北海道じゃがいも農家さん2週間住み込み日記①
旭川、岩見沢、滝川、深川....石狩川。
北海道で石狩川沿いにある地域は
①「川」にちなんだ地名であること
②比較的大きい都市であること
が多いそうでして。
そんな受け売りなのがバレバレなくらい
無駄に博識な知識を披露してしまったれいちゃん。
そうです、あたくしは現在
《《《北海道》》》
に来ておりまして。
北海道の留寿都村と呼ばれる地域の
農家さんの元で2週間半の住み込み生活を行い、日々農作業に勤しんでいます。
ちょうど昨日で1週間を終えた北海道生活。
1日の終わりにちょこちょこ書いていた日記。
読み返すとなんだか初日がもはや懐かしいです。
【1日目】
成田から新千歳に向けて移動の日。
一度山形を経験している分、どんな方達かな？優しいかな？とかなり不安な中で実家を出発した。
空港で持ち込み手荷物が7kgを超えてて(自宅で測ったら5.6kgでした...！くぅ...！)追加料金を払うことになった。
通過料金は百歩譲っていいけれど、現金が使えないと言われても本当にパニックになった。クレカもないし、キャッシュレスもあまり取り入れてなかったのですもうパニック。マミーに連絡。
宅急便で送る案やら何やらを考えたけど、
結局大昔にpaypayに登録していたことが功を奏してなんとか乗り越えた。ふぅ。行くの諦めなきゃかと思った。
飛行機はあまりに通路側で景色が見えず、寝て起きたら北海道。もはや電車だった。
新千歳から札幌に移動しておすすめしてもらった根室花まるに行ってみた。トロにしんが超絶美味しかった。だけど、山形の帰りに仙台駅で食べた立ち食い寿司を超える寿司はきっとなかなか現れない...！帰りに友達に聞いたおすすめ寿司屋に行こうかな。
札幌からは、バスで2時間で留寿都へ。
ドキドキ。留寿都について農場の方がお迎えに来てくださっていた。野菜いくらでも食べてね、と沢山冷蔵庫に入れてくださっていた。明日からどんな感じかな？とドキドキしながら眠った。
【2日目】
今日からおてつたびのお仕事開始。
8:30から17:30なので、余裕を持って5:30に起床してゆっくり朝を過ごそうとした。
だけど余裕がありすぎて、二度寝してたら寝坊した。(正確には農場の人がお家をノックするまで気づかなかった)人生2度目の寝坊にテンパった。
だけど「寝ちゃってました」というと笑ってくれた。
今日は土砂降り。とうきび(北海道ではとうもろこしをとうきびと言う)の外側を綺麗に拭いたり、じゃがいもの選別を行った。
冷蔵庫のとうきび「味来」を食べてあまりの甘さに感動...！肩身狭そうに入っていた千両ナスもトロトロで美味い.....。野菜が美味しすぎるよ。
そして『きたあかり』はラップで包んでレンジで3分チンするだけでホクホクトロトロ。美味しい...と思わず声が出た。
【3日目】
今日は3日目。寝坊せずしっかり8:20に待ち合わせの場所へ。
昨日の土砂降りで、相変わらず畑には入れそうになかったので今日もジャガイモの選別。緑化したもの、軽度の打撲を負ってるものをはじく。
「とよしろ」と言う品種はポテトチップスになる品種。きたあかりと比べると皮がしっかりと固めかな？自分で少し揚げ焼きにしてみようかしら。
少し無口なお父さん、大雑把でよく笑うお母さん。家族経営でこの規模の農場運営しているのってよく考えたらやばくね？と一生分のじゃがいもを見ながら思うれいちゃんでした。
仕事終わりの羊蹄山越しの夕焼け綺麗だったな〜。
【4日目】
今日は日曜日でお休み。
洗濯機がないので、基本は手洗いだけど流石に選別の砂まみれで農作業着を洗濯しに川へ。ではなくてコインランドリーへ。
待ち時間にせっかくなら....と北海道のセイコーマートへ。北海道産の巨大なカレイが2尾で400円代。お安い。
帰って煮付けにしよう。
自転車に乗りながら羊蹄山が綺麗だった。
道の駅に行こうとしたら営業時間外だった。残念。まあきっとまた行ける。
帰り道に豆腐屋さんに寄って巨大な豆腐と(多分2丁分くらい？)とお揚げを購入した。旅行じゃないからこういう日常に溶け込めるのイイね。
帰ってからは疲労で寝たり、
お手紙書いたりゆっくり過ごしたり。
明日の芋掘り楽しみだな。
【5日目】
今日は芋掘りだった。
手掘りではなく、機械に乗ってひたすら土と芋を分類して芋も傷んでいるものをはじいて...の繰り返し。
機械だからといって楽ではなくって、結構脳トレな感じ。
芋、土、土、緑化している芋...みたいな。
今日は少し空が曇っていて羊蹄山があまり見えなかった。きっとすっきり晴れていたらくっきり見えるんだろうな〜。
農場長のお父ちゃんがすごく物知りで色々教えてくれる。石狩川沿いに大都市が並んでいるから、川にちなんだ地名は大きい地域であることが多いんだって。
岩見沢、旭川、滝川....知らんかったよう！
