはハンドピースではなく、ラッカー系と同様に溶媒の比率や選択で、上手く回避する方法があるのです。しかしそのコツをつかむのには時間がかかります。特にラッカー系でエアブラシ塗装されていた方は、その感覚が染みついていますので、変えることがなかなかできません。

ですから、慣れるまでの時間稼ぎを、このボタン式シングルアクションハンドピースで乗り切って欲しいと思う次第です。

次回は溶媒選択や比率について記載して行こうと思います。

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