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夢を諦めました。

【#70】20210908


人生は物語。
どうも横山黎です。


作家を目指す大学生が思ったこと、考えたことを物語っていきます。
是非、最後まで読んでいってください。


今回は、「夢を諦めました」というテーマで話していこうと思います。



僕は今、大学生で、
11月に開催される文化祭の責任者を担当していたんです。


役員の中で、誰の手も挙がらなかったから、
誰かが変にじゃんけんで負けて嫌々担当することになるくらいなら、
文化祭とか、
みんなでつくるとか、
そういうのが好きな僕が責任をもって
やった方がいいものになるだろうなあと思い、
手を挙げました。


じゃあ、最初から手を挙げろよって話なんですが、
僕には他にやりたいことがあったし、
文化祭の舞台でやりたいことが思い当たらなかったので、
誰かが熱意もってやってくれるなら、
お任せしようと思っていたんです。


それに、どうやら僕の学科は、
毎年「たいやき屋さん」をやっているらしんですね。
長らく続く伝統らしくて、
今年もたいやき屋さんやることがほぼ決まっていたから、
僕はそこに情熱を割けなかったんですよね
先輩に訊くと、
どうやら準備は開催日の前日くらいで、
後は役員が書類出したり、
シフト管理したりするだけ。

僕の思い描いていた文化祭とは少し違う様子だったんです。

まあ、でも、
結局は僕が責任者になって、
あれこれ意見を募りながら、
考えていったわけですが、
最大の障壁が、僕を窮屈にさせました。


それは、このコロナ。


コロナのせいで、基本的に学校には集まれないから、
僕の学年(二年生)だけでなく、
後輩(一年生)と会うこともできていなかった。


例年は、四月の時点で、
合宿だのコンパだの、
一、二年生間の交流の場があったんです。

でも、今年は、
もっと言えば、去年から、


そういうイベントごとは皆無に等しい。


そんななかで、
文化祭という
みんなで作り上げるイベントごとを盛り上げなきゃいけない。

そのうえ、
今年の文化祭は全部オンラインで行うという通知が来て、
さらに士気が低まったと思います。

五月、六月の時点では、
対面とオンライン併用という形をとるとされていたので、
たいやき屋さんをやり伝統を守りつつ、
もう一つ「オンライン企画」をやり新しいことに挑戦しようと考えていました。
それだったら、
みんなを巻き込めるし、
有志を集めて、面白いことができる。
僕の思い描く文化祭に近づけられるわけです。


しかし、全部オンラインときた。
メインコンテンツがオンライン企画になってしまったんです。
一、二年生がほぼ会えていない、初めましての状況で、
コミュニケーションの取りづらい状況で、
新しいことに挑戦しなきゃいけなくなってしまったんです。

僕は、
こんな逆境だからこそ、
何か、何か、新しいことを、
オンラインだからこそできる企画を
やり遂げたいと思いました。


でも。


幾度目かの緊急事態宣言で、
キャンパスライフは潰され、
夏休みも潰され、
夢も希望も見いだせないような今、
新しいことに挑戦しようとする気力を出すよりも、
端から関わらない選択肢を取る人の方が多くなってしまったわけです。

LINEのグループで全体に呼び掛けても、
反応は無かったから、
一、二年生一人ずつにコンタクトを取って、
「どんなことやりたい~?」って聞いて回りました。
ちゃんと返信してくれる人もいれば、
そうじゃない人もいる。
前向きに考えてくれる人もいれば、
後ろ向きに考えている人もいる。


それでももらった意見は多かったから、
それをふまえて、僕の方から二つの企画を出しました。
ある程度、こっちが道を示していかないと進めないと思ったので、
二つに絞りました。


具体的なことをいうと長くなるから、
割愛しますが、
どちらの企画も、
僕が最後まで責任をもって進められるものです。
僕がやってみたい!と思えるもので、
オンラインの強みを活かせるんじゃないかと思えるもの。

