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なますになったちょっとギャルな金時人参と、きんぴらになったダンディな金時人参に学ぶ“深そうで浅い人生の教訓”

「どうせなますになるならさ、今の時期ってちょーーーー中途半端じゃない?どうせならさぁ、お正月の調理法だしお正月に作って欲しかったなあ。何で今やねんって。もうまぢワカンナイ」

「こらこらなますちゃん。お口が悪くなっておりますよ。そうですね、確かにどうせならお正月に作って欲しかったですよね。ですが、捉え方を変えてみるのがいかがでしょうか?例えば、そうですね。“お正月を過ぎた時期だけど、他のおせちメンツがいない中で味わってもらえちゃった”とかどうでしょう。お正月には栗きんとんに数の子。名だたるメンツがやってきますからね....。」

「ふんっ。いいわねきんぴら爺さんはお気楽で」

「お気楽。本当にそうでしょうか。熱したフライパンの上でごま油で炒められ、最後に炒りごまをかけられる。熱いし、ゴマの香りが纏わりつきます。一方、なますちゃんは熱さに耐えることも、ゴマゴマ攻撃にノックアウトすることもございません。それでも私をお気楽とお思いになりますでしょうか」

「ふんっ。な、なますのままでいいわっ」

「ふふ。同じように育っても、別々の道を行く。誰かや、理想に見える環境に憧れることもあるけれど、今の自分も意外といい環境にいるのかも知れない。そう思うと、人生というものは、まさに一長一短ですね」

美味①
美味②
京都府産 金時人参

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