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春の風に撫でられた頬
消えてしまったみんなは今何をしているのかな
もう顔も名前も思い出せないくらい会えていない人
ずっと一緒にバカなことしてた仲間
鳥のさえずりに聞く過去を塗り潰した未来
二度と戻れない悲しみ、懐かしみ
俺もそうなれていたらいいななんて夢を見ながら
慣れた手付きで580円の空気を吸う
カッコつけて噎せてたあの頃を思い出しながら綴られるはずだった未来の自分に嘘をついて目を閉じる
出来なかったなんて簡単な言葉で蓋をし、
不安定な踏台を安定してるように信じ込ませた
周りに置いていかれる恐怖、ぼやけた輪郭のゴール
誰にも理解されないこの世界。努力すれば報われる
なんて一言で終わらせたくない未来

消えてしまいそうだ

過去に願って叶っていたはずの未来はもうない
舞台袖でくすぶり、開花していくのを見届けるだけの毎日
春の蕾に嫌悪感を懐く事で平穏を保つのはもうゴメンだって何回言い続けて来たんだろうか
出会い、別れ、いつまでもあると思っていた物を失う事に恐怖する事も忘れてしまった
機械みたいになって、降る雨で錆び朽ちていく心にどう向き合えばいいのか解らず、無抵抗のまま終わりを待つ
自分の心すら読めないのに他人の心なんて読める訳ない
友人と思える奴らに本心を晒すことも出来ず誰も俺を親しいと思ってくれていない気がする。
他人に怯え今日も偽り見失う本心を誰か見つけ出して

誰にも理解されない。

人間恐怖症を患った欠陥品の未来
永遠にたどり着く事の出来ない明るかったはずの世界
暗闇に飲み込まれ消えてしまいそうだな

ここまでやれる事はしたはずさ
キラキラした記録がぼやけてしまう前に終わらせたいな
終演の線を左手に刻むことも出来ず惰性で進んでしまった愚か者だと嘲笑われても
仕方ないな。
呟いて

力を抜いて

浮遊する

その時に、全てを受け入れられるはず


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