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転職初日の思い出

経緯:医局から出向を命じられ、はじめて医療職以外の業種に就くことになった。諸々のデメリット(家庭、金銭面など)はのみ込んで、怖いもの見たさで、承諾。

部署の配置図を見ながら自分の机らしき場所に座るが、みな黙々と仕事をしている。
とても話し掛けられる雰囲気はない。今日は4月の勤務初日なのに新任者はいないのかと周りの様子をうかがってもそんな様子の人はいない。
デスクワークとはこういうものなのかと思うことにした。

机の上のパソコンとマニュアルを眺める。
どうやらこれをセットアップするのが今日の初任事らしい。別にそれをやるようにとも書いていない。察しろということか。
2時間くらい経つとセットアップが完了する。完了したものの、特に仕事があるわけでもない。

思い切って周りに話し掛けてもなぜか話がかみ合わない。
「あぁ、今日からなんですか。それはそれは…指示があるまで待ってたらいいんじゃないですか?」

待つも何も誰が上司なのか、隣の人が何者なのかも分からない。
星新一のショートショートの世界である。困った時こそユーモアだ。
初日なのになんだこの徒労感は!と頭を抱える。
しかし、途方に暮れようにもまだ昼前である。

まだまだ困惑は続く。
午後にオリエンテーションがあるとメールが届く。そうか、やはりパソコンをセットアップしておくのはデフォルトの作業だったんだな。ならば、書いておいてほしい。スケジュールを。

オリエンテーションは本当に簡素な内容で2時間弱で終了し、再度自分の机に戻る。
戻ってきたら周りの席の人がいない。
どうしたんだろうかと思ってたら今日は部署の会議らしい。そして、終わっていた。。お願いだから誰か教えて。

ここまで何もしていないぞと不安になる。またしても周りの人に聞くと「仕事の内容なら彼に聞けば良い」と。朝は待ってれば良いと言ってた気がするが、どうやら自分から彼に話しかけないと仕事がないようだ。
そして、自分には一緒に作業をするバディがいたことに安心をする。

バディに話しかけると「え?僕ですか…引き継ぎ資料ないですか?え?ない!? とりあえず、〇〇と〇〇の資料を読んでおいてください」とあしらわれる。
引き継ぎ資料がないのは、初日の私の問題ではないだろ…
とても心配になる。

周りの様子を伺いながら、結局就業は22時だった。
ここからどんな感じで仕事内容や私自身が変化していくのか、興味深く見守っていて欲しい。

【今日の収穫】
・特に歓迎ムードは感じられない
・話しかけて冷たくあしらわれるのは久しぶりだった
・退職率が高いのは頷ける

退職まで364日!!!

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