【6日目】
今日も芋掘り！
芋掘りは、手掘りではなく、機械に乗ってひたすら土と芋を分類して芋も傷んでいるものをはじいて...の繰り返し。
機械だからといって楽ではなくって、結構脳トレな感じ。芋、土、土、緑化している芋...みたいな。
1日中芋掘りかな〜？なんて思っていたら
土砂降りで退散。室内で芋の選別を行ったり、ふるさと納税用の梱包をしたり。
ちょっと雨が止んで、農場のお母ちゃんが
『ちょっくらにんじん掘ってくる』
と言ったのですかさず
『私も行く！！』と。
『れいちゃんどころんこになるぞ〜？笑』
と言われたけれど
にんじんのためなら喜んでどろんこに。
ピータラビットになった気分だった。
とはいえ、
またまた掘っている途中で大雨に。
室内での作業を行った。
終わった後は全て頂き物の、
にんじんじゃがいも玉ねぎでカレーを作った。
まさかの写真のカレーのにんじんはあたくしが掘ったわけではないと言うオチ。
美味しかったなーあ。
関東は大雨というニュースを見て少し心配になったあたくしはまだ北の大地に魂を売り切ったわけではありません。
兎にも角にも、農作業は毎日体力がキャパオーバーになる。4:30-19:00まで働くお父ちゃんすげえよ。
そんな6日目でした。
【7日目】
東京との寒暖差
そして朝晩の寒暖差に打ちのめされているれいちゃんです。
本日で7日目を迎えた
北海道留寿都村での住み込み生活。
いやあ、
農作業は身体にこたえまっす。
基本的には芋掘りと
収穫した芋の大きさの選別を行います。
600kg入るコンテナがいっぱいになったら
次のコンテナに入れ替えて...
まああたくしは力持ちでもなんでもないので、
コンテナ入れ替え中は
掘りきれなかった芋を拾うのです
(輪作なので、芋が残っていると
他の収穫物の妨げになるのでなるべく取り切る)
視界には
ひたすら芋芋芋芋。石で焼かない芋。
午後になると流石に参ってきて
“北の大地で何やってんだあたくしは”
なんて思う時もあるわけです。
しかしですね
農家の方々はこれが普通なわけです。
特に農場のお父ちゃんは
ずっと運転して重いコンテナを運んで
とにかく農作業を15時間ぶっ通し。
お母ちゃんはいつだって笑顔で
「れいちゃん、しゃっこいは北海道弁だ」
「れいちゃんお茶いるか？」
「れいちゃん玉ねぎ持って帰るか？」
とれいちゃんを気遣いつつ
道の駅に農産物を卸したり
金時芋の雑草を抜いたり
人参を掘ったり。
もう脱帽すぎて。
泥で塗れたお父ちゃんの手。
汗で濡れたお母ちゃんの髪。
かっこいいなあ〜
そんなことを思ってなんだか
とっても愛おしくなったのでした。
あ、そうそうメロンは
「気付いたらなってたからあげる」
といただきました。
味の保証はないなーんて
言われていたのですが....
甘すぎて美味すぎました。
そして北海道といえばセイコーマート。
珍しい“氷下魚”を売っていたので南蛮漬けにしてみました。一夜干しにする根気は生憎持ち合わせていなかったっす。
【8日目】
今日は昨日の夜中の時点で
喉の痛さと頭痛と寒気で
“あぁこりゃお休みした方がいいな”
と確信したので、朝に農場長に連絡して休みにした。
ひたすら眠っていたら、8:20頃に
農場長のお母ちゃんが
『れいちゃん大丈夫か？』
と心配してきてくれて。
『体温いくつだ？あ、体温計ねえか』
『普段なんの薬飲んでっか？』
『経口補水液飲むか？』
『梅干しあったら食べれっか？食べたいよな』
『ちょっと待ってら、サツドラ(地元のドラッグストア)で買ってくる』
と。
小1時間後に
ガラガラと戸を開けて、
『れいちゃん、おかゆ3種。白がゆ、梅がゆ、玉子がゆだ』
『そんでお茶、お茶、経口補水液だ』
『プリンとゼリーは食べれたらでいい。そんでもって梅もある』
『VIKSはなかったけど、それっぽいもの』
とVC3000のど飴を。
『お金は....！』と聞くれいちゃんに
『お金はいらん！』とお母ちゃん。
最後に
“後はとにかく頑張ってしばし休むこと！”
と言い残して風の速さで去ってゆきました。
休むことに“頑張る”という前置きがついたことが驚きで。肩の力がすっと抜けました。
“頑張りすぎなくていい”
“自分はつい頑張りすぎるんだな”
改めて知るとともに
お母ちゃんの優しさに触れた日でした。
喉痛いの治って
早く農場のみんなに会いたいなあ
下の写真は元気な時に作っておいた
“北の大地の至高のお肉じゃが”です。
“キタアカリ”と呼ばれる
じゃがいも品種発祥の農場。
ホクホクで柔らかいのに
煮崩れしすぎないから
食感も楽しめて美味しいんだこれが。
残り1週間、ご自愛を心掛けつつ...
北の大地の生活を楽しみます♪
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