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人を信じられないのは、自分を信じられないから

人を信じられないのは、自分を信じられないからです。人を信じるというのは、正確にいうと、その人を信じるという自分の思いを信じることです。

なので、自分を信じられないと、自分の思いも信じられません。自分を疑ってしまうので、自分の思いも疑ってしまいます。その人を信じて、もし裏切られたらどうするの?そんな心の声が内側から聴こえてくる感じでしょうか。

ただ、おもしろいのは、そんな自分を信じられない人でも、自分がダメなやつということについては、頑なに信じているんです。

人は信じたいことを信じ、見たいものを見るっていいますが、そういうものなのかもしれません。

たとえば、好きな人に対しては、どんどん好きなところが見えてきます。その人の欠点だって受け入れられます。逆に、嫌いな人に対しては、どんどん嫌なところが見えてきます。その人の良いところだって、嫌いに思えてきます。

あなたも心当たりないですか?

人は現実世界を生きているようで、実は人それぞれが独自に解釈した世界を生きています。人生は自分次第でどんなふうにでも変えられるというのは、こういうことです。

自分を信じられないというのも、ひとつの解釈です。生まれたばかりの頃は、そう思っていなかったはずです。

ということは、いつかどこかのタイミングで、そういう解釈を自分で選択したということになります。

解釈には、いつでも変えられるというメリットがあります。好きな人を嫌いになったり、嫌いな人を好きになったり、人の解釈は都合よく変わるものです。この「都合よく」がポイントです。

「自分を信じられない」から、「自分を信じる」に変えることだってできます。とはいえ、それが難しく感じる人もいるでしょう。なぜかというと、都合が悪くなるからです。自分を信じることで何かしら不都合が生じるんです。

たとえば、傷つかなくて済むとかです。自分を信じないで人を疑っていれば、人と深くつながらないので、その分傷つかなくて済みます。あまり親しく人に言われても何とも思わない文句でも、愛する人から言われると傷つくことってありますよね。人と深くつながると、良くも悪くもその人から受ける影響は大きくなります。

なかなか自分を信じられない場合は、どこかに自分を信じない方が都合がよいことが隠されているのかもしれません。



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