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瑠璃の部屋139

昨夜、大家さんが訪ねてきた。
「わざわざ、ありがとうございます」

換気扇のL型ダクトが、老朽化により支持棒が折れ、対策のためのテープが貼られていた、それが熱で粘着力を失い、花が咲くかのように上が開いたので、管理会社に問い合わせたのだが

「24時間サポートに加入しているので、そちらに連絡してください」

ではと、24時間サポートに連絡すると
「サポートの対象外です。管理会社に問い合わせてください」

再び管理会社に問い合わせると
「換気扇が回っているので、L型ダクトについては、自費でお願いします」
「いやいや、老朽化ですよ?」
「そういわれましても…」

結局、業者の電話番号を教えてもらったが、癪なのでガムテープでくっ付けておいた。たぶん、前の住人も同様だったのだろう。

大家さんが来たのは、その件かと思ったら違った。

「シャッターが閉まったままなので様子を見に来ました」
「暑いので、閉めてます。わざわざ、ありがとうございます。」

マスターキーを持っていたかは気にしなかった、どうだったかな。

「あ、それから車ですけど、アイドリングとか気にせずガンガン、エアコン付けてください!暑いので」

食事の用意をしていると。ショウジョウバエが現れる。
思うに、換気扇の排気口に、こびり付いた油(もう、全っぜん、取れない)が
発生源なのではないかと。

食事を終えると、忽然と消える。
疾風の現れて、疾風のように去って行く

熊の駆除に猟銃の規制が緩和された。
人を真似て、礼儀作法を試したのか玄関から入ってきたのもいたらしい。

「手のひらを太陽に」という、童謡があった。
僕らはみんな生きている♩ってやつだ。
虫も、みんな生きている仲間という歌詞、散々、歌わされた記憶がある。

今にして思うと滑稽でもある。そういえば、最近、月を見ない。