幸せ感覚

　よく幸せを感じている国ランキングなるものがありますが、日本はなかなか低いようですね。そのランキングの高い北欧の国々はどんな感じなのかと興味しんしんで、数年前に訪れたことがありました。

　北欧の４カ国、スエーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、バルト３国の２つエストニアとラトビアへ行きました。北欧４カ国は確かにヨーロッパより緩やかに時が流れている感じでした。北欧らしい大自然の方まで行けなかったのでなんとなく感じてきた観光客にすぎません。バルト２国は北欧より物価が安くもっと庶民的な感じがしました。手作りな感じの物も多かったような気がします。

　しかし、特別ものすごく幸せな雰囲気を漂わせているかと言われたらそんなに強烈な幸福感は感じませんでした。むしろ、オランダやフランスの方が自由な感じの幸福感に満たされているのを感じたことがあります。北欧の幸福感はもしかしたらゆりかごから墓場までしっかりと保証されている福祉国家ならではの安心感で、暮らしてみないとわからないのかもしれません。

　でも最近の日本の感じはこの幸福感には程遠いのを身近で感じます。もちろんコロナのせいもあるので、今は一概には言えないと思うのですが・・・

　今日、夕暮れ時にウオーキングをしていた時、空にうっすら三日月が綺麗に光輝くのがとても素敵でした。少し見とれていて、目の前からのランニングの女性に気づくのが一瞬遅かったのです。よくあるどちらとも避けようとして同じ方向に避けてしまい戸惑うという瞬間に遭遇していまいました。いつもだったら前をしっかりと見て感じてもいるので、そんなことにはならないのですが、タイミングが悪かったです。そしてその一瞬に、そのランニングの女性からしたら、私がとても邪魔だったのでしょう。口ごもるような言い方でしたが、罵声をつぶやくように言い捨てて走っていきました。

　なんだかとても心か寂しくなりました。海外でランニングをしている人といろいろな場面に遭遇したことがあります。言葉がそんなに通じなくても、同じような場面になったら、本当に気持ちよく対応してくれます。全ての国ではないかもしれませんが、ヨーロッパの国々ではほとんどそうでした。ぶつかりそうになっても相手を気遣うことのマナーがちゃんとできているのを感じていました。

　たったこれだけのことですが、いくら健康のためと走っても心のマナーに欠けていたらそれは全体的に少しも健康ではなく、イライラして走ってネガティブなエネルギーを撒き散らしていたら、それは幸せには繋がっていかないのではないのかと思うのです。

　人それぞれ幸せ感覚は違って良いのだと思うのです。それでも人として関わるどんな人とも幸せな関わり方をしたいと思える人になりたいものだと思うのです。