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影響を受けたものを矯正する

どうも、シンガーソングライターの高尾伶です。


よくアーティストがインタビューとかで
「何も考えずに曲を作ると暗くなっちゃうんですよね(笑)」
とか言ってるのを目にしてきた。


自分の音楽を最大化(大衆化)する為には
一種の「明るさ」が必要だけど、元々の自分にそれは無い、みたいな。


僕はその感じがずっと羨ましい。


僕が何も考えずに曲作るかーと考えると
いつも元気元気した明るいメロディになる。


多分これは自分がテレビから流れる音楽をたくさん聴いてきた影響がかなり大きいからだと思う。


一言でいえばアイドル系。
学生時代に最も盛り上がっていたのは
間違いなく「嵐」と「AKB48」と「EXILE」で、ひとたびシングルを出せば各番組で同じ曲を歌うので、嫌でも身体が憶えていった。


ここで、一つ僕が音楽をやる上で "誤算" だったのは、シンガーソングライター方式を採用している身なのに、複数人歌唱の音楽ばかりを聴いてきたこと。


基本的な表現としてアコギの弾き語りを採用している身なのに、たくさんの楽器が同時になっているような豪華なサウンドの音楽ばかりを聴いてきたこと。


これらの影響から、僕の音楽は陽気を帯びたものになりがちだ。


だけど、いち生活者としての高尾伶は案外(?)ジメっとした一面も持っているので、そこはかとない違和感が生まれてしまっているのだと思う。


23歳のとき、ボイストレーナーから
「伶の歌声は泣いてないんだよね」
と言われたことが今も心に深く突き刺さってる。


それを7年間ぼんやりと考え続けてきたんだけど、多分答え出た。


それは、高尾伶が本来持っているはずの泣いた声を活かした楽曲を作れていないから。
(泣きゃーいいってもんじゃないだろうけど)


影響を受けた音楽は何かと問われたら、
カッコつけて答えたいところだけど、
正直になれば「嵐」なんだと思う。
(いや嵐の音楽は最高なのだが!)


高橋優さんがB'zをよく聴いたと言っていたけど、だからといってB'z風じゃないのは、やっぱり自分の仁(ニン)とは違うことをどこかのタイミングで悟ったからだろう。


音楽は耳で聴くものだけど、実は目で観ることでもあるから、同じ曲の同じサウンドでもバンドとして表現するのと、個人名義で表現するのとではどうしても聴こえ方が変わってくる。


そういうわけで、僕はこれからもっともっと意識的にインプット(影響を受ける音楽)を変えていこうと思う。


その方法の一つとして
アイドル系音楽に影響を受けていない
アーティストの音楽を聴き込むことにした。


●佐野元春

●真心ブラザーズ


●Dragon Ash


をここ最近は聴いている。
(同世代のミュージシャンだと自分と似た音楽を聴いて来た気がするので、なるべく世代の離れたミュージシャンに絞った)


見事に自分の感覚にない歌い方やメロディや歌詞ばかりだ。。。
どれもマスメディアから流れる音楽にほとんど影響を受けていないように見受けられる。
だから、実に覚えにくい(笑)


でも、この矯正トレーニング(と言っていいのか?)
は必ず高尾伶の音楽をさらに
「仁に合った上質なもの」
にしてくれるはずなので、それを信じて(何より楽しみながら)身体に馴染ませていこうと思う。


当たり前だけど、過去の自分を否定してるわけじゃないよ!


おわり

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