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3rd mini album『Rainbow Records』ライナーノーツ

手作りしたジャケ写


ー はじめに ー

シンガーソングライターの高尾伶です。
この度3枚目のなるミニアルバム『Rainbow Records』が配信リリースされました。

当初(2021年あたりから考えていた)の予定では、10曲入りのフルアルバムを作りたかったんだけど現実的な問題とか色々があって再再度ミニアルバムという形を取らせて頂きました。

正直ちょっと悔しかった。

レコード会社に所属してないからこういった配信リリース手続きも全部自分でやらなきゃいけなくて、その申請の際に自主レーベル名を入力する項目がある。

そこで初めて配信手続きをした2021年の僕は「Rainbow Records」という名前を付けた。

完全に名前のレイとレインボーをかけたダジャレだ。

ただもう一つ、僕は色んなタイプの楽曲を聴くし色んなタイプの楽曲を作っていきたいからそこに虹という概念を掛け合わせることが出来ると思ったのだ。

そしてその予見通り、王道ポップスから弾き語りからラテン系のものまで色んなジャンルをモチーフにした楽曲を配信していくことになる。

だけど目標にしていた10曲にはまだまだ時間が掛かりそうだ。

じゃあもう虹にちなんだ7曲入りで出しちゃえばいいじゃないか!
そっちの方がコンセプトに合うじゃないの!

そんな経緯があったのでした。

うん、結果キレイにまとまったよね。
こういう考え方の転換こそアートの醍醐味だと僕は思ってる。

様々に起こった偶然たちも振り返ってみれば必然に思えるみたいに。



ではここからは収録曲の解説をしていきましょう。

YouTubeでクロスフェード公開中!


①Black Bird Blues

4〜5年前くらいから構想だけあった曲。アコギ弾きの人はほぼ全員って言っていいほどビートルズの「Blackbird」を一度は弾いてみる。みんながやってるからってのが尖りセンサーに引っかかったのか僕は一度も弾こうとしなかった。ある界隈に入ると不思議とみんな同じ方向に寄っていく感じにいつも居心地の悪さを感じていて、そういう疎外感みたいなものをブルースとして曲にしたいとずっと考えてて今回ようやく陽の目を浴びました。後から分かったことだけどBlackbirdってクロウタドリのことなんだね。カラスはCrowだったね。んなこと言われてももう作ってしもうたことやし、もうええでしょう。


②茶番

もう音楽を始めた10年くらい前からずっと「SSWといえばアコギのイメージなのに音源になるとロックバンド調になる現象」が嫌で嫌で、そこに対する自分なりのカウンターのつもりで制作した曲。その為に海外の音楽からアコギを基調とした楽曲をたくさん聴いて、その中からビヨンセの「Daddy Lessons」を引用した。こういう楽曲が作れる日本のSSW、あんまりいないのになーと自分で思ったりする。(誰か褒めてよ笑)


③プランB

初めて自分のスマホを買ってもらって音楽を意識的に聴き始める13歳くらいの子に見つけられたいなーと思って作った曲。照れくさくなるほどストレートな歌詞を真っ直ぐ歌える人になりたくてこういう仕上がりになった。ただ、少し古くさいかもしれない曲調もアレンジや構成は非常に2020年代的というか飽きさせない作り方が出来たなと自画自賛。初めてちゃんとMVも撮った人気曲の一つ。


④別れ話になる前

2020〜21年頃、とうとう同世代のミュージシャンが売れて来てTHE FIRST TAKEも流行り出して、ずっと足踏みをしている自分との差に絶望しながら「じゃあどうすれば俺は売れる?」と今の時代の流行歌を分析して作ったラブソング。だからといって「こんな感じでしょ?」と冷めた感じで作ったとかでは全然無いことはちゃんと明言しておきたい。初イラストのジャケ写もお気に入りだし、YouTubeのコメント欄で歌詞を褒められてて本当に嬉しかった。おかげさまで現時点で1番再生されている高尾伶の代表曲になれました。


⑤¡OMEDETO!

高校の同級生が結婚するって聞いてその余興に作ったウェディングソング。友人から新郎新婦への目線で歌詞を書いた。ビートは昨今の世界的ビート「レゲトン」を使って明るい雰囲気に仕上げました。タイトルにある逆さビックリマーク(¡)で言葉を挟むのは日本でいうカギカッコのラテン語ver.だそう。そういう言葉づかいも日本でやったの僕が初めてなんじゃないかな。そういうチャレンジングな所、もっと褒めてほしい。笑 いつか誰かが誰かの披露宴でこれを歌ってもらえるのが夢。


⑥スタンダップ
2019年で一度音楽を辞めて、でもやっぱりまだ諦めきれなくて2021年にリリースした復帰第一弾。その時の自分の心の支えが深夜ラジオ(主にオールナイトニッポン)で、そういう孤独な夜に繋がれるコンテンツへのリスペクトを持って制作しました。2番の歌詞に「有楽町へ行こう」と書いたのはニッポン放送があるから。有楽町でロケをした自分のiPhoneで撮影したMVがあるけどクオリティが低過ぎたのでお蔵入り。笑

⑦優しい偽り

全編アコギ弾き語りの曲。しかも最初から最後まで指弾き。アコギで曲を披露するとどうしてもそれが原曲ではなく「弾き語りver.」みたいな印象になるのが悔しくて悔しくて、弾き語りこそが完成音源ですという形にしたくてそのままリリース。元々のタイトルは『than』。「〜よりも」って意味の接続後で「涙は悲しみより伝えたいことがある」の歌詞はまさにそれを表現したもの。

ジャケ写真ん中も書きました!
(芸が細かいね👍)



ー おわりに ー

ダジャレから始まったこのアルバムが、何かの連想でダジャレを思いついたときに思わずニヤけてしまうように、偶然を見かけた虹を納得するまで何枚も写真に撮ってしまうように、あなたの心に一瞬でも余裕が生まれる作品になれますように。


2024.9.11  高尾伶

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