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「REICOの読書日記」No14

4C速読 「FACT FULNESS」 ハンス・ロスリング著 

上杉周作、関美和 訳  2019年

② 3Point
1.イントロダクション  クイズに挑戦してみよう  
 あなたがどれほど世界のことを知っているか、チェックしてみてほしい。紙とペンを用意して世界の事実に関する13のクイズに答えてみよう。
質問1 現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を終了するでしょう?   A 20%   B 40%    C 60%
質問2 世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう?   
  A 低所得国 B 注所得国  C 高所得国
質問3 世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?   
  A 約2倍になった  B あまり変わっていない  C 半分になった
質問4 世界の平均寿命は現在およそ何歳でしょう?
  A 50歳    B 60歳  C 70歳   
      (質問5~11略)
質問12 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいるでしょう?   A 20%   B  50%   C  80%
質問13 グローバルの気候の専門家はこれからの100年で地球の平均気温はどうなると考えているでしょう?
  A 暖かくなる   B 変わらない  C 寒くなる
(ちなみに私が正解できたのは質問13ともう1問の計2問だけです・・・)

2.世界は分断されているというとんでもない勘違い
 人は誰しも、様々な物事や人々を二つのグループに分けないと気が済まないものだ。そして二つのグループの間には決して埋まることのない溝があるはずだと思い込む。これが分断本能だ。世界の国々や人々が「金持ちグループ」と「貧乏グループ」に分断されているいるという思い込みも分断本能のなせる技だ。

(横軸に「女性一人当たりの子供の数」縦軸に「5歳まで生存する子供の割合」をとり、人口に比例した丸の大きさで国ごとにプロットしていくと、明らかに二つのまとまりができている。「女性一人当たりの出生数」が2人から3人で「5歳まで生存する子供の割合」が95%以上のところのかたまり、これは「先進国」。そして「一人当たりの子供の数」が7人から5人と多くて「5歳までの生存する子供の割合」が95%以下80%前後という国々、これが「途上国」。ただし、これは1965年の世界である。2017年の同じグラフでは前の「途上国」の範囲にはほとんど丸がない。グラフより)

 世界人口の85%は、以前「先進国」と名付けられた枠の中に入っており、残りの15%のほとんどは、二つの枠の間に入る。「途上国」と名付けられた枠内に入るのは、全人口の6%、たった13カ国だけだ。これだけ世界が変わってきたのに、少なくとも西洋諸国においては世界の見方は変わっていない。私たちの頭の中にある、その他の国々のイメージはとっくの昔に時代遅れになっている。

3.ファクトフルネスを使ってみよう
 
日々の生活でファクトフルネスはどの使えるだろう?教育で、ビジネスで、報道で、組織やコミュニティの中で、そして個人として、ファクトフルネスをどう実践したらいいのだろう?ー---
 最新の事実に基づく世界の見方は、子供たちにこそ教えるべきだ。4つの地域の4つの所得レベルで人々がどんな暮らしをしているのかを教えるべきだ。ファクトフルネスを実践できるよう、子どもたちを訓練するべきだ。この本の各章のおわりに箇条書きにしたことを、大まかなルールとして使うといい。そうすれば世界のニュースがファクトフルネスの視点で見えるようになる。メディアや活動家や販売員が、過激な話題でドラマチックな本能を引き出そうとしていることも分かるようになる。批判的思考を教えている学校は多いが、ファクトフルネスも批判的思考の一つと言ってもいい。それが次の世代を知識不足から守ることになる。

③1Action
私も思い込みをはずして、自分の知識が限られていることを認め、知らないことは「知りません」と言えるようになろうと思います。そして、好奇心を持ち続け新しい情報を積極的に探し、受け入れて行いきます 。そして訳者を見習い、最終章の実践編として紹介されている大まかなルールのページを手帳に入れて持ち歩きたいです。

④1Episode
(私がこの本を読もうと思ったのは、朝日新聞の be で関美和さんの紹介の中で関さんが翻訳した本ということで、読んでみようと思いました。以下は「訳者あとがき」からです。)
 ハンスはある時、人々がとんでもなく世界を誤解していることに気づきます。教育レベルの高い人も、世界中を飛び回っているビジネスマンも、またノーベル賞受賞者でさえ、事実に基づいて(ファクトフルに)世界を見ることができていないのです。なぜでしょう。その理由は、誰もが持っている「分断本能」「ネガティブ本能」「パターンか本能」「焦り本能」など10の本能にありました。この10の本能を抑えなければ、事実に基づいて正しく未来を知る見ることができません。今ある世界を正しく認識できなければ、社会問題を解決することも、未来を予測することも、危機に対応することもできないでしょう。ー---
 ファクトフルな生活は、おそらく私を謙虚にしてくれ、癒してくれるはずです。でもヨガや瞑想や「マインドフルネス」と同じように「ファクトフルネス」を習慣にしようと思えば、訓練が必要だとも思います。幸い、本書の最終章には実践編として大まかなルールが紹介されています。しばらくはこのページを手帳に入れて持ち歩こうと思っています。

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