服の画質が悪いのは服の所為ではない

 スタジオでのポートレート写真やファッションショーの撮影では、服を着た人物をある程度の大きさの部屋で撮影することになる。背景場所は、撮影した場所、スタジオやホールの壁等が背景となります。
 ポートレートでは、被写体の人物そのものが一番見栄えよくに写っている事が大事で、ファッションショーでは服そのものが見栄えよく写る事が大切である。このような撮影において、実際に見た服と写真の服とでは明らかに違う事がある。これは服そのものの問題と思う人も中にはいるがそうではない。一番は、撮影者の撮影の各種設定。2番目は撮影位置、3番目は、カメラ側の問題である。
 最初に取り上げたいのは、一番多いであろう、撮影者のカメラ設定で実際の服と違う印象になってしまう事である。この問題を解決するには、以下の設定の調整が必要である。ISOの調整、シャッタースピードの調整、F値の調整、ホワイトバランスの調整、緑系と赤系との色の振り方の調整である。これで約8割の問題は解決できるであろう。これらを調整しながら、一番同じに見えるようにしていこう。
 2つ目は、撮影位置の問題である。撮影時間帯や太陽の光の入り方によっては、撮影時に太陽の光が当たり、服の色が違うように見えてしまう。それを解決するためには、撮影場所を変える、撮影位置を変える事が解決の方法である。例えば、太陽が当たらない場所で、ストロボを使って撮影するなどである。いわゆるスタジオの商品撮影がこれにあたる。スタジオの商品撮影では、太陽の光を撮影中に取り込まない様にしている。
 3つ目は、カメラの問題です。特にデジタルでないカメラで撮影する場合は、色が思ったように出ない事もあるので、後のRAWでの編集も考えて、カメラそのものをデジタルに変える必要も出てきます。また、デジタルでもメーカーによって写し出し方が違うので、確認して、編集が必要な場合もあります。
 ここで、ワンポイントアドバイス!服だけ撮影して色を確認してみよう。服にピントを合わせた場合にどのようになっているかをまず確認してください。それであまりにも色に違いがある様なら、そこで設定の再調整をしてください。

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