神と悪霊 [前編]
こちらの記事は随分公開を迷いましたが、バカバカしいことも堂々と書く!と心に決め、「霊能バカ一代」と改めまして、天界の神々(龍神)との楽しい?思い出を引き続き書いていきたいと思います。
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前回の稲荷の出来事から1ヶ月後くらいの出来事だと思います。
まだまだ霊能力が弱かった頃の話です。
ある日の休日、珍しく妙見の姿が見えない日がありました。
すごく平和を感じました。誰にも邪魔されない休日。
特に友達とも予定もなかったので、こんな日は自宅で料理でもしてゆっくり過ごそうと買い物に出かけました。
いつも行く近所のスーパーで食材を買い出して帰ってくると、急な眠気に襲われました。
まだ夕食まで時間があるしお昼寝しようと思ってベッドの上でうとうとしているといつの間にか眠ってしまいました。
夢の中で、家のお風呂に入っていました。
湯船に浸かりつつ髪の毛を洗っていると、「メアリーさんという専門家を雇った。」という声がどこからともなく聞こえてきました。
その声を聞いた瞬間、不穏な空気が漂い出しました。ふと湯船を見ると、お風呂の底から真っ黒い泥水のようなものが湧き出してくるのが見えました。
しまった!
と思った次の瞬間、何者かに足を捕まれ、風呂の底に引きずり込まれました。
息が泡となってぶくぶくと抜けていくのが見えました。まずい、窒息する!そう思って懸命に足掻いているところでハッと目が覚めました。
心臓がドキドキ波打っていました。なんだかすごい悪夢を見てしまった。
そう思ってふとベッドの足元の方に目をやると、なんとそこに今まで出会ったことのない恐ろしい気配の霊が3体立っていました。
思わずあまりの恐ろしさに布団をかぶってしまいました。
布団の中で心臓の鼓動がどんどん大きくなってきました。
あれは一体何!?
どこかで霊を拾ってきてしまったんだろうかと思い、今日行った場所を思い出していました。けど、馴染みのスーパーしか行っていない・・・
なぜあんな絵に描いたような悪霊がうちに・・・?
手前に立っている2人の女性はどう見ても西洋人でした。黒ずくめで異様な気配です。
日本に西洋人の浮遊霊がいることは滅多にない。ふと誰かが連れてきたのではないかと思いました。
後ろに立っているのは、男で、髭もじゃでよく顔が見えませんが、目をぎょろつかせ、ものすごい殺気立っている。全身から怒りが滲み出ていました。
圧倒的な気を発していたので、この男は人間じゃないと思いました。龍神ではないかと。
つまりこのじゃじゃ丸みたいな男が女二人の悪霊を連れてきたのではないかと思いました。
私はこの男の龍神を怒らせるようなことをしたのだろうかと思いました。
勇気を出して、声をかけてみました。
「あの・・・何かご用で?」
「オレは怒っている!」
やっぱり・・・
「あの・・・わたしに・・・?怒ってます・・・?」
「オレは〇〇〇〇(某宗教)に怒っている!」
全然関係ないとわかって少し安心しました。
でもなんでうちで怒っているんだろうか。正直、迷惑だと思いました。
思い切って強気に出てみることにしました。
「ちょっとぉ!そんな悪霊連れてこないでよ!怖いから連れて帰って!」
と、布団をかぶった状態で叫んでみました。
それから数分間、布団をかぶったまま固まっていたのですが、しばらくすると気配がスゥッと消えていくのを感じました。
ちらっと覗くといなくなっていました。
よかった・・・
しかしなんだったんだろうか。
気になったので、一応師匠に事のあらましをメールしておきました。
それから夜ごはんを食べた後、ゆっくりお風呂に浸かっていました。
するとお風呂場にじゃじゃ丸が悪霊2人を伴って現れました。
前回の稲荷の話もそうですが、なぜかじじいどもは人が入浴中にやってくる。
ものすごい気迫で「オレは怒っている!」を繰り返します。
「オレは怒っている!」と言われた瞬間、目の前でドラを鳴らされたような衝撃でビクッとなりました。手が震えるような感覚がしました。
こんな時は、何かのブログに「霊がついてきてしまったら、わたしは何もできません。おかえりくださいといいましょう。」みたいな書き込みがあったのを思い出して、「わたしは何もできません。お帰りください。」と最大級の棒読みで述べてみました。
するとじゃじゃ丸が「オレがこんなに怒ってるのに、お前は何もしないのかぁ!」と烈火の如く怒りだしました。
火に油を注いでしまったのようです・・・
どうしようかと思ったけど、でもわたしのせいではない。
ここは開き直って気迫で押し返すしかない。そう思いました。
「ちょっとぉ!乙女の入浴中にお風呂に入ってこないでよ!のぞき魔!変態!痴漢っ!!!」
そういうと、じゃじゃ丸は黙りました。
しばらくして、悪霊を連れてスウーーーと消えていきました。
よかった・・・言ってみるもんだと思いました。
お風呂を出てメールを見ると、師匠から返信が届いていました。
気になって霊の正体を先輩霊能者と調べたと書いてありました。
「その2人の女の霊、世界的に有名などえらい悪霊だよ。取り殺し専門のプロ。ものすごい数の人間を取り殺している。メアリーさんというのは沼で死んだ霊で溺死専門。もう一人は事故死専門の霊らしい。」
はぅあ!
