筋トレ後のタンパク質摂取は「24時間」を意識するべき理由
「筋トレの後、プロテインをすぐに飲んだら良いんですよね?」
このような質問に現代のスポーツ医学やスポーツ栄養学はこう答えています。
「筋トレ後の24時間を意識してタンパク質を摂取しましょう」
筋トレ直後はタンパク質摂取のゴールデンタイムと言われていますが、最近の研究報告では、筋トレ後の24時間を通して、適切な量のタンパク質を適切なタイミングで摂取することが、トレーニング効果を最大限に引き出すと提唱されています。
今回は、タンパク質の摂取において筋トレ後の24時間が重要である理由と、その根拠となる研究報告をご紹介しながら考察していきましょう。
◆ なぜ、筋トレ後のタンパク質摂取が重要なのか
筋肉のもととなる筋タンパク質は24時間を通じていつも合成と分解を繰り返し、そのバランスが維持されることで私たちの筋肉量は保たれています。それゆえ、筋肉量を増やすためには筋タンパク質の合成量が分解量よりも多くなるようにすることが必要になります。
そこで重要になるのが「筋力トレ」と「タンパク質の摂取」です。
お腹が空いたとき、筋タンパク質の分解が優位になりますが、食事(特にタンパク質)を摂取することで、そのバランスは合成に傾きます。では、空腹時に筋トレを行った場合、筋タンパク質のバランスはどうなるでしょうか?
実は、筋トレのみでは筋タンパク質の分解を抑えますが、合成を増加させることはできません。しかし、筋トレ後にタンパク質を摂取することで、筋タンパク質の合成が大きく増えることが報告されています(Phillips SM, 2004)。
筋トレ自体は直接的に筋タンパク質の合成を増やしませんが、合成の感受性を高めます。そして、その後のタンパク質の摂取により筋タンパク質の合成が促進されます。その結果として筋肥大が生じるのです。
これが「筋トレ」と「タンパク質の摂取」をセットで行うべき理由です。
これらの知見から、筋トレの効果を最大限に引き出すには、トレーニング後の筋タンパク質の合成感度が高まっている時間帯に適切な量のタンパク質を適切なタイミングで摂取することが重要であることがわかります。
それでは、筋トレ後の筋タンパク質の合成感度の上昇はどれくらい続くのでしょうか?
◆ 筋トレ後の24時間でタンパク質摂取が重要な理由
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