見出し画像

10月10日は”中華民国”の「国慶節(建国記念日)」でもあります

10月10日は日本では「体育の日」改め「スポーツの日」で祭日ですが(日本は10月10日の固定ではなく、10月の第2月曜日になりましたが)、台湾では「中華民国の国慶節」ということで同じく祭日です。
数字の「10」が2つ並ぶということで「双十節」とも呼ばれています。

ちなみに中華人民共和国の国慶節は10月1日であり、横浜中華街では両方お祝いするため10月は結構賑やかです。(政治的には対立関係ですが、お祭り事は多いに越したことはないので)

なんで10月10日かというと、辛亥革命が勃発したのが1911年の10月10日ということになっているのでその日を記念日にしたのですが、中華民国そのものの成立は翌1912年の1月1日なので、正確には「建国記念日」ではなく、「建国のための戦いが始まった日」ということになります。

さてこの「双十節」ですが、台湾では立場によって受け止め方もだいぶ違ってきます。

共産党は大嫌いでも中国人アイデンティティが強い人(ほとんどが高齢者ですが)にとっては「中華民国はまだ滅んでいないぞ」ということを示すイベントになるのですが、真逆の立場である台湾独立派にとっては「外来政権に押しつけられたイベント」になってしまいます。

そのため台湾では「双十節」そのものを無くしてしまえという意見もありますが、まだマジョリティにはなっていません。

台湾アイデンティティが強い現政権も一応は「双十節」を祝っていますので、おそらく本来の意味(辛亥革命の記念)から少しずつ変えていきながら今後も「台湾の建国記念日」として続いていくことと思われます。

可能性は極めて低いのですが、中国本土と台湾が再び一つになることがあったとき、建国記念日をいつにするのかは興味があります。

もし中華人民共和国による「併合」なら否応なしに10月1日にされてしまいそうですが、そうでない形の統一なら10月10日がそのまま生き残る可能性もあります。

大陸の中国人にとっても10月10日は数千年続いた皇帝を頂点とする封建社会が倒れ始めた日なのでそれなりに「意味がある日」になるはずです。
(何年か前にジャッキーチェン主演で辛亥革命の映画も作られたぐらいなので)

まあこの先どうなるか全くわかりませんが・・・

最後までお読みいただきありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?