だから、僕はこの企画についてこんなことを考えています!
というのを共有したんです。

別に、これでいきます!ってことを言いたかったわけではなくて、
こういう意見考えたんだけど、どう思う? 意見ちょうだい。
ってことを伝えたかったんです。

でも、やっぱり音沙汰はなくて、
どうにか企画を前進させないとまずくなってきた時期だったから、
グループ通話を開いたりして、
交流の場を設けたんです。


集まったのは数人だったけど、
一年生から活気を感じることはできたんです。

ちゃんと意見を言ってくれたりして、
集まってくれた数人は前向きに検討してくれているんだなあと思いました。


でも、その人数が、全てを物語っていると思いました。
一学年30人近くいて、集まってくれたのはその2割程度。


二年生は、もうくたびれちゃっているから、
一年生よりも後ろ向きだし、
その割合はもっと低くなる。

文化祭を取り締まる役員のメンツも、
難色を示していました。


やってもいいけど、難しいよね。


そんな感じ。


僕にとっての文化祭って、
もっと活気のある華やかなものだったんですが、

去年は中止だったから、
大学生になって初めての文化祭に、

みんながみんな初体験の
オンライン文化祭に、

二年生にとっては、
人生最後の文化祭に、


僕は全然ワクワクすることができなくなってしまいました。




もちろん、強行突破はできる。

何がどうなれ、やることに意義があると思っていたから、
これやります!と宣言しちゃって、
無理矢理みんなのことを巻き込むことはできる。


でも、
一人一人が主体的になって、
協力し合って、
わいわい作り上げていくのが文化祭だと思っているから、
無理矢理はいやですし、
強制はしたくありません。

まだまだコロナは長引くから、
後期の授業が始まっても、
きっとオンラインがメインで、
会うこともままならないはず。


走り出す前からしんどいのに、
このまま走り出したら、どんな未来が待っているだろう。




だから、僕は夢を諦めた。




ぐだぐだ本音を垂れ流していても仕方ないので、
これじゃ、次につながらないので、
じゃあ、自分はどうするべきだったのか、
反省を残しておこうと思います。

まず、新しいことをやりたいんだったら、
文化祭の責任者としての意識を維持して、立ち回るべき
でした。
どちらにせよ、オンライン企画はやろうと思っていたわけなんだから、
もっと早い段階で意見を収集して、
さっさと結論出して、
道筋を示しておくべきだったと思いました。
締め切りが迫らないと本気を出さない
僕の悪い癖が出てしまったと思います。


二つ目に、
もっとコミュニケーションを取るべきだったことが挙げられます。
コロナのせいでイベントごとがことごとく中止になってしまい、
親睦を深められる機会がほぼありませんでした。
みんなで何か作り上げようと思ったとき、
文化祭なんて、お金にならないんだから、
「みんなでわいわいやりたい」
これが動機になると思います。
同じ学科とはいえ、まだ仲良くない人たちと
一緒に何かしようとは思えませんよね。
そのあたり、想像力が及ばなかったなと反省しています。

それと、みんなでつくることが好き!とか、言っておきながら、
思い返せば、一人で考えていたことが多かったなあと思いました。
どんどん共有していって、
どんどん意見を募っていけば、
もっと前に進むのが早かったのかなあと、、、。
まあでも、それをやってどんどん意見が出てきたのかといわれれば、
そんなこともないと思うんですけどね。


三つ目に、新しい挑戦の説明をちゃんとするべきだと思いました。
これまでずっとたいやき屋さんやってきたのに、
別の企画をやる、それもオンライン企画を、、、
きっとみんなの気持ちを考えたら、
「めんどくさそう」とか、
「難しそう」とか、
「やったところで……」とか、
そういうネガティブな感情が湧いてきたんだと思います。
「面白そう」と最初は思っていても、
周りの雰囲気や今の時代のことを考えた末、
消極的になってしまう人は少なくなかったんだと思います。
新しいことをやるには、
そういうマイナスの感情と付き合っていかなければいけなくて、
それをプラスに変えるための作業が必要だったんですよね。
僕は絶対値の役目を果たすべきだった。
全員をプラスに変えることはできなくても、
一人でも多くのプラスを集めることができたら、
もう少し違う未来があったんだろうなと思いました。

僕にとって人生最後の文化祭は、
僕の力不足のせいで自ら幕を下ろしてしまったけど、
これからだって、やっぱり面白いことはやっていきたいんです。

その一歩が、
今、僕が進めている、
「みんなで一つの小説をつくる」という
共同制作の企画です。

先日、第一章の第一稿を公開しました。
意見、質問、疑問等がありましたら、
是非、コメント欄に残していってください。


今日、僕はひとつの夢を諦めることを決めたけど、

いつかリベンジしたい。


どういう形かは分からないけど、

この決断が無駄じゃなかったんだと思えるように、

夢を叶えていきたい。



夢を笑っていた人も笑顔にできるように。



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