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『猫のお告げは樹の下で』を読み終えて

また今夜も青山美智子さんの優しいことばに心が温まりました。感想を綴ります。

マンナカ

学校で自分の居場所がなく、威圧的なクラスメイトにびびっている少年のお話。その少年は自分なりの『マンナカ』の意味を見つけます。

社会の真ん中やコミュニティの真ん中にいる人が必ずしも『マンナカの人』ではないのです。

私がそのことに気づいたのは昨年の12月。昨年11月までは管理職を務めていました。職場での『マンナカ』の人間でした。

でもその『マンナカ』はわたしの人生の『マンナカ』ではなかったのです。いつからか、わたしは管理職という肩書きに依存していたようです。

管理職になった29歳のわたしは、管理薬剤師という役職に誇りを持っていました。わたしが管理する立場で、業務の決定権はわたしにあるんだと息巻いていたわけです。

でも本当に私が私らしく働けるのは管理職ではなかったのです。独身で誰からも頼られることのない自分に『管理職』という肩書きがついてしまったので、ただその肩書きに寄りかかっていただけのような気がします。

マンナカにいなければ、自分の存在価値を見出せなくなっていたのです。

それも7年で限界が訪れ、私の周りには、私を受けいれる人が誰もいなくなっていたのです。独走しすぎたのです。チームとして機能できなくなっていました。

寂しさよりも、自分が好きな場所から離れた方がいいんだという決断を自らしなければらならなくなったことに情けなさと不甲斐無さを感じて、異動しました。

今、わたしは管理職ではなく、一般正社員として勤務しています。職場のマンナカではありません。

でも、わたしの得意とする他職種とのコミュニケーションとフットワークの軽さが功を奏し、在宅医療の業務を担当させて頂いております。

この在宅医療の現場こそがわたしの『マンナカ』なのかも知れないなと思っています。在宅医療の仕事はとてもとてもワクワクしますし、時に涙することもあります。そうして日々心を動かして仕事をさせていただいています。

みんなの思う『マンナカ』と自分の『マンナカ』は違っていいんだと思うのです。

自らがワクワクする場所…『マンナカ』を見つけられたら、あなたの毎日が輝くでしょう。

今日も朗らかな気持ちにさせてくださった、素敵なストーリーに感謝を込めて。

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