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世にも可笑しな悪い探し

美しい王妃のパレードで、一人の子供がその余りの美しさに思わず顔を上げてしまった。

不敬罪として、その子供の家の財が取り上げられてしまう。

その子供の父親は、沢山の労働者を雇う者だ。その全ての人が路頭に迷うことになった。

さて。

「悪い」のは

顔を上げた子供か?

美しすぎる王妃か?

贅を尽くす行か?

子供の為に、雇っていた者を解雇せざるを得なかった父親なのか?

解雇され糧を失うことを恨んだ者か?

偽善者はきっと「子供に罪はなかった」と言うだろう。

愚民は「王妃が悪い」と糾弾して溜飲を下げるだろう。

統治者は「法に従ったまで」と言うだろう。

止む無き者はこう言うだろう「仕方が無かったのだ」と。

さても可笑しな悪い探し。

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