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【第三夜】海と山の往復書簡 2023.01.04
ゆうさんへ
去年の11月に、ゆうさんが秩父に来てくれてから、はや2ヶ月。2022年はあっという間に急ぎ足で目の前を通り過ぎ、2023年は唐突にやって来ました。年の境目が曖昧になり、実感が軽くなっていくのは、年の功でしょうか。
三国の冬は寒いですか?秩父は盆地らしく寒暖差が激しくて、うっかり年末も発熱してしまいました。僕は海の近くの冬は体験したことがなくて、山の冬を体験するのも、今年が初めてです
【第二夜】海と山の往復書簡 2022.10.08
怜生くんへ
海と山、どちらが大人でどちらが子どもか。
私たちの意見は今のところ違っていて、それが私にとってはとても興味深いことです。
人と意見を異にすることは、どちらかというと私が反射的に避けてしまうことではあるんだけど、
今回の違いはなんだかとても奥が深そうで面白く感じました。なんでだろうね。笑
ひとくちに「海」や「山」といっても、色々あるよね。
私は三国で育ったから、海といえば荒波が規則的
【第二夜】海と山の往復書簡 2022.08.29
僕も日々が溶けていくように過ぎ去っていきます。
環境にまだ慣れていないからか、目まぐるしく変化する一瞬一瞬にしがみついていくことしかできず、ふとした瞬間に訪れる余白に逢着して、なんとか筆を執っています。
そして何よりも、日常に余白をもたらしてくれるものこそが、自然だと痛感しています。
…ゆうさんは、海にさまざまな表情を見出しているんですね。自分には感じられていないことで、海で育ったからこその
【第一夜】海と山の往復書簡 2022.08.18
怜生くんへ
お手紙ありがとう。
日々があまりにも慌ただしく、怜生くんが一通目を書いてくれた日から、
もう一週間もの時間が経ってしまいました。
無理矢理に設計したような余白であることは分かりながらも、
こうやって筆を執り自分の内面を見つめる時間は、
やっぱり私にとって心落ち着く大切なものなのだと再認識しています。
怜生くんは、手紙を
”相手を見ていながらも、自分を見つめている。矛盾した営み”
だ
【第一夜】海と山の往復書簡 2022.08.10
日常に余白が生まれたら、歩くことと読むことを、何よりもこころの糧としてしまう。
そんな腰の重い僕に、場所を飛び越えさせるもの。
それは「ひと」でした。
"青" をこよなく愛し、"言葉" に自らを委ねるそのひとを、話す前から僕はどことなく近くに感じていて、話してみると、やはり近くに感じたのでした。
自分の脳内に溢れる混沌をそのまま垂れ流しにできる相手は、そう多くないのです。
そんなあなたと