「職人気質な取り殺し専門の霊を龍神は高く評価している。生きてる人間を始末したいとき、悪霊は使えるんだよな。肉体を始末するのは龍神でも骨が折れる。みんないろんな一芸に秀でた霊をコレクションしてるよ。」
と
どえーーーー
「その霊はほんと有名な霊だからヨーロッパからスカウトしてきたんだろ。」
は、はぁ・・・なるほど・・・
「その怒ってる奴は人間がYって呼んでる神だよ。あいつまたその宗教に怒ってるのか。」と。
「半年前にも怒ってこっちにやってきた。全く怒りが収まらなくて、龍神総出でその宗教施設に霊を集めてだんだよな。Yは一度怒ると手がつけられない。なだめるのが大変だった。」
なだめるのが大変・・・
「あいつは罰する神だからねぇ。もともとは隣の三千世界の最高神だよ。同じ最高神でも妙見のニコニコじじいと違って、オレ様主義だから、あいつの関わってる宗教はどれも一神教なんだよねぇ。」
な、なるほど・・・
「とにかくどうしてほしいのか聞いといて。」
え・・・!
やだ・・・こんな怒りん坊おじさんと対峙したくない・・・
そう思ってると、リビングにじゃじゃ丸が現れました。
「オレは怒っている!」
・・・
とにかく怖いので、誰かに追い払ってもらうしかない。でも、あっちの最高神を追い払えるとしたら、こっちの最高神しかいない!
妙見を呼びました。
すると、現れません。
声だけ聞こえてきました。
「いま忙しい。ウニを食っている。」
ファ!!!!
いつも居座ってるくせに!大変な時にウニを食べてるだと!
師匠にメールをしました。
Yは怒ってお前何もしないのかと言ってくるし、妙見はウニを食ってて来ません。
と伝えると師匠が
「おい、笑わせるなよwww 腹筋がいたい。Yがそんなこと言うなんて。あいついっつも寝てるくせに。お前何もしないのかって、天界の万年寝太郎がwww」
と言うような返事が返ってきました・・・
万年寝太郎・・・
「妙見もわざとこないんだろ。この状況をみてて、腹抱えて笑ってるに違いない。」
くっそー!じじいめ。こっちは困ってるのに!
明日は仕事だし、とりあえず寝ようと思いました。寝てから考えようと。
「眠いから寝ていい?」と聞くと、
「お前、オレがこんなに怒ってるのにぃ!!!!」
と、またドラを目の前で鳴らされたような衝撃が走りました。
こんなのが家にいたら寝られない・・・
お風呂上がりで喉が渇いたと思いました。
「じゃぁコンビニいっていい?」
「お前ってやつは!」
「一緒にいく?」
・・・コクリ
夜遅かったので、車で行くことにしました。
車に乗ってコンビニを行き来する道中、どうでもいい食べ物トークで少し打ち解けてきました。
帰ってきたら、駐車場の前の暗い川の上を何か真っ黒な霊が彷徨ってるのが見えました。時々、川にやばい霊が流れるようにして移動してくるのを目にしていました。
これは結構ヤバい奴だなと思ってみていた次の瞬間、わたしの車の後部座席に霊が移動してきた気配を感じました。
しまった!向こうに見てるのがバレんだ!と思って、後ろを振り返ろうとすると、すさまじい勢いで、じゃじゃ丸が霊を取り押さえてくれました。
それを師匠に連絡すると、「それは危なかったねぇ、Yに感謝した方がいいよ。」と返信がきたので、少しはいい奴なのかなと思い始めました。
「あいつが動くなんて珍しい。いつも寝てるだけだから。」
・・・
そんな年季の入った寝太郎に助けてもらったので、こちらも要望を聞くことにしました。
後編へ続く👇
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