【本日発売】『キウイ基地ーポルノ女優と過ごした夏』
「こんなに何回も出されたら、私……祐介の、女にされちゃったみたいじゃない」
顔を隠したまま、利香子さんが拗ねたように言った。
思わぬ告白に、祐介は理解が追いつかず、言葉を失った。代わりに、夏は午後六時に鳴る『夕焼け小焼け』の防災行政無線チャイムが響いてきた。
「あん、もうこんな時間。そろそろ帰らなきゃ」
夢から覚めたように利香子さんがむっくりと起き上がった。
「あ、待ってよ。いま、なんていったの……?」
逃してなるものかと、祐介は利香子さんを抱き寄せて、必死に抑